
LP(ランディングページ)の成果を評価するとき、最も注目されるのがCVR(コンバージョン率)です。
CVRの改善を行うと、限られた予算でも同じアクセス数でより多くの見込み客を獲得できます。そのため、売上や成果に直結する重要な作業だといえるでしょう。
本記事では、LPのCVR改善のために今すぐできる10個の施策やCVRが低い原因、CVRの業界別の平均をご紹介します。
この記事を読めば、LPのCVR改善に向けてすぐに取り組めます。
記事の最後には、LPのCVR改善を外注する判断基準や、LP制作会社の選び方についても解説していますので、ぜひ最後までお読みください。
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目次
CVRの定義とCVR改善の重要性
CVRとは、自社サイトを訪れた人のうち、資料請求・商品購入などの「最終的な目標(CV:コンバージョン)に向けた行動(アクション)」を起こした人の割合を表す指標です。
CVRを高めることで、同じアクセス数でもより多くの見込み客を獲得でき、営業の成果向上につながります。LPの目的が明確であればあるほど、CVR改善の方向性を見つけやすいため、意識しておきましょう。
この章では、CVRの基本的な定義や計算方法、なぜLPにおいてCVR改善が重要なのかを詳しく解説します。
CVRの定義と計算方法
CVRの計算式は以下のとおりです。
CVR(%)= コンバージョン数 ÷ アクセス数 × 100 |
例えば、あるLPに1000人が訪問し、そのうち50人が資料請求をした場合、CVRは5%です。
CVRをもとにしてLPのパフォーマンスを把握し、改善の必要があるかを判断します。
もしCVRが高い場合には少ないアクセスでも目標達成しやすくなりますが、CVRが低いと、せっかく集めたアクセスも成果が出づらくなってしまいます。
LPの運用においては、まずはCVRを確認しましょう。
LPにおける主なCVの種類
LPにおける主なCVは、以下の3つです。
- 直接的な売上や契約につながるCV
- 見込み客を獲得するCV
- その他の目的を持つCV
それぞれの代表的な例を表にまとめました。
直接的な売上や契約につながるCV | 見込み客を獲得するCV | その他の目的を持つCV |
---|---|---|
商品購入 サービスの申し込み 有料会員登録 | 無料相談 資料請求 問い合わせ 見積り依頼 セミナー申し込み | アプリダウンロード LINE公式アカウント友達追加 |
このように、CVはLPの目的によって多岐にわたります。
「ユーザーに最終的にどのような行動をとってほしいか」を明確にすると、LPのどの要素を改善すべきかがわかりやすくなり、CVR改善の効果も高まります。
LPのCVR改善が重要な理由
LPにおいて、CVR改善が重要な理由は以下の3つです。
- 売上・成果に直結するから
- 費用対効果を高めるから
- 集客したアクセスを無駄にしないから
それぞれ説明します。
売上・成果に直結するから
LPのCVR改善が重要な理由の1つは、売上や成果に直結するからです。
例えば、CVRが1%から2%に上がると、同じアクセス数でも成果は2倍になります。
特に商品購入やサービス申込みを目的としたLPでは、CVRの変化が売上に直結します。収益性の向上にもつながるため、定期的なCVRのチェックと改善は重要なポイントになるでしょう。
費用対効果を高めるから
費用対効果を高められることも、LPのCVR改善が重要だといわれる理由です。
例えば、1クリックあたり100円の広告で1000人を集めても、CVRが1%であれば成果は10件です。しかし、CVRが2%に改善されれば、同じ広告費で成果は20件になります。
広告費を増やすよりも、CVRを高めた方が短期間で成果を得られる場合が多いため、限られた予算でマーケティングを行う中小企業にとっては大きなメリットです。
集客したアクセスを無駄にしないから
集客したアクセスを無駄にしないことも、CVR改善が重要だといわれる理由の1つです。
広告やSEOでアクセスを集めるには手間やコストがかかりますが、アクセスがあってもLP内で成果に結びつかない場合、集客の機会を失ってしまいます。
