LPは制作したら終わりではありません。何度も改善することで、CV率を上げ、広告の費用対効果を高められます。LPを適切に改善するために注目すべきポイントや、具体的な手順についてまとめました。より良いLPを構築するためにも、ぜひご覧ください。
目次
LPの改善が重要な理由
最適の状態に仕上げたLPであっても、時間が経過することで、成果を生み出しにくくなることがあります。また、実際に運用してみないことには分からない部分も多いため、LPを公開した後に定期的に改善することは不可欠です。
LP改善が重要な理由としては、次の2点が挙げられます。
- CV率を上げやすい
- リスティング広告の費用対効果を高められる
それぞれの理由について見ていきましょう。
CV率を上げやすい
LPは、商品やサービスの魅力をユーザーに伝え、購入の意思決定に導くためのWebページです。どれだけ閲覧数が高くても、実際に購入するユーザーが少なくては意味のあるWebページとはいえません。
LPのCV率(コンバージョン率、成果達成率)は、購入数を流入数で割って求めます。流入数が多いにも関わらず購入数が低いときは、何らかの改善が必要といえるでしょう。
定期的にLPを見直すことでCV率を高め、売上増につなげることが必要です。また、CV率が高まると、LPへのアクセス数が伸びなくても売上増を実現できます。
リスティング広告の費用対効果を高められる
CV率が上がると、広告の費用対効果を高めることもできます。例として、こちらの表を見てみましょう。
広告費 | アクセス数 | CV率 | CV | CV単価 |
---|---|---|---|---|
100,000円 | 1,000 | 1% | 10 | 10,000円 |
上記の例の場合、CV1件を獲得するための広告費(CV単価)は10,000円になります。
商品単価が高い場合や定期販売の場合であれば広告効果は高いといえますが、単価が低い商品やサービスを販売するときや、リピーターの獲得が難しい商品・サービスであれば広告費が割高になっている恐れがあります。
しかし、LPを改善することでCV率が上がり、5%になったとしましょう。
広告費 | アクセス数 | CV率 | CV | CV単価 |
---|---|---|---|---|
100,000円 | 1,000 | 5% | 50 | 2,000円 |
上記の例の場合は、CV1件を獲得するための広告費(CV単価)は5,000円になり、CV率1%と比較して、8,000円安くなることが分かります。
つまり、CV率が高まるだけで、広告内容を変えなくても、広告の費用対効果が上昇したことになるのです。効率の良い宣伝を行うためにも、LPの改善は必要だといえるでしょう。
LPを改善する際に確認すべき3つのポイント
LPの改善といっても、見るべき点が多く、どこから手をつけてよいのか分からないという方も多いのではないでしょうか。実際、LPには写真や動画・文章・問い合わせフォームなどのさまざまな要素が含まれており、どこから改善すべきか分かりにくいものです。
しかし、CV率が低いときや広告効果があまり得られていないとき、そもそものページアクセス数が少ないときは、改善が至急命題です。次の3つのポイントに注目し、改善作業を始めていきましょう。
- ユーザーニーズ
- ファーストビュー
- CTA
それぞれのポイントにおいて確認する内容を具体的に説明します。
1.ユーザーニーズ
LP上でユーザーニーