不動産業界ではLPの制作によって集客を実施する企業が増えています。不動産は金額が大きい商材のため、消費者に行動を起こしてもらうにはいっそうの工夫が必要です。今回は不動産業界におけるLPの作り方や重要なポイントなどを解説します。
不動産業界のWebマーケティングではLPが重要
LPとは、ユーザーに消費行動を起こしてもらうためのページで、Webマーケティングで高い成果を求める際に重要なものです。
通常のホームページでは、トップページから内見予約や資料請求のリンクに飛ぶまでに何度かのクリックが伴います。しかし目的のページに一発で辿り着かないだけで、ユーザーの多くは離脱してしまいます。
一方でLPは1ページ内に商品の特徴説明からコンバージョンまでのすべての要素が含まれているため、時間や手間を最小限に抑えて次のステップ(資料請求/問合せ等)まで進めるのが強みです。
HPだけの場合と比較し高い集客効果を見込めるため、LPを持っていない方は作成することをおすすめします。
不動産LPを作るメリット
不動産LPはセールスに特化した訴求が可能なため、集客や売上アップを狙うならぜひ検討してほしい施策です。
HP単体では実現しにくい、高精度のクロージングや訴求内容の最適化を達成できます。セールスを強く押し出してもブランドイメージを損ねるリスクが少ないのも魅力です。
精度の高いクロージングが可能
不動産LPは、閲覧したユーザーの多くをコンバージョンまでつなげる効果を期待できます。
LPは1ページ完結型のため、ユーザーは通常ほかのページに遷移することはなく、上から順に内容をチェックします。訴求したいポイントを上から順に配置することで、ユーザーに思うような心理変化をもたらすことができるため、コンバージョンまでつなげやすいのです。
実店舗にたとえれば、お客様に目的の商品を探し回させることなく、店員が販売エリアまで案内した上で商品説明を行うため、精度の高いクロージングが行えます。
修正が容易で訴求内容の最適化が可能
1ページ完結のLPは複数パターンの作成が容易なので、ニーズごとに訴求内容を変えたいときにも適しています。
ペルソナを絞り特定のユーザーに刺さるキャッチコピーを使うことで、売上の向上や問合せ数の増加など狙った効果を実現しやすいです。
ページ数が少ない分、検証や修正が容易なのも特徴です。アクセス解析ツールを使用して流入数や離脱数などを簡単に把握できるため、スピーディーにPDCAサイクルを回せます。
各流入経路のユーザーを分析し、効率的にそれぞれのLPの最適化を図れば、大幅なコンバージョン改善を期待できます。
ブランドイメージを悪化させずに売上アップが可能
コーポレートサイトでブランドイメージを押し出す際、セールスにつなげる意図がユーザーに伝わると避けられやすいです。なぜなら押し売り感を抱かれてしまう恐れがあるためです。
別途セールスに特化したページを作った方が、企業のイメージを損なわずに成果につながります。LPにアクセスするのは購買意欲の高い特定のユーザーだけのため、外部に与える影響は大きくありません。
ブランドイメージを考慮して言いづらい内容でも、セールスに振り切るLPなら訴求しやすく、売上アップに貢献します。
不動産LPの作り方
不動産LPを作る上でとくに重要なポイントは、キーワード調査とワイヤーフレームの作り込みです。作成時の注意点はほかにもありますが、成果につなげるには上記の2点が特に大切です。
キーワード調査はペルソナの具体化で必要性が高く、ワイヤーフレームの構築は制作時の負担を減らすために作り込みます。
それぞれ気を付けるべきポイントや、重要な理由について解説します。
キーワード調査や分析を実施する
ユーザーのニーズや興味に合致するLPを作るためには、検索キーワードの調査や分析が必要です。
検索ボリュームが多いキーワードは何か、購買につながりそうなキーワードは何かといった観点から調査を進めます。
有料の調査ツールもありますが、まずは無料ツールを利用し、より高度な機能を求める場合は切り替えを検討するのがおすすめです。
有名どころだとラッコキーワードツールは大量のワードを取得したいときに、キーワードプランナーは検索ボリュームや広告料金を知りたい場面で適しています。
関連記事:不動産の集客でリスティング広告がおすすめな理由・成果を上げるポイントを解説
構成・ワイヤーフレームを作り込む
ライティングやデザインに入る前に、構成やワイヤーフレームを作り込み、ページ全体の意図や軸を明確にしましょう。どの要素をどの順番で伝えるか決める、重要な作業になります。
後になって必要な機能が発覚して手戻りが発生するリスクをなくしたい場合や、制作チームで情報を共有したい場合には欠かせません。
通常、LPを制作する際はライターやデザイナー・ディレクター・エンジニアなど複数のポジションが集い、効果的な施策は何かを各々の立場から議論します。
ワイヤーフレームに情報をまとめておけば、認識のずれを防げるほか、追加・訂正が発生した際の記録にもなるでしょう。ワイヤーフレームの作り方については次のページをご覧ください。
関連記事:LPのワイヤーフレームの作り方とは?作成手順や費用相場も解説