アクセスを増やすよりも、既存のアクセスを成果に変える方が、手間やコストが少なく、より効率的な施策だといえるでしょう。
LPにおけるCVRの目安
LPのCVRは業種や目的によって異なりますが、一般的なCVRの目安を把握しておくと、改善の優先度や達成すべき目標が見えてきます。まずは、現在のCVRが平均値に比べて高いのか低いのかを確認しましょう。
業界別平均CVRの参考値と、目標CVRの設定方法を紹介します。
業界別平均CVRの参考値
LPの一般的なCVRは2~3%とされていますが、業界や取り扱う商材の種類によってCVRの平均値は異なります。WordStreamの2024年平均CVRデータに基づき、一般的な企業が参考にできる業界をピックアップして紹介します。あくまで参考値としてご確認ください。
業界カテゴリー | 平均CVR(%) | 特徴 |
---|---|---|
美容とパーソナルケア | 8.01 | 比較的高めのCVR。CVは予約や商品購入など多様。 |
教育と指導 | 7.91 | 資料請求・体験申し込みが主なCV。 |
健康・フィットネス | 7.40 | CVはジム入会、サプリ購入など。健康志向により高め。 |
ビジネス(BtoB) | 5.78 | CVは問い合わせや資料DLが中心。 |
キャリア・就職 | 5.63 | 労働市場の変化で注目の分野。応募や転職エージェント登録など。 |
旅行 | 5.36 | コロナ禍回復し関心が高い。ホテル予約や航空券購入など。 |
ショッピング(EC) | 3.49 | CVRは比較的低い傾向にある。商品単価や種類により変動。 |
不動産 | 2.91 | 高額なため検討時間が長く、CVRは低め。問い合わせが主なCV。 |
業界や商材別の平均CVRの目安については、以下の記事でも詳しく紹介していますので、興味のある方はぜひご覧ください。
関連記事:LPのコンバージョン率はどのくらいが目安?低い要因や改善のポイントを解説
目標CVRの設定方法
目標CVRは、業界の平均値だけでなく、ビジネスモデルや収益構造に合わせて設定しましょう。
例えば、1件のCVで得られる利益が高い商材であれば、CVRが低くても売上として成り立つ場合があります。一方、単価が低い商材の場合は、CVの件数を多くしたうえで、より高いCVRが求められるでしょう。
数倍の改善を目指すよりも、少しずつ向上させる方が取り組みやすく、成果につながります。
LPのCVRが低い7つの原因
LPのCVRが低い場合、まず原因を特定することが重要です。当てはまる点がないか確認し、改善方法を探しましょう。
LPのCVRが低い原因は、以下の7つです。
- ファーストビューで訴求できていないから
- ターゲット設定と訴求にズレがあるから
- 広告とLPの内容が一致していないから
- コンテンツでユーザーニーズを満たせていないから
- CVへの導線設計が弱い・わかりにくいから
- LP内のユーザビリティが悪いから
- 入力フォームが使いにくいから
それぞれ説明します。
ファーストビューで訴求できていないから
LPのCVRが低い原因として、ファーストビューでうまく訴求できていないことが挙げられます。ファーストビューとは、ユーザーがページにアクセスして最初に目にする部分や内容、構成のことです。
例えば、パソコンで弊社LPにアクセスした場合、最初に表示される画面は以下のとおりです。

この画面を「ファーストビュー」といいます。
ファーストビューは、いわばLPにおける「第一印象」を担う部分です。ここで興味を引きつけ、ユーザーの心を掴めなければ、続きを読むことなく離脱されてしまいます。
ファーストビューにおいてCVRが低い原因の例は以下の3つです。
- 具体的なキャッチコピーが弱い
- 何についてのページか分かりにくい画像
- 行動を促すボタン(CTA)が目立たない
ファーストビューでLPの価値やメリットを瞬時に伝え、ユーザーの心をつかむ工夫をすることが、CVR改善の大きなポイントです。
LPのファーストビューについては、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
関連記事:LPのファーストビューとは?重要性やサイズについて事例付きで解説!
