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保険業界におけるオウンドメディアの運営事例は?成功のポイントを解説

X編集部
2024.05.09 10:41
保険業界におけるオウンドメディアの運営事例は?成功のポイントを解説

オウンドメディアの運営は、Web集客を円滑に進める上で高い効果を発揮することから、多くの業界で採用されている施策の一種です。

あまりメディア運営とは縁がなさそうな保険業界においても例外ではなく、すでに独自メディアを立ち上げ継続的に運用することで、集客の改善に繋げているケースも見られます。

この記事では、そんな保険業界におけるオウンドメディア運営事例や、運営において成功するためのポイントはどこにあるのかについて、解説します。

オウンドメディアとは

オウンドメディアとは、端的に言えば自社所有のWebメディアのことを指します。

これまで、メディアは専門の第三者企業が運営し、そこに情報を提供することで自社の宣伝を進めてきましたが、インターネットが広く普及し、関連サービスも発達したことにより、自ら情報発信に努める企業も増えてきました。

オウンドメディアは立ち上げ負担も小さく、気軽に始められるということで、今では様々な形態で、多くの企業が所有しています。

オウンドメディアが求められる背景

オウンドメディアが求められる背景には、主に以下の2点が挙げられます。

  • SEO対策への注目
  • 市場の縮小に伴うブランディングの重要性増加

インターネットを使って情報をインプットする人が急激に増えたことで、自社の情報をインターネット経由で発信する重要性が高まっているのは全ての企業に通じることですが、その手続きを効率化する上で必要なのがSEO対策です。

SEO対策は、検索エンジンで特定のキーワードでユーザーが検索を行った際、検索結果の上位に表示されやすくするための施策です。

オウンドメディアで積極的に発信を続けることで、商品ページへの集客や問い合わせの増加が見込めます。

また、オウンドメディアを活用して自社の強みやコンセプトをアピールすることは、自社と相性の良い見込み客との関係を構築し、長期にわたって顧客であり続けてもらう上でも大切です。

人口の減少が進む中、国内市場のこれ以上の拡大が見込めないことから、これまで以上に顧客と良好な関係を結ぶことが大切になっています。

オウンドメディア運営で顧客の関心の獲得と関係の維持を実現し、コンバージョンの獲得やアップセル・クロスセルを目指しましょう。

保険業界がオウンドメディア運営で目指すべきこと

保険業界のオウンドメディア運営において、意識したいポイントとなるのが

  • お役立ち情報の提供
  • 専門知識の共有
  • 保険会社としての権威性・知名度の獲得

の3つです。

オウンドメディア運営は、基本的にユーザーの知りたいことや悩みの解決策を自社の強みを活かして提供することにあるため、お役立ち情報の提供や、保険業を営む企業ならではの専門知識の発信に活用しましょう。

金融知識や生活の知恵、健康上のもしものリスクに備えるためのノウハウなど、多くのトピックから自社の強みが生かせる話題をコンテンツとして提供することが求められます。

また、保険会社としての強みを積極的にアピールすることで、信頼に足る権威性と知名度を獲得し、問い合わせに繋げるといったアプローチも念頭に置くことが大切です。

現在、顧客を獲得する上でどんなアピールが足りていないのか、自社のどんなことを知って欲しいのかなどを整理しながら、コンセプトをまとめるのが有効です。

保険業界のオウンドメディア運営事例

それではここで、保険業界においてオウンドメディア運営を進めている事例をピックアップして紹介します。

いずれのオウンドメディアも高品質に作られており、独自性や有用性の面で評価されているサイトです。

ライフネット生命保険株式会社

lifenetjournal

ライフネット生命保険株式会社は、インターネット専門の保険会社という点が強みの保険サービスを提供しているということもあり、オウンドメディア運営にも余念がありません。

同社の運営する「ライフネットジャーナルオンライン」は、業界でも最速レベルの2014年に開設され、今日に至るまで多くのユーザーに有益な情報を伝えてきたオウンドメディアです。

「人生とお金について考えるメディア」というコンセプトのもと、保険に関する悩み事の解決につながる情報発信だけでなく、お金や生活、その他人生に関することなどを広く扱い、豊かなライフスタイルを構築できる情報の発信に力を入れています。

人生の節目に利用を意識する保険サービスという特性を活かした、優れたメディア運営方針です。

これまでは自社サイトでの運用を続けてきたライフネットジャーナルですが、最近ではブログサイトのnoteアカウントを立ち上げ、こちらでコンテンツの更新を続けていく方針に切り替えています。

公式サイト:https://media.lifenet-seimei.co.jp/

ファミリーコンサルティング株式会社

hoken-kyoukasho

ファミリーコンサルティング株式会社が運営する「保険の教科書」は、医療保険やがん保険、学資保険など保険に関するトピックが細かくカテゴリ分けされた状態で各種コンテンツを閲覧できる、ユーザビリティの高いオウンドメディアです。

