LPの見出しの役割とは？効果的な見出しをつける7つのポイントと参考例

LP（ランディングページ）の見出しは、訪問者に最初に要点を伝えるものであり、ページの印象を決める重要な要素の一つです。

見出しによって見る人の興味を醸成し、ページスクロールや購買意欲を促進させることが可能ですが、一方で、適切でない見出しはページ離脱を増幅させる可能性もあるため注意が必要です。

この記事では、LPの見出しの役割と重要性、効果的な見出しをつける7つのポイントと参考例について解説します。

LPの見出しとは

一般的な見出しは、文章や記事の要点を簡潔に表現し、章や節の先頭に配置されるテキストを指します。

LPの見出しも同様で、ランディングページの上部や各コンテンツの先頭に表示されるテキスト要素です。

LPの見出しは訪問者が最初に見るテキストとなるため、ページの印象や読み進めるモチベーションにも影響します。

LPの見出しの役割と重要性

LPの見出しは、大きく「タイトル見出し」と「章見出し」に分けられます。それぞれ役割が違うため、区別して考えると良いでしょう。

ここでは、2種類のLPの見出しの役割と重要性について解説します。

タイトル見出し

タイトル見出しはLPの主要な大見出しであり、ページへの訪問者が最初に目にするコンテンツやエリアである「ファーストビュー」に表示されるテキストです。

ヘッドラインとも呼ばれ、通常「h1タグ」や「タイトルタグ」を使用して設置します。

タイトル見出しはLPの第一印象に影響を与え、ページを読み進めるかどうかを決める判断材料としての役割を果たすため、強力なキャッチコピーやセールスコピーが設定されるケースが多いです。

CXLが示すWebページの直帰率は、ECサイトやコーポレートサイトが20～55％ほどであるのに対し、LPでは60～90％以上と非常に高いことがわかっています。

LPのファーストビューで離脱させないための工夫が必要であり、そのためにタイトル見出しを適切に設定することが求められます。

章見出し

章見出しには、LPを構成する各セクションを区切るための中見出しや小見出しが該当し、通常は「h2タグ」以降のタグが使用されます。

LPは文章のような一貫性のあるページではなく、「お客様の口コミ」「商品の特徴」「料金プラン」など複数のコンテンツで構成されます。

章見出しの役割はコンテンツの区切りをわかりやすくし、訪問者の理解を助けることです。

スムーズに読み進めてもらうことで、最終的に行動を起こすためのCTA（行動喚起）へと導きやすくなると考えられます。

LPで効果的な見出しをつけるための7つのポイント

成果につながるLPの見出しには、いくつか共通点があります。LPで効果的な見出しをつけるためのポイントは、次の通りです。

• 遷移元の広告の内容と一致するようにする
• 主要なメッセージを冒頭に配置する
• ユーザーのベネフィットに焦点をあてる
• 見出しのみでも分かるよう端的にまとめる
• 具体的な数字を盛り込む
• 権威性や信頼性につながる内容を含める
• 見出しのサイズ・デザインにもこだわる

自社のLPでも実践できそうなアイデアがあれば、ぜひ取り入れてみてください。

遷移元の広告の内容と一致するようにする

LPの遷移元となるリスティング広告やSNS広告の見出しと、LPのタイトル見出しは、内容を一致させることが重要です。

訪問者は、クリックした広告と連動するLPが表示されることを期待しているため、広告から想定される情報とLPの内容が合致しない場合、離脱される恐れがあります。

広告とタイトル見出しの整合性を保つことは、LP制作の基本事項であるため、内容のズレに気をつけるようにしましょう。

なお、Google広告ヘルプでも「広告とキーワードを一致させる」ことが推奨されています。

Googleの評価基準として広告とLPの関連性が重要視されており、LPの見出しの中でも特にh1やh2タグを重要な要素として評価するものとしています。

出典：広告とランディング ページを最適化する – Google 広告 ヘルプ

主要なメッセージを冒頭に配置する

タイトル見出し・章見出しのいずれであっても、主要なメッセージは見出しの冒頭に配置することが重要です。

これは、見出しの中でも特に最初の部分がユーザーの興味を引き、続きを読むかどうかを決定する要因となるためです。

ユーザーが最後まで読み切ることを期待せず、最重要情報を最初に提示するようにしましょう。

例えば、以下のようなタイトル見出しです。

「自然の力で健康をサポート：自然由来成分の●●サプリで免疫システムを強化」

このタイトル見出しでは、「自然の力」や「健康」といったキーワードを冒頭に置くことで、健康に関心のあるユーザーの興味をひくことが期待できます。

ユーザーのベネフィットに焦点をあてる

LPの成果を高めるためには、商品やサービス自体よりも、提供するベネフィットに焦点をあてることがポイントです。ベネフィットとは、商品やサービスの購入・導入によって顧客が得られる恩恵を意味します。

見出しの作成においても、ベネフィットに焦点を当てることで、感情的な共感や信頼を築くことにつながり、訪問者の注意を引きつけられます。

例えば、下記の動物海洋専門学校のLPの見出しを見てみましょう。

タイトル見出しとして、「わたしの夢は、ペットトリマー：3年間で、犬や動物を幅広く学ぶ」というキャッチコピーが用いられています。

同LPのターゲットである学生目線での、明確な目標や夢を伝えています。これにより、自分事としてとらえてもらい、共感を呼び、LPを読み進めてもらうモチベーションを高める効果が期待できます。