ターゲット設定と訴求にズレがあるから
「誰に向けたLPか」を表すターゲット設定と、LPの訴求との間にズレがあることも、CVRが低い原因の1つです。
ターゲットの設定がズレていると、どんなに訴求してもユーザーは「自分には関係ない」と感じて離脱してしまいます。ターゲットによって効果的な言葉やデザインは異なるためです。
例えば「若者向けなのにデザインが古臭い」「初心者向けサービスなのに、プロ仕様の機能をアピールしている」などが挙げられます。
ペルソナ設定については、以下の記事で解説していますので、詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
関連記事:LPのペルソナ設定とは?具体的な方法や失敗を避けるために気をつけるべきことを解説
広告とLPの内容が一致していないから
CVRが低い原因として、広告とLPの内容が一致していないことも考えられます。
広告を見て期待してLPを訪れたのにも関わらず、内容が広告と異なるとユーザーにがっかりされ、すぐに離脱されてしまいます。
例えば「初回半額」と広告にあったのに、LPでその情報が見つけにくかったり、条件が複雑だったりするとユーザーに不信感を与えます。広告とLPが一致していないと、せっかくの集客も無駄になりかねません。
広告とLPのスムーズな情報提供がCVにつながることを覚えておきましょう。
コンテンツでユーザーニーズを満たせていないから
LPの情報(コンテンツ)が、ユーザーの知りたいこと(ユーザーニーズ)を満たせていないことも原因として挙げられます。
LPのコンテンツには、ユーザーの疑問や不安を解消する役割があるため「このLPには自分の知りたいことが載っていない」と思うと、ユーザーはすぐに離脱します。例えば商品のメリットしか載っていない、専門用語が多くて難しい、文章が長すぎるなども問題です。
CVRを改善するためには、ターゲットの求める情報を理解し、それに応える質の高いコンテンツが必要です。
信頼されるLPに載せるべき詳しい情報や構成については、以下の記事で解説しています。
関連記事:ランディングページ(LP)が長い3つの理由!長さの目安や構成についても解説
CVへの導線設計が弱い・わかりにくいから
CVへの導線設計が弱い・わかりにくいことも、CVRが低い原因の1つです。導線とは、ページ内でユーザーが自然にCVに至る流れを指し、次に何をすれば良いかが分かりやすいことが重要です。
導線設計で重要な役割を持つCTAは「行動喚起」のことで、ユーザーに具体的な行動(購入や問い合わせなど)を促す申し込みボタンやリンクを指します。
弊社LPにおいて、CTAの効果があるボタンは以下のとおりです。

CTAボタンの導線設計が弱い例として挙げられるのは、以下の3つです。
- ページの最後にしかない
- 目立たない
- 押しにくいデザイン
- 文言が具体的ではない
例えば、弊社LPのCTAボタンは見やすいデザインで「ご相談・お見積もりは無料」「お気軽にお問い合わせください」と行動喚起する文言を記載しています。CVRを改善するためには、分かりやすいCTAボタンを適切な場所に複数設置するのがよいでしょう。
効果的な導線の作り方は、以下の記事で失敗事例とともにわかりやすく解説しています。
関連記事:LPの導線の作り方!よくある失敗事例や導線の見直し方
LP内のユーザビリティが悪いから
LP内のユーザビリティが悪いことも、CVRの低さに影響します。「ユーザビリティが悪い」とは、ページ自体が使いにくいことを指します。
例えば、ユーザビリティの悪い例は以下のとおりです。
- ページの表示速度が遅い
- 文字が小さすぎる
- 色が見分けにくい
- リンク切れがある
- 画像の表示崩れがある
ユーザーは待つのを嫌がるため、画像の最適化などの対応で改善しましょう。ユーザーの視点から「使いやすいLPになっているか」を常に確認しながら改善を続けることが大切です。
特に現在ではスマホでの閲覧が増えているため、スマホ表示での読みやすさや画像表示も意識するようにしましょう。
入力フォームが使いにくいから
入力フォームが使いにくいことも、CVRが低い原因の1つです。
例えば、弊社LPの入力フォームは以下のとおりです。

使いにくい原因の例は、以下のとおりです。
- 入力項目が多すぎる
- 必須項目が分かりにくい
- エラー表示の理由がわからない
- 入力補助機能がない
LPで興味を持って入力フォームに進んでも、使いにくいとユーザーは入力を諦めてしまいます。CV直前での離脱は大きな機会を逃すことにつながります。
効果的な入力フォームのポイントについては、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
関連記事:ランディングページの成果を最大化!問い合わせフォームのポイントを徹底解説
LPのCVR改善(LPO)に向けた5つの手順
