直帰率は、LP運用において重要な指標です。直帰率を下げることは、LPのコンバージョン数増加にも繋がります。
しかし直帰率何%を目指せば良いのかが分からなかったり、「そもそも直帰率って何?」という方もいるでしょう。
実は直帰率の算出自体は簡単なのですが、LPの構造や業界ごとに、目指すべき直帰率が異なってややこしいのです。
そこで今回は、LPの直帰率の概要や業界別平均、計算・測定方法などについてまとめました。
記事を最後までチェックすれば、LPの直帰率に関することはひと通り分かるようになっています。専門用語は極力使用せずに解説しているので、ぜひ最後までチェックしてみてください。
目次
LP(ランディングページ)の直帰率とは?
直帰率とは、ユーザーが最初に訪れたページだけを見て、同サイト内の別ページを訪問せずに離脱する割合のことを指します。
あなたも、適当なサイトにアクセスをして「このサイトなんか違うな」とすぐにブラウザバックをした経験があるでしょう。それを「直帰」と言います。
つまりLPの直帰率は、LPを訪れたユーザーがLP内の申し込みフォームなどのボタンをクリックせずに、そのまま離脱する割合のことです。
LPの場合「直帰率が低い=申し込みフォームボタンのクリック率が高い」と考えて良いので、直帰率が低いに越したことはありません。
直帰率の計算方法
LPの直帰率は、以下の計算式で求められます。
LPからの直帰数÷LPのセッション数
セッション数は、ユーザーが特定のページにアクセスした回数を表す指標です。
つまりLPに100回のセッションがあり、そのうち50回が他ページに遷移することなく離脱すれば(直帰数50)、直帰率は「50÷100=0.5(=50%)」となります。
直帰率と離脱率の違い
直帰率とよく似た指標として、離脱率があります。離脱率とは、最後の閲覧ページになった割合のことです。
例えば自社運営メディアのコラム記事からLPに遷移し、ユーザーがブラウザバックをした場合は、「LPで離脱した」のでLPの離脱率が上がります。
以下、直帰率と離脱率の違いを簡単にまとめました。
- 直帰率:最初に訪れたページだけを見て離脱した割合
- 離脱率:最後の閲覧ページになった割合
少しややこしいですが、「直帰」も「離脱」に含まれます(「直帰」では最初に訪れたページが「最後の閲覧ページ」になっているため)。
LP(ランディングページ)の直帰率平均を様々な角度から分析
LPの直帰率の大枠が分かったところで、直帰率の平均について、以下2つの角度から見てみましょう。
- サイト種類別に見たLPを含むWebページの直帰率平均
- 業界別に見たLPを含むWebページの直帰率平均
それぞれ詳しく解説します。
サイト種類別に見たLPを含むWebページの直帰率平均
Webページには、LPのみならず、ECサイト、辞書サイトなど様々な種類があります。そしてサイトの種類によって、直帰率平均は大きく異なります。
サイト種類 | 直帰率平均 |
---|---|
ランディングページ | 60〜90% |
辞書・ポータルサイト | 65~90% |
コンテンツサイト | 35〜60% |
B2B | 25〜55% |
EC | 20~45% |
※ポータルサイトは「Google」や「Yahoo! JAPAN」のようなサイトのこと
上記の表を見ると、LP(ランディングページ)や辞書・ポータルサイトの直帰率平均が極端に高くなっていることが分かります。
ECサイトの直帰率平均と比較すると、その差は50%近くに登ります。
LPや辞書・ポータルサイトの直帰率平均が極端に高いのは、両サイトを訪れるユーザーの目的が明確だからです。
- LP:特定の商品やサービスを購入したい
- 辞書・ポータルサイト:特定の情報を知りたい
満足をしたユーザーはそのまま離脱をするため、LPや辞書・ポータルサイトの直帰率平均は高くなります。
一方でAmazonのようなECサイトでは、複数商品を比較検討するためにページを行ったり来たりするので、直帰率平均は極端に低くなります。
業界別に見たLPを含むWebページの直帰率平均
続いて、業界別に見た直帰率平均は以下のとおりです。ただし以下は、LPのみならず、ECサイトなど全てのサイト種類を含んだ直帰率の平均です。
業界 | 直帰率平均 |
---|---|
飲食 | 65.52% |
科学 | 62.24% |
人、社会 | 58.75% |
ペット、動物 | 57.93% |
ニュース | 56.52% |
芸術、エンタメ | 56.04% |
本、文学 | 55.86% |
美容、フィットネス | 55.73% |
コンピューター、電子機器 | 55.54% |
趣味、レジャー | 54.05% |
インターネット | 53.59% |
自動車、乗り物 | 51.96% |
ファイナンス | 51.71% |
スポーツ | 51.12% |
旅行 | 50.65% |
ビジネス、産業 | 50.59% |
仕事、教育 | 49.34% |
オンラインコミュニティ | 46.98% |
ゲーム | 46.70% |
買い物 | 45.68% |
不動産 | 44.50% |
飲食業界のWebページは、場所、営業時間、電話番号などの簡潔な情報がまとめられているものが大半です。よって1ページを見ただけで必要な情報は全て手に入るため、直帰率平均は65.52%と高くなっています。
一方で不動産業界のWebページでは、まるでECサイトのように不動産紹介のページを行ったり来たりするため、直帰率平均が44.50%と低くなっています。
LP(ランディングページ)の直帰率は何%を目指すべき?
