「リスティング広告運用の、基本中の基本を知りたい。」
「リスティング広告の仕組みってどうなってるの?」
この記事を読まれているあなたは、上記のようにお考えかもしれません。
そこで本記事では、リスティング広告運用の基本について解説していきます。
初めてリスティング広告を行うwebマーケティング担当者の方などは、ぜひ参考にしてください。
目次
リスティング広告とは
リスティング広告とは、主にパソコンやスマートフォンで検索をかけた際、検索したワードに連動して表示される広告のこと。
左上に小さく「広告」と書いてあるものはすべてリスティング広告にあたります。
この広告は、リスティング広告の中でも検索ワードに連動して表示されることから、特に「検索連動型広告」と呼ばれます。
また、開いたWebサイトの内容に連動して表示される広告もリスティング広告の一部となっています。
こちらは、サイトのコンテンツ内容に応じて表示されることから、特に「コンテンツ連動型広告」と呼ばれます。
一般的には、
- 検索連動型広告=リスティング広告
- コンテンツ連動型広告=ディスプレイ広告
と言い表すことが多いですね。
本記事でも、「リスティング広告」は「検索連動型広告」を指す語句として使用させていただきます。
【運用前の基本】リスティング広告の費用形態
- クリック課金制
- オークション制
リスティング広告の特徴的な費用形態として、上記2つが挙げられます。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
リスティング広告の費用形態①:クリック課金制
リスティング広告は基本的にクリック課金制となっています。
クリック課金制とは、広告がクリックされて初めて費用が発生する仕組みのこと。
(リスティング広告はPPC広告と呼ばれることもあります。PPCとは「Pay Per Click」の頭文字をとって、クリック課金型の広告を指しています。厳密にはリスティング広告とPPC広告はイコールではありませんが、リスティング広告はPPC広告の種類のひとつです。)
広告を表示する分には費用がかかりません。
チラシやポスター、テレビCMなど、出稿するだけで費用のかかる広告とは違う特徴ですよね。
リスティング広告の費用形態②:オークション制
リスティング広告は、オークション制で表示される仕組みになっています。
オークション制とは、広告の上位表示枠をそれぞれが入札しあって獲得する仕組みのこと。
同じクオリティの広告が2個ある場合、高い入札単価を設定したほうが上位に表示されます。
ただし、上位表示されるために必要な要素は入札単価だけではありません。
たくさんのお金をかければかけるほど上位枠を獲得できるわけではないということです。
こちらについては後述します。
リスティング広告運用開始までの手順
- リスティング広告のアカウントを取得する
- リスティング広告アカウントの中身を設定する(キーワード、広告文等)
- リスティング広告の配信設定を詳しく決定する(地域、年齢、時間等)
- 広告予算を設定する
- 審査を待つ
リスティング広告運用開始までの手順は、上記のようになっています。
詳しくはリスティング広告運用開始までの6手順【初心者でも簡単】の記事をお読みください。
リスティング広告が表示される仕組み
- リスティング広告の配信を始める
- 設定したキーワードが検索される
- オークションが行われる
- 広告が表示される
リスティング広告は、このような流れで表示されます。
1つずつ確認していきましょう。
リスティング広告の配信を始める
リスティング広告運用開始までの6手順【初心者でも簡単】の内容に従って、リスティング広告配信の準備を整えましょう。
審査を通過したら、広告配信スタートです。
設定したキーワードが検索される
設定した広告キーワードが誰かに検索されたとき、広告表示の基準が満たされます。
広告表示の基準を満たすかどうかは、設定したキーワードのマッチタイプによって左右されます。
マッチタイプの種類と表示される条件は下記の通り。
- 完全一致:設定したキーワードと完全に一致するキーワードが検索される
- フレーズ一致:「設定したキーワード(完全一致)」、「設定したキーワード(完全一致)+別のワード」が検索される
- 絞り込み部分一致:設定したキーワード(語句の順番は前後してOK)が含まれるキーワードが検索される
- 部分一致:設定したキーワードに関連するキーワードが検索される
このマッチタイプにしたがってキーワードが検索されることで、初めて広告が表示される条件をクリアしたことになります。
オークションが行われる
広告表示の基準を満たしたら、基準に達した広告同士でオークションが行われます。
リスティング広告を良い枠で表示するためには、オークションで勝つ必要があるということです。
オークションが行われる際に判断されるポイントは「広告ランク」。
広告ランク=設定した入札単価×品質スコア
入札単価が高くても、品質スコアが低ければ広告ランクは低くなり、上位掲載は難しくなってしまいます。
広告ランクと掲載順位の決まり方
入札単価 | 品質スコア | 広告ランク | 掲載順位 | |
---|---|---|---|---|
A社 | 300 | 10 | 3,000 | 1 |
B社 | 700 | 4 | 2,800 | 2 |
C社 | 400 | 6 | 2,400 | 3 |
このように、入札単価と品質スコアに応じて広告ランクと掲載順位が決まります。
ここで、
「入札単価は自分で設定できても、品質スコアはどうやって上げればいいの?」
このように思われた方も少なくないでしょう。
品質スコアの上げ方については次の章で解説しますので、ぜひ参考にしてください。
広告が表示される
先述の広告ランクにしたがって、オークションに勝てば上位の枠に、負ければ下位の枠に広告が表示されます。
競合が多い場合は広告が表示されないこともあります。
ということで、簡単な説明にはなりましたが、広告が表示されるまでの流れはこのようになります。
では、掲載順位を上げるために必要な要素「品質スコア」を上げるにはどのような施策が有効なのでしょうか?