次はLPのCVRを改善する具体的な活動(LPO:ランディングページ最適化)を進めましょう。思いつきではなく計画的に段階を踏んで進めることが成功のポイントです。
LPのCVR改善に向けた手順は以下の5つです。
- ステップ1:目標設定とKPI設定
- ステップ2:現状分析と課題の洗い出し
- ステップ3:仮説立案と改善策の決定
- ステップ4:施策実行とA/Bテストによる検証
- ステップ5:効果測定と継続的な改善(PDCA)
それぞれ詳しく説明します。
ステップ1:目標設定とKPI決定
すぐにLPを修正するのではなく、まず「いつまでに、どの指標を、どれくらい改善するか」といった目標を数値で決めておくと、改善の方向性が定まります。
例えば「3ヶ月後にCVRを1.5%から2.5%に上げる」などの現実的な目標を立てます。業界平均や過去の実績を参考に、具体的でチャレンジできそうな数値を設定しましょう。
同時に、「直帰率を15%削減」「ボタンクリック率を5%改善」など、中間指標(KPI:重要業績評価指標)も決めておくと、目標までの道筋がはっきりします。
明確な目標とKPIの決定が、CVR改善に向けた土台になるでしょう。
ステップ2:現状分析と課題の洗い出し
目標が決まったら、「現状分析」で現在のLPの状態を正確に把握し、どこに問題があるか(課題)を見つけます。
課題を見つけるにはGoogleアナリティクスなどの「アクセス解析ツール」や、「ヒートマップツール」が役立ちます。
まず、アクセス解析ツールで訪問者数、CVR、流入経路などのデータを確認します。次にヒートマップツールを使い、ページ内のどこが見られ、どこで離脱しているかの詳細を把握します。
得られた客観的なデータに基づいて「なぜCVRが低いのか」「どこを改善すべきか」という課題を特定したうえで、改善策を考えるヒントにしましょう。
LP分析の詳しい方法は以下の記事で解説しています。ぜひご覧ください。
関連記事:CVRを上げたい方必見!LPの分析ポイント・便利なツールを徹底解説
ステップ3:仮説立案と改善策の決定
現状分析で課題が見えたら、次は「なぜその課題が起きているのか?」を探り、「どうすれば解決できるのか?」という改善策のアイデア(仮説)を立てていきます。
仮説はデータに基づいた「こうすれば良くなるかもしれない」という推測のことです。
例えば「スマホからのCVRが低い」課題に対し、分析データを根拠に「文字が読みにくいのでは?」などの仮説を考えます。
次に、効果が期待できる仮説に基づき「文字サイズを大きくする」などの具体的な改善策を考えます。
複数の改善策候補から、「改善効果の大きさ」と「実行のしやすさ」を考慮して優先順位をつけ、実行する策を決めます。
データに基づいた質の高い仮説と改善策が、成果を出すためのポイントです。
ステップ4:施策実行とA/Bテストによる検証
改善策が決まったら、それをLPに反映させていきます。
良いと思って実行した変更が逆効果になる可能性もあるため「LPを変更して終わり」ではなく、その改善が本当に効果があったかを客観的に検証しましょう。
「A/Bテスト」は、検証に有効なツールの1つです。
A/Bテストとは、元のLP(A)と改善版LP(B)を用意し、ユーザーをランダムに分けて表示させ、どちらの成果(CVRなど)が高いかを比較する方法です。Bの成果が高ければ改善は成功と判断できます。
感覚ではなくユーザーが参加した実際のデータに基づいて、どの改善が有効かを判断できます。
LPのA/Bテストの具体的な方法やツールについて、詳しくは以下の記事で解説していますので、ぜひご覧ください。
関連記事:LPのABテストはなぜ重要?具体的なやり方や注意点とおすすめツール3選を紹介
ステップ5:効果測定と継続的な改善(PDCA)
改善策を実行し検証したら、結果を分析・評価する「効果測定」を行い、どちらのパターンが目標指標(CVRやKPI)で優れていたかをデータで確認します。
アクセス解析ツールなどで、CVRの変化だけでなく、設定したKPIがどう変わったかも確認しましょう。
成果が改善された場合は「なぜ良くなったのか」分析し、その成功方法を他のLPや別の箇所に応用できないか考えます。
逆に効果がなかったり悪化したりした場合は、原因を探り、仮説や改善策を見直します。
このように「計画(Plan)→実行(Do)→評価(Check)→改善(Action)」のPDCAサイクルを繰り返し回していくことが、最も重要なポイントです。
継続的な改善でより良いLPをつくっていきましょう。
LP改善に取り組むべきタイミング
LPの改善は継続的に行うべきですが、特に力を入れると効果が出やすい「タイミング」があります。
LP改善に取り組むべきタイミングは以下の3つです。
- 分析に必要なデータが十分に集まったとき
- 設定した目標のCVRになかなか到達しないとき
- キャンペーンなどで多くのアクセスが見込まれるとき