個人向け・法人向けに分かれてコンテンツが制作されているので、保険を必要としている、あるいは保険に興味のあるすべての人をターゲットに、高い発信力を有しているサイトと言えます。

オウンドメディアで公開されている通常の記事に加え、問い合わせユーザー限定で読むことができる、専門性の高い問い合わせ資料も別途用意しているため、通常コンテンツを読んで関心の高まったところで問い合わせに繋げるという集客動線が活躍しています。

公式サイト:https://hoken-kyokasho.com/

東京海上日動あんしん生命保険株式会社

manekomi

東京海上日動あんしん生命保険株式会社は「マネコミ!」と呼ばれるコミュニティ志向の強いオウンドメディアを運営し、ユーザーの獲得に繋げています。

「マネコミ!」の特徴は、お金の疑問を解決する情報コミュニティサイトをコンセプトとしている点です。

保険に関心のあるユーザーは将来設計や金融に関する関心やリテラシーが高いことも多く、貯蓄や資産運用のススメなど、お金に関する信頼性の高い情報発信に努めています。

基本的な情報発信はもちろん、個人のニーズに合わせた情報収集ができるように「ライフイベント」や「やりたいこと」「目的資金」といった、独自のカテゴリ設定でユーザーを誘導している点も特徴です。

相談事例についても掲載しながら、関心が高まったユーザーに対してはFPへの相談チャネルも提供し、より強力な関係構築を自然に進められるよう、設計されているオウンドメディアと言えます。

公式サイト:https://manekomi.tmn-anshin.co.jp/

保険業界がオウンドメディアを立ち上げる際のプロセス

保険業界向けオウンドメディアの立ち上げは、以下の手順で進めます。

  1. メディアの目的・コンセプトを固める
  2. ターゲットを確定する
  3. 運用体制を検討する
  4. サイト構築を進める
  5. コンテンツの企画・執筆を進める
  6. 効果測定と改善を実施する

それぞれの工程について、一つずつ確認しましょう。

メディアの目的・コンセプトを固める

オウンドメディアにまず必要なのが、メディアを立ち上げることでどのような目的を達成するのかというゴールと、そのためのコンセプトです。

ゴールを設定しておくことで、それがメディア全体の方針となるため、施策がブレてしまうリスクを抑えられます。またコンセプトをあらかじめ決めておくと、やはり企画やデザインを固めやすく、チーム内でも円滑にコミュニケーションをとっていくことにつながるでしょう。

ターゲットを確定する

オウンドメディアのコンセプトに則り、ターゲットも決定します。性別や職業、年代など、自社の強みや目的に合わせて理想的なターゲット像を設定しましょう。

場合によっては、読者像をより具体的に描くためにペルソナを設定し、読み手の解像度を高めることも重要です。

運用体制を検討する

オウンドメディアの運営は、片手間で行うには負荷が大きいため、確固たる運用体制をあらかじめ用意しておきます。社内でリソースを確保できない場合、外部の専門会社に任せてしまうのも一つの手です。

サイト構築を進める

サイト構築では、どのプラットフォームやCMSを使用するのかを踏まえて手順を進めます。既存コーポレートサイトを活用したり、新たにメディアサイトを立ち上げたり、最近ではnoteなどのブログサービスを使ってオウンドメディアとするケースも見られたりします。

コンテンツの企画・執筆を進める

サイト構築と合わせて、コンテンツの企画と制作も同時に進めます。コンテンツの制作は最も時間がかかるだけでなく、今後も継続的に取り組む必要があるため、そのことを踏まえた運用体制を整備しなければなりません。

効果測定と改善を実施する

コンテンツの公開をある程度進めることができたら、どのコンテンツが注目されているか、なぜ離脱してしまうのかを確認するための効果測定と分析のプロセスを実施します。

定期的に効果測定を実施することで、改善点をまとめ上げ制作時にそれらを反映しましょう。

保険業界におけるオウンドメディア運営の成功のポイント

上記は基本的なオウンドメディア運営のプロセスですが、ただこれをなぞるだけで成果を得ることができるとは限らないのも気をつけなければいけません。

保険業界はすでに競合間の競争が激しいため、以下のポイントを踏まえた運営を心がける必要があります。

質の高いコンテンツを制作する

保険関連のオウンドメディアは生活やお金といった、信憑性の高さが問われるコンテンツを発信する必要があるため、SEO評価を獲得するには相応の品質が求められます。

医療やライフスタイル、金融関連の情報はニーズが高い分、検索エンジンの評価も厳しいものとなっており、情報の根拠を裏付けるようなソースに基づいた情報の発信や、すでに知名度の高い組織からの情報発信でないと、検索上位を獲得することが難しくなるわけです。

そのため、新たにオウンドメディアを立ち上げて保険関連の情報発信を進めていく場合、質の高いコンテンツ制作できる体制を事前に整備しておかなければ、期待しているような成果は得られません。