下記で詳しく解説していきます。
リスティング広告の掲載順位(広告ランク・品質スコア)を上げるには
- リスティング広告の掲載順位は広告ランクによって決まる
- 広告ランク=設定した入札価格×品質スコア
ということは先ほどお話させていただきましした。
Google広告とYahoo!広告公式に共通している点として、品質スコアには
- 推定クリック率
- 広告の関連性
- ランディングページの利便性
などが影響するとされています。
(参考:Google広告ヘルプ)
(参考:Yahoo!広告ガイドライン-ヘルプ)
では、品質スコアを上げるためには何をすれば良いのでしょうか。
3つご紹介します。
広告文の改善
広告文の内容が、設定した広告キーワードとマッチしているかどうか確認しましょう。
GoogleやYahoo!はユーザーの利便性を第一に考えており、ユーザーの検索意図を満たさない広告は表示したくないからです。
例えば「腕時計 おしゃれ」で検索した際、トップに「掛け時計セール中!」といった広告文が表示されていても、クリックしませんよね。
上位表示されるためはもちろん、そもそも広告のクリック率を上げるためにも、広告文はユーザーの求めている内容に書き換えるべきです。
配信設定の変更
配信地域や時間帯、年齢・性別等の配信設定を絞ることで、推定クリック率を上げることができます。
推定クリック率は過去のクリック率を基に判定されるからです。
例えば店舗型ビジネスの場合、配信設定は下記のように設定すると良いでしょう。
- 地域:商圏範囲内のみにする
- 時間:営業時間内のみにする
- 年齢・性別:自社の顧客層に比重を置く
このようにして配信するユーザーを絞ることで、狙った顧客層のみに広告配信ができ、無駄なクリックを減らすことができます。
つまり、クリック率が上がるということですね。
過去のクリック率が高ければ、推定クリック率も高くなりやすく、結果として品質スコアもあがりやすくなります。
さらに、
「無駄なクリックを減らせる=無駄な広告費を削れる」
ので、効率的に広告運用していく上でも有利になります。
ランディングページの再設計
- 広告と関係性の高いページにする
- レスポンシブデザイン(PC、スマホ対応)にする
- 会社概要や業務内容をわかりやすく掲載する
- 他社にはない独自のコンテンツを掲載する
- ページの読み込み速度を上げる
上記全てを満たすよう、ランディングページを再設計しましょう。
上から順に取り組むと良いですよ。
品質ランクを上げるという目的もちろんありますが、そもそも上記を満たさないと、いくらクリックされてもコンバージョンに至りづらいです。
- 検索したものと関係ないページ
- 表示に時間がかかるページ
- デザインが見づらいページ
- 運営元が不明なページ
- 他と同じようなページ
このようなランディングページからは、ユーザーは簡単に離脱してしまいますからね。
これら3点から、品質スコアを上げるためにはユーザーにとって便利で使いやすい広告を目指せば良いということが分かったのではないでしょうか。
“ユーザーが何を求めているのか”を常に追求することが、広告を上位掲載させるコツだと言えますね。
おわりに
本記事では、リスティング広告の基本についてお伝えしてきました。
リスティング広告の仕組みや基礎知識だけでなく、実際に運用していくイメージも付いたのではないでしょうか。
社内共有の際や運用を開始する際には、また本記事を読んで基本を確認し直していただければと思います。
この記事が、リスティング広告運用の基本について知りたい方の参考になれば幸いです。