1つ目は、分析に必要なデータが十分に集まったときです。データが少ないと正確な判断が難しいため、ある程度データが蓄積してから分析・改善に取り組むようにしましょう。
2つ目は、設定した目標CVRになかなか到達しないときです。目標と現状に大きな差がある場合、LP内に大きな問題点がある可能性が高いため、LPを改善してみましょう。
3つ目は、キャンペーンなどで多くのアクセスが見込まれるときです。アクセスが増える前にLPを最適化しておくと、集客効果を最大化できます。
3つのタイミングを意識し、LPのCVR改善に向けて計画的に取り組みましょう。
LPのCVR改善のために今からできる10施策
LPのCVRを改善するために、今から取り組めて効果も期待できる10個の施策を解説します。
- ファーストビューを最適化する
- CTAを強化する
- 入力フォームを最適化する
- コンテンツの質と構成を見直す
- ページ表示速度を改善する
- モバイル(スマホ)表示を最適化する
- CVまでの導線をわかりやすく改善する
- 広告文とLPのメッセージを一貫させる
- ターゲット・ペルソナ設定を見直す
- A/Bテストで効果的な要素を見つける
LPにおいては、丁寧な設計や分析、改善のサイクルを積み重ねることで最終的なCVR改善につながります。
どの方法もとても重要になってくるため、ぜひ最後までお読みください。
ファーストビューを最適化する
ファーストビューの最適化は、LPのCVR改善において効果的な施策の1つといえます。
具体的に見直すポイントは、以下の3つです。
- どんな商品やサービスか一目でわかる表現や画像があるか
- 具体的な数字や実績などの権威性が入っているか
- 顧客にとって魅力的な価値があるか
商品やサービスの価値を的確に伝えられているかどうかが重要な判断基準になるでしょう。
また、静的な表示だけではなく、ユーザーの操作(マウスの動きやスクロールなど)に対して細かいアニメーションや反応を加えるのも有効です。
例えば、以下の例が挙げられます。
- ボタンにマウスカーソルを重ねると色が変わったり少し動いたりする
- スクロールに合わせて要素がフェードインする
弊社クロスバズのLPにおけるファーストビューでも、スクロールすると文字が表示されたり、強調したいサービス部分で文字がフェードインしたりするなどの効果が使われています。

細かな演出により、ユーザーに操作している感覚を与え、飽きさせず、次のアクションを促す効果が期待できます。
LPのファーストビューの改善については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
関連記事:LPのファーストビューとは?重要性やサイズについて事例付きで解説!
CTAを強化する
CVR改善のためには、CTAの強化も重要な方法の1つです。
LPの最終ゴールであるCV(達成したい成果)に直接つながるため、CTAを少し工夫すればCVRは大きく変動する可能性があります。
CTAの具体的な強化ポイントは、以下の3つです。
- 目立つ色でクリック可能だとわかるデザインにする
- メリットがすぐにわかる文言を周りに入れる
- 適切なタイミングで目に入る配置にする
ユーザーが「押したい」と感じるタイミングで、迷わずクリックできるようなCTAを目指しましょう。
効果的なCTAボタンの作り方については、以下の記事で詳しく解説しています。
参考記事:LPのCTAボタンとは?クリックされる位置やデザインを実例付きで解説
入力フォームを最適化する
入力フォームの最適化(EFO)も、CVR改善において欠かせない方法です。
CVを完了するための最後のステップである入力フォームは、デザインや項目、入力方法が分かりにくいとユーザーは途中で入力を諦めてしまいます。
改善の具体的なポイントは、以下の4つです。
- 入力項目の数を10個以内にする
- 入力補助機能を使う
- エラー表示の内容を明確にする
- プライバシーポリシー表示で信頼性を高める
ユーザーの手間をできるだけなくし、ストレスなく入力を終わらせられるよう改善すると、成果の最大化につながります。
弊社クロスバズの入力フォームのように、入力欄に「必須」と記載して分かりやすくしたり、入力例を記載してユーザーを適切な入力に誘導したりするのもよいでしょう。
直前までユーザーの気持ちを高められていたにも関わらず、最後のひと押しで離脱されないよう、細やかな配慮が必要です。
入力フォームの詳しい改善ポイントについては、以下の記事を参考にしてください。
参考記事:ランディングページの成果を最大化!問い合わせフォームのポイントを徹底解説
コンテンツの質と構成を見直す
LPのCVRを改善するには、コンテンツの質と構成の見直しが欠かせません。
広告で多くのアクセスを集めていたとしても、ページ内の情報が分かりにくい場合には、ユーザーはすぐに離れてしまいます。