続いては「LPの直帰率は何%を目指せば良いのか」について、以下2つのパターンに分けて解説します。
- LP内に申し込みフォームがある場合
- LPとは別の場所に申し込みフォームがある場合
なお今回は、目標コンバージョン率5%を達成するために必要なLPの直帰率を計算します。
LPのコンバージョン率について詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。
関連記事:LPのコンバージョン率はどのくらいが目安?低い要因や改善のポイントを解説
LP(ランディングページ)内に申し込みフォームがある場合は93%
LP内に申し込みフォームがある場合に目指すべき直帰率は、93%です。
LP内に申し込みフォームがある場合、申し込みフォームを入力してサンクスページに遷移すると、直帰にはなりません。一方で申し込みフォームへの入力を行わずにLPを離脱すると、直帰となります。
上記を踏まえると、コンバージョン率5%の達成には、100人中5人のサンクスページへの遷移が必要です。
またページのリロードを行うと直帰扱いにならない点も考慮する必要があります。2%のユーザーがリロードをすると仮定すると、「95%ー2%=93%」となるため、目指すべき直帰率は93%です。
LP(ランディングページ)とは別の場所に申し込みフォームがある場合は88%
続いて、LPとは別のページに申し込みフォームがある場合に目指すべき直帰率は88%です。
この場合、LPから申し込みフォームに遷移しても、そこで実際に申し込まなければコンバージョンには至りません。ここでは、申し込みフォームに遷移したユーザーが実際に申し込みを行う確率を50%と仮定しましょう。
そうすると、コンバージョン率5%を達成するには、100人中10人が申し込みフォームに遷移して、10人の50%である5人が実際に申し込みを行う必要があります。
よって「100%ー10%で直帰率90%」です。先ほどと同じように2%のユーザーがリロードすることを考慮すると、「90%ー2%=88%」で、目指すべき直帰率は88%となります。
GA4でLP(ランディングページ)の直帰率を確認してみよう
LPの直帰率は、GA4(Google アナリティクス 4プロパティ)を使って簡単に調べられます。
画面一番左の「レポート」→「エンゲージメント」→「ページとスクリーン」の順に選択をして、最後に画面右上の鉛筆マークを選択します。
画面右側の「指標」をクリックします。
「指標を追加」を選択してスクロールして、「直帰率」を選択した後に、画面右下の「適用」をクリックします。
ページ下部の表にて、ページごとの直帰率が表示されるようになりました。最後に「保存」をクリックして完了です。
LP(ランディングページ)の直帰率を下げるための施策
LPの直帰率を確認して、93%や88%よりも高かった場合は、直帰率を下げるための施策が必要です。
ここでは、以下3つのLPの直帰率を下げるための施策を紹介します。
- ヒートマップツールで離脱箇所を調べる
- 申し込みフォームへの導線を改善する
- LP制作会社に相談する
それぞれ詳しく見てみましょう。
ヒートマップツールで離脱箇所を調べる
ヒートマップツールを用いれば、以下のことが分かります。
- ページをどこまでスクロールしたか
- ページ内でクリックされた箇所
- ページ離脱時の閲覧箇所
数百、数千といったセッションをヒートマップツールで分析することで、LPのどこを改善すれば直帰率の低下に繋がるのかが見えてきます。
例えば申し込みフォームへのボタンが全くクリックされていないのであれば、ボタン周りの文言を変えたり、ボタンをより目立つデザインにしたりといった施策が有効です。
申し込みフォームへの導線を改善する
LPのどこを見ているときでも申し込みフォームへのアクセスが可能でなければ、機会損失に繋がってしまいます。
お客様の声の下、料金表の下、「選ばれる理由」の下など、各コンテンツごとに申し込みフォームへのボタンが設置できているかを確認しましょう。
またLP右下などに、申し込みフォームに遷移する追尾型のフローティングボタンを設置するのもおすすめです。
ユーザーが少しでも「良いな」と思ったときに、簡単に申し込みフォームにアクセスできる状況を作ってあげることが重要です。
LP制作会社に相談する
- LPやツールを見ても、どこを改善すべきかいまいちピンとこない
- 頭ではなんとなく理解できても、そこにリソースを投下できない
- 初心者が見よう見まねで対策を打つよりは、プロに任せたい
上記のように考えている方は、LP制作会社にご相談ください。LP制作会社の多くは、LP制作に加えて、LPの改善やLPを活用したWeb広告の運用といったサービスも提供しています。
LP制作会社の選び方や費用相場については、以下の記事で詳しくまとめています。
関連記事:LP制作は依頼するべき?依頼した場合の費用相場や依頼先の選び方を解説
まとめ
LPの直帰率の概要や業界別平均、計算・測定方法などについて解説しました。
LP内に申し込みフォームが設置されている場合は93%、LPとは別の場所に申し込みフォームが設置されている場合は88%の直帰率を目指しましょう。
LPを使ってより多くの申し込みを獲得したいと考えているのであれば、ぜひ『株式会社クロスバズ』にお任せください。お見積もり・ご相談は無料です。