継続的に発信する

保険関連のコンテンツ発信は多くの競合が存在するため、SEOにおいて高い評価を集めるには時間がかかります。元々オウンドメディア運営は成果を得るまでに時間のかかる施策であるため、長期にコンテンツ制作を継続することが前提の施策です。

オウンドメディア運営を保険領域でスタートする場合には、半年から1年以上は集客の安定化には必要であることを理解し、コツコツと実績を積み上げましょう。

効果測定と改善アクションを繰り返す

オウンドメディア運営を成功に導く上では、評価と改善を繰り返すPDCAサイクルを取り入れることが大切です。

ある程度コンテンツの蓄積が進むと、各記事ごとのPV数や問い合わせ獲得数に開きが出てくることもあるでしょう。この際、反応の良い記事はそうでない記事と何が違うのか、エッセンスを理解することが求められます。

良い反応が得られる記事の条件はオウンドメディアによって異なるため、自社の場合はどのようなところにポイントが眠っているのか、うまく分析しましょう。

保険業界でオウンドメディア以外に活用したい施策

オウンドメディアの活用は保険業を営む組織にとって有効ですが、合わせて以下の施策も併用することで、相乗効果を期待できます。

SNSの運用

オウンドメディアを短期間で育てる上で重要なのが、SNSの活用です。XやFacebook・Instagramを使用し、オウンドメディアで公開しているコンテンツを共有することで、SNS経由の流入が期待できます。

また、SNSはユーザーとのコミュニケーションを直接行えるプラットフォームであるため、見込み客との関係強化にも役立つでしょう。

SNSで発信力を獲得するためには、オウンドメディア同様ある程度時間をかけてフォロワーを獲得する必要があるので、早期より運営をスタートすることも重要です。

メルマガ配信

メルマガの配信は、すでに資料請求などを行なった履歴があり、メールアドレスを獲得できている関係性が比較的強化されているユーザーに有効な施策です。

オウンドメディアではアップしていない専門性の高い情報の発信や、ウェビナーの紹介などに役立てることで、関係の強化と休眠顧客の呼び起こしに繋がります。

LPの作成

LP(ランディングページ)は、特定の商品やキャンペーンに関する情報発信とコンバージョン獲得に特化したWebページです。特に力を入れて発信したい事柄がある場合、LPをオウンドメディアとは別途立ち上げて情報発信を行い、効率的に問い合わせを獲得するなどに役立てられます。

保険業界のオウンドメディア運営で検討すべき懸念点

保険業に携わる企業がオウンドメディアを運営することは、競合との差別化などにおいて非常に有効ですが、一方で注意すべき懸念事項もあります。

リソースの確保と維持が難しい

保険業界のオウンドメディアは上でも紹介したように、生活や金融など、非常に需要が大きくその分信憑性と専門性を確保する必要があります。

他の業界に比べて質の高いコンテンツ発信が求められることから、十分な時間と人材をコンテンツ作成のために費やさなければならず、片手間でオウンドメディアを運営することは困難であることを押さえておくことが大切です。

場合によっては、外部の専門会社に業務を委託し、クオリティの担保に努めましょう。

成果が出るまでに時間がかかる

オウンドメディアの運営によって集客が期待できるようになるまでには、相応の時間がかかります。特に保険業界は競合の参入が増えているため、じっくりと腰を据えて取り組まなければなりません。

短期間でのコンバージョン獲得などを考えている場合、オウンドメディアと合わせてWeb広告なども併用することがおすすめです。

分析ノウハウを獲得する必要がある

少しでもオウンドメディア運営を早期に軌道に乗せ、コンスタントに成果を得るためには、効果測定と改善に力を入れることが大切です。

どんな記事がよく読まれ、その記事が読まれている理由は何かを考え、その後の制作に得られた知見を反映することで、効率よくアクセス獲得などを進められます。

正しく効果的にメディア運営を進行するにはそのためのスキルセットも必要になるため、早期から取り組みノウハウを獲得するか、外部のエキスパートに任せることが大切です。

まとめ:保険業界でオウンドメディア運営のリソース確保に悩んだ時は

この記事では、保険業界が取り組むべきオウンドメディア運営とはどのようなものか、運営には何が必要で、どんな懸念点に対処すべきかについて解説しました。

すでに大手企業ではオウンドメディア運営が計画的に進められており、集客を効果的に進められる仕組みづくりが進んでいます。

オウンドメディアコンテンツの制作には品質確保のため、十分な時間とスキルが求められることから、まずはそのためのリソース確保に取り組むことが重要です。

クロスバズは、そんな保険業界のオウンドメディア運営に必要な人材や運用体制を提供しています。短期間でコンテンツマーケティングを進めるための環境を整備し、メディアの立ち上げから記事作成まで行います。

オウンドメディア運営をスタートしたいが、そのための時間が確保できない、何から始めれば良いかわからないとお悩みの際は、お気軽にご相談ください。

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