特に、ターゲットの関心に合った訴求ができているか、そして内容が論理的に整理されているかが大きな判断基準になるでしょう。
以下で、具体的な2つの改善方法について解説します。
ターゲットに響く訴求とわかりやすい構成への変更
まず、ターゲットに響く訴求とわかりやすい構成への変更です。
CVRが低いLPでは、訴求内容と構成のズレにより、伝えたいことが読み手に届いていない可能性があります。
まず、ターゲットが誰で、どんな課題を抱えているかを再度確認しましょう。悩みや関心に直接響く訴求ができていれば、滞在時間が伸び、CVにつながりやすくなります。
特にファーストビューでは、メインキャッチとビジュアルで一瞬でユーザーの関心を引くことが求められます。情報が複雑に感じられる場合は、ページ構成をシンプルに整理するとよいでしょう。
基本的な構成や具体例については、以下の記事を参考にしてください。
関連記事:LP構成には鉄板法則がある!作り方やフレームワークを実例付きで解説
信頼性を高める要素の追加
次に、信頼性を高める要素の追加です。
ユーザーは初めて見るサービスや商品に対して不安を感じやすい傾向があるため、LPで信頼性を示すことがCVRを上げるうえで欠かせません。
有効な解決方法として挙げられる例は、以下の4つです。
- FAQ(顧客からよく寄せられる質問)
- 利用者の声
- 使い方動画
- 企業の実績
取り入れやすい要素は「お客様の声」です。実際に使った人の感想や評価があると、読み手はサービスに安心感を持ちやすくなります。
また、企業の実績も効果が大きいため、必ず見やすい場所に配置しましょう。文字情報だけではなく、写真やグラフを使って視覚的に補う工夫も大切です。
ユーザーが「安心できる」「役立つ」と感じ、信頼感を高める情報提供が離脱を防ぎ、CVへの一歩を後押しできます。
「お客様の声」の活用方法については、以下の記事も参考にしてください。
関連記事:LPの「お客様の声」の本当の効果とは?ポイント・集め方を徹底解説
ページ表示速度を改善する
LPのCVR改善のためには、ページ表示速度の改善も重要なポイントです。表示に時間がかかると、読み込みが終わる前にページを離れる人が増えてしまいます。
Googleが2017年に発表した研究結果には、モバイルページの読み込みに3秒以上かかると、約53%のユーザーが離脱するというデータもあります。
参考:Thing With Google|Consumer Insights
読み込みを速くするには、画像を軽くすることが基本です。スクリプト(LPにおけるシナリオ)の見直しや、不要なアニメーションの削除も効果があります。
昨今ではパソコン・モバイルともに読み込みの速さが重視されているため、特に注意しましょう。
モバイル(スマホ)表示を最適化する
スマートフォンからのアクセスが多い現在では、モバイル表示を最適化するのがよいでしょう。
パソコン画面では読みやすくても、スマホで見ると文字が小さすぎたり、ボタンが押しにくかったりする場合、ユーザーのストレスを増やし、途中離脱につながってしまいます。
スマホ表示も確認し、最も伝えたい内容を一目で見える位置に配置しましょう。また、全体を通して操作しやすいボタンサイズや、読みやすいフォントを使うことで、CVRの改善が見込めます。
スマホの実機だけでなく開発ツールやシミュレーターも併用して確認するとより効率的です。
CVまでの導線をわかりやすく改善する
CVまでの導線をわかりやすく改善することも、CVRに良い影響を与えます。
例えば、CTAボタンが1つだけしかなく、ページの最後にしか表示されていない場合、途中で離脱したユーザーは行動を起こせません。
そこで、ページ内に複数のCTAを設け、ユーザーがLPを見ている途中でも迷わずアクションを選べるようにします。
最初にベネフィットを提示し、実績や事例で信頼感を与えることで、最後に自然な形でCTAへ誘導する設計が理想です。導線の見直しには、ヒートマップツールなどの分析ツールを使ってみましょう。
効果的な導線設計に関する詳細は、以下の記事をご覧ください。
関連記事:LPの導線の作り方!よくある失敗事例や導線の見直し方
広告文とLPのメッセージを一貫させる
広告文とLPのメッセージを一貫させることも、改善のポイントです。内容が一致していないと、ユーザーは違和感を覚えてすぐに離れてしまいます。
例えば、広告では「無料相談」と訴求しているのに、LPでは料金表ばかりが目立っていると「この会社は売上アップだけを狙っているんだな」と思い、ユーザーに不信感が生まれます。
ズレをなくすためには、広告文で使ったキーワードやメッセージを、LPのファーストビューにも反映させることが基本です。特に見出しやビジュアルは、広告とLPの制作者が別だとしても同じトーンで統一し、全体の流れを一貫させましょう。
全体の流れに一貫性があれば、ユーザーの信頼を得やすく、CVRが向上しやすくなります。