成果につながるLP作成のポイント7選
LPで成果を上げるために、守るべきポイントを7つ紹介します。
- ファーストビューで興味を惹きつける
- コンバージョンポイントを工夫する
- 競合との差別化ポイントを明確にする
- キーワード戦略を入念に練る
- 詳細なリサーチでペルソナを絞る
- 誇大広告に該当しないか注意する
- 短い言葉で感覚的に伝える
景品表示法の誇大広告など、法的な注意事項も解説していきます。
1.ファーストビューで興味を惹きつける
クリックで最初に表示されるファーストビューで、いかにユーザーの興味を惹きつけるかが非常に重要です。
最初に見える部分が魅力的でないと、即離脱を引き起こします。ファーストビューを読んでもらうために気を付けるべきポイントは次の3つです。
- ヘッドコピーがユーザーの悩みに沿った内容ではない
- ヘッドコピーで魅力的なワードを使用していない
- デザインに違和感がある
画像やデザインなど全体的な雰囲気もファーストビューには含まれます。ライティングとデザイン双方の知識を合わせて、魅力的な文言や外観を作り込む必要があります。
2.コンバージョンポイントを工夫する
コンバージョンポイントとはユーザーに行動を促すボタンやリンクを意味します。不動産の場合、資料請求や内見予約・査定申し込みなどが該当します。
不動産は金額が大きくダイレクトで購入に結びつく商材ではないため、ワンクッションを置くのが一般的です。たとえば、お試し査定で簡単に相場がつかめる工夫をしておくと、ユーザーのハードルを下げられます。
3.競合との差別化ポイントを明確にする
競合に負けないためには、独自の差別化ポイントを押さえる必要があります。ユーザー像を見極め、ニーズに即した自社の強みを訴求するのが効果的です。
カラーやデザインの工夫によっても差別化は可能です。コーポレートカラーを組み入れてイメージアップを狙う、ペルソナの趣味嗜好に合わせるなどの方法が挙げられます。
地域密着型企業が大手と戦うなら、小回りの利きやすさを訴求すると良いでしょう。「すぐに相談に乗れる」「一人ひとりのニーズへ柔軟に対応できる」などのベネフィットが考えられます。
4.キーワード戦略を入念に練る
狙っているキーワードで本当にペルソナが検索するか、今一度考えてみましょう。新規顧客が検索するワードと、既存顧客向けのものは異なります。
信頼できる不動産会社を探しているユーザーは「おすすめ」「比較」などの言葉を付けるほか、最初からサービス名や会社名で検索する人もいます。
複数のキーワード候補の中からどのキーワードを使用して、どのようなユーザーをクリックにつなげるのかという点を突き詰めましょう。
5.詳細なリサーチでペルソナを絞る
ユーザー像を設定する際は、家族構成や趣味から年収に至るまで詳細に書き出し、より具体的にイメージすることが重要です。
「20代後半」のような大まかなセグメントでは、幅広過ぎて上辺だけの訴求になりがちです。よりユーザーの興味を惹きつけ、購買までつなげるためには、できる限りターゲット像を絞る必要があります。
精度が高いペルソナの設定を可能にするのは詳細なリサーチです。既存顧客のデータを活用して定量的で幅広いデータを獲得し、その中で上位を占める層にインタビューを敢行すると効率的に信頼できる情報が得られます。
6.誇大広告に該当しないか注意する
不動産LPでは売上につなげたい意識が強過ぎて、法的な規制に対する認識が甘くなりがちです。実際には企業HPとの間のリスクに違いはなく、倫理面やブランドイメージへの配慮は忘れてはいけません。
所在地や周辺環境・交通の利便性などに関して事実誤認につながる虚偽広告・誇大広告、実際に取引するつもりがない不動産の広告を出す「おとり広告」による不当表示、画像や文章の無断転載には注意が必要です。
上記の違法行為を起こさぬよう、コンプライアンス面では最大限の注意を払いましょう。
7.短い言葉で感覚的に伝える
ヘッドコピーを作る際は短い文章で、感覚的に伝わりやすい言葉を選ぶことが重要です。自社のメリットやベネフィットをふんだんに盛り込みたくなりますが、本当に伝えたい内容に絞り込むのがポイントになります。
ヘッドコピーの目的はあくまで興味付けであり、以降の文章を読み進めてもらい、コンバージョンにつなげるのが真の狙いです。難しかったりわかりづらかったりする言葉は避けるほか、意外性の要素を含めるのもテクニックの一つです。
常識や当たり前なことと異なる内容が書かれていると、ユーザーの興味を得やすくなります。
不動産LPの運用に成功して売上アップにつなげよう
不動産LPの制作・運用には知識が必要なため、自社だけで成果を狙うのは簡単ではありません。
弊社クロスバズのバズLPでは調査分析でユーザー層や購買決定要因を特定し、最も売上につながるコピーライティングと全体のストーリーを構築します。
また、LPの成功を8割方きめる「リサーチ~構成・ワイヤーフレームの作成」の工程に時間をかけ、売れるLPを作り込みます。公開後2週間は、無償サポート付きです。
不動産業界でLP制作にお悩みの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。