逆に、製品の特徴や利点に過度に焦点を当てたランディングページは、押し売りのように感じられ、訪問者に不安や不信感を抱かせる可能性があります。

一方的に売りつけられていると感じると、訪問者はすぐに離脱することが多いため、ベネフィットを中心に据えることを意識すると良いでしょう。

見出しのみでも分かるよう端的にまとめる

見出しは、簡潔で分かりやすいことが求められます。ユーザーはLPの内容を一部しか読まないこともあるため、見出しだけで要点が伝わるようにすることでユーザー体験を高められます。

シンプルで分かりやすい言葉で端的に表現し、読み進める労力を軽減させる工夫が必要です。

例えば、良い見出しと悪い見出しの例はこちらです。

【良い見出しの例】
「クラウド会計サービスで業務を効率化」

【悪い見出しの例】
「業務の効率化に貢献するクラウド会計サービスを導入し、業務プロセスを最適化しましょう」

良い見出しは簡潔かつ分かりやすく、ユーザーの興味をひく言葉を使用しています。一方、悪い見出しは説明が冗長で、読むのが面倒に感じられるかもしれません。

見出しでは主要なメッセージを端的にまとめ、詳細な説明はその後に続く文章や図解などで触れるようにすると良いでしょう。

具体的な数字を盛り込む

具体的な数字が盛り込まれた見出しは注目を集めやすく、興味を引きつけるフックとなります。商品やサービスの価値を具体的な数値で示し、効果を印象づけることがポイントです。

例えば、以下のような見出しです。

• 95%の顧客が満足
• 30日間で結果を出す！
• 平均的なコストを25%削減
• 10,000人以上が成功した方法とは？

数字が盛り込まれている方が、効果が強調され、説得力が増しやすくなります。

ただし、数字を見出しに組み込む場合、誇大表示とならないよう注意が必要です。訪問者の信頼を損ねないよう、正確で信頼性のある数字を利用し、根拠となる統計データも提供するようにしましょう。

権威性や信頼性につながる内容を含める

見出し自体に、権威性や信頼性を高める内容を含めることも一つのポイントです。権威性とは、社会的地位や専門知識など、その主張や情報を信頼できる権威の度合いを意味します。

一般的に、特定分野の専門家やインフルエンサーは権威性が高いと判断される傾向があります。

権威性や信頼性につながる方法として、LPに口コミやレビューのコンテンツを含める方法が主流ですが、見出し自体に口コミを組み込むことも可能です。

例えば、次のようなタイトル見出しがあげられます。

「“この製品で私の生活が変わりました”と絶賛の声続々」

第三者の声を見出しに組み込むことで、実際の利用イメージが湧きやすくなり、LPを読み進めるモチベーションも高まるでしょう。

ただし、こちらも景品表示法の誇大表示に違反しないよう注意しましょう。

出典：景品表示法 | 消費者庁

見出しのサイズ・デザインにもこだわる

見出しのコピーの内容に加え、フォントのサイズやデザインも工夫することがおすすめです。適切なサイズやデザインにすることで、視認性や情報の伝わりやすさが向上し、結果的にコンバージョンにも影響を与える可能性があります。

例えば、フォントのサイズを大きくしてセンター寄せにすることで、LP内の重要なメッセージを強調し、階層も分かりやすくなるでしょう。

一方で、適度な大きさや色使いは逆に読みにくくなる恐れもあるため、情報を視覚的に整理し、最適な見出しのサイズ・デザインを検証しましょう。

LPの見出しのデザイン・キャッチコピー例

LPの見出しを考える際に参考になりそうな、デザイン・キャッチコピー例をいくつかご紹介します。

MCTスタイル｜森永製菓株式会社

森永製菓のウェルネスチョコレート「MCTスタイル」のLPでは、「MCT（中鎖脂肪酸）がBMI高めの方の体脂肪を減らす」というタイトル見出しが設置されています。

「中鎖脂肪酸」や「BMI高め」など、健康を意識するターゲット層にとって魅力的なキーワードを先頭に配置しています。

また、章見出しは太字でセンターに配置され、中間地点にある横並びメニューの各タブをクリックすると、見出しに移動できるレイアウトが採用されています。

タイトル見出しと章見出しの、それぞれの役割をうまく機能させている例といえます。

歯科技工士科午後部 3DCG・CADデザイナー専攻｜新東京歯科技工士学校

新東京歯科技工士学校の3DCG・CADデザイナー専攻のLPは、デザインや見出しの配置の仕方が参考になる例です。

もっとも大きい文字で書かれた学部名とは別に、画面中央に縦書きで「医療の資格がアナタの夢を支える！」とあり、サブタイトル的な役割を果たしています。

文字量や要素の多いファーストビューですが、縦書きや背景色を用いることで、目をひくポイントをいくつか作っています。

また、LP全体で情報量が多いものの、章見出しのデザインに一貫性をもたせることで、内容や全体像を把握しやすくする工夫も参考になります。

ANAマイレージクラブのアプリ｜ANAグループ

ANAマイレージクラブのアプリダウンロードを促すLPのタイトル見出しは、「ANAマイレージクラブ アプリ 毎日の暮らしにもマイルを。」というシンプルなコピーです。

簡潔ながら、このアプリがあれば日々の生活の中でもマイルが貯まることが想像できる見出しとなっています。

章見出しは、各章でさらに細かく項に分類し、整理して表示しています。

フックとなる「タイトル見出し」、LP全体を整理して読み進めやすくする「章見出し」、見出しだけで内容が伝わる「小見出し」と、見出しの種類にあわせて効果的に使用している例です。

まとめ

LPの見出しは、ランディングページの最初に表示されるテキストであり、ページの印象を決める重要な要素です。タイトル見出し・章見出しの各役割を理解し、効果的なコピーやデザインを検討しましょう。

効果的なLPの見出し作成には、ユーザー分析をもとにしたコピーライティングや、LP全体のセールスストーリーに沿った見出しの設置が求められます。

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