広告運用を強化する際は、同時にLPも見直し、流れのチェックを行いましょう。
ターゲット・ペルソナ設定を見直す
CVRの改善を目指す場合、ターゲットやペルソナの設定を見直すのも有効です。
誰に向けて書かれたページなのかが曖昧だと訴求内容もぼやけてしまうため、効果的なCVR改善のためには、具体的なペルソナを定めましょう。
例えば「40代の経理担当者」「ITが苦手な中小企業の営業責任者」のように、職種や悩みまで想定すると、訴求すべきポイントや言葉の使い方が自然と理解できます。
また、既存ユーザーの属性データやアンケートを活用することで、より実態に合ったペルソナ設計ができ、CVRに直結するコンテンツ作成がしやすいでしょう。
A/Bテストで効果的な要素を見つける
最後のCVR改善ポイントは、A/Bテストで効果的な要素を見つけることです。
A/Bテストの結果は数値で確認でき、何がLPの成果に影響を与えているのかを特定できる点がメリットです。
例えば、キャッチコピーを「無料相談はこちら」から「3分で完了!無料相談」に変えた場合、クリック率やCVRがどれほど変化するかを比較できます。わかりやすくするために、テストする項目は複数ではなく1つずつに絞って行います。
改善の方向性に迷ったときは、ボタンの色やファーストビューの写真など、細かい部分から仮説を立てて検証しましょう。
テストツールの使い方については、5章からの分析・改善ツールの紹介に加えて、以下の記事もぜひ参考にしてください。
関連記事:LPのABテストはなぜ重要?具体的なやり方や注意点とおすすめツール3選を紹介
LPのCVR改善(LPO)に役立つ分析・改善ツール
LPのCVR改善を効果的に進めるには、データに基づいた分析が欠かせません。現状の課題を正しく把握するために役立つのが、さまざまな分析・改善ツールです。
ツールを活用すれば、ユーザーの行動や反応を具体的に確認でき、LPのどの部分が機能していないのかを見極めやすくなります。
LPのCVR改善(LPO)に役立つ分析・改善ツールは以下の4つです。
- アクセス解析ツール
- ヒートマップツール
- A/Bテストツール
- Web接客・チャットボットツール
それぞれ説明します。
アクセス解析ツール
アクセス解析ツールは、ページごとの閲覧数や直帰率、平均滞在時間、デバイス別のアクセス状況などを確認できるツールです。
例えば、特定のページで直帰率が高ければ、コンテンツがユーザーニーズに合っていない可能性があります。逆に、滞在時間が長い箇所はユーザーの関心を引いているため、訴求ポイントとして強化できるかもしれません。
このように、数値から傾向を読み取ることで、改善すべき部分がはっきりとわかります。
アクセス解析ツールについては、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:CVRを上げたい方必見!LPの分析ポイント・便利なツールを徹底解説
ヒートマップツール
ヒートマップツールは、ユーザーがLP上でどの部分を見て、どこをクリックしているかを可視化するツールです。色の濃淡で視線や行動の集中度を表すため、数値データだけでは見えないユーザーの心理を直感的に理解しやすいのが特徴です。
例えば、ページ上部に視線が集まっていた場合、ファーストビューが効果的に機能していると考えられます。クリックされていないCTAボタンや、スクロールされずに離脱されているコンテンツなど、問題箇所を目で見て把握できます。
ヒートマップツールについては、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
関連記事:【無料あり】LPにヒートマップツールは必要?概要や分析できる項目を分かりやすく解説
A/Bテストツール
A/Bテストツールは、異なるパターンのLPを比較し、どちらが高い成果を出すかを検証するために使われるツールです。
例えば、キャッチコピーを変えたパターンAと、ボタンのデザインを変更したパターンBを同時に出し分けることで、どの要素がCVRに影響を与えているかが分かります。数値による裏付けを元にしており、思いつきや感覚に頼らずに改善の方向性を判断できるメリットがあります。
A/Bテストについては、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
関連記事:LPのABテストはなぜ重要?具体的なやり方や注意点とおすすめツール3選を紹介
Web接客・チャットボットツール
Web接客やチャットボットツールは、ユーザーの不安や疑問をその場で解消できるツールです。
例えば「このサービスの料金は?」のようにすぐに知りたいユーザーの質問にリアルタイムで対応できるため、離脱を防ぎやすくなります。特に、BtoB向けサービスや高単価商材など、検討期間が長くなりやすい商材では、丁寧な案内がCVR向上に直結します。
会話の履歴を分析すれば、ユーザーの悩みを把握でき、LP全体の改善につなげることも可能です。
導入コストが抑えられており、中小企業でも導入しやすいツールが増えています。
LPのCVR改善(LPO)の成功事例
ここでは、LPのファーストビューを変更してCVRを119%改善させた事例をご紹介します。
オンライン学習サービスを提供しているこちらの企業では、CMによりアクセス数が増えたのにも関わらず、CVRが低下している問題がありました。
そこでファーストビューを変更し、検討度がそれほど高くないユーザーに対しても響くような訴求に切り替えました。
この事例において重要な改善ポイントは、以下の5つです。
- ユーザーが「自分のことだ」と思えるキャッチコピーにする
- 一目見てすぐに理解できるメインビジュアルにする
- 実績や順位、満足度などの権威付けをおこなう
- CTAボタンをファーストビューに配置する
- 価格を記載し安さをアピールする
業種がオンライン学習であったため「講座内容と価格」を前面に押し出して訴求したところ、より多くのユーザーに刺さり、CVRが119%という大幅改善につながりました。
LPのCVR改善のために外注を検討するのもアリ
CVR改善は、多くの行程や判断基準があり、マーケティング担当のみでの対応が難しい場面もあるのではないでしょうか。
その場合、作業を外部の専門業者に依頼する方法も有効です。適切な外注先に依頼すれば、CVR改善をスピーディに進めやすくなります。
この章では、外注する判断基準や費用相場、失敗しない外注先の選び方について解説します。
LP改善を外注する判断基準
LPのCVR改善に向けて、作業を外注すべきか迷ったときは、社内リソースとスキルの状況を基準にして判断するとよいでしょう。
例えば、以下のような場合です。
- 短期間で成果を出したい
- 社内にWebデザイナーやエンジニアがいない
- 新商品・新サービスを開始する
このようなケースでは、経験豊富な業者による対応が効率的です。また、データ分析や改善施策の仮説立案に不安があるときには、専門知識を持つ業者のサポートが役立ちます。
外注した場合の費用相場
CVR改善を外注する場合、費用は依頼内容や業者の実績によって大きく変わります。
新規でLPを作成する場合や、A/Bテストと改善施策の継続実施まで含めると、40万円〜60万円を超えるケースもあります。
改善の一部だけを依頼する場合と、分析から設計・制作・検証までを一括で任せる場合とでは、金額に大きな差が出るため、目的に合った依頼範囲を前もって決めておく必要があるでしょう。
LPを外注した場合の費用や選び方については、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:LP制作は依頼するべき?依頼した場合の費用相場や依頼先の選び方を解説
失敗しない外注先の選び方
LP改善の外注で成果を出すためには、適切な業者を選ぶことが最も重要です。
失敗しない外注先を選ぶポイントは、以下のとおりです。
- CVR改善の実績がある
- LPO全体を見据えた提案ができる
- 課題や目標に対する具体的な改善案を出せる
外注先の選定時は、検討している業者の過去の実績や得意な業種、提供できるサービスの範囲を必ず確認し、複数の業者に相談して比較しましょう。LPの見た目を整えるだけでなく、数字で判断して動いてくれるかどうかが重要です。
料金の安さだけで選んでしまうと、思ったような成果につながらず、かえってコストがかさむ可能性があります。
LP制作代行会社の選び方については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
関連記事:ランディングページ(LP)制作代行会社の選び方とは?メリットや費用相場も紹介
まとめ:LPのCVR改善のために、早めに対応して成果を出そう
今回は、LPのCVR改善のために今すぐできる10個の施策や、CVRの業界別平均、CVRが低い原因について解説しました。
CVR改善ができると、アクセス数が変わらなくても限られた予算の中で売上に直結させやすく、メリットが大きいといえます。自社LPの状態を正しく分析し、早い段階で適切な改善策を試してみましょう。
もし「自社でLPのCVRを改善するのは難しい」「一刻も早く、本格的にCVRを改善したい」と考えている場合には、LPの専門知識のある業者に依頼するのも良い方法です。
月額30,000円からの運用サポートプランもあり、CVR改善や保守管理のご依頼にも対応しています。
クロスバズのLP制作サービス「バズLP」では、マーケティングと集客知識を持ったプロが、お客様の売上につながるLPの制作・改善しています。
お見積もりやご相談は無料です。
自社商品・サービスの売上をより伸ばしたい方は、ぜひ以下より詳細をご確認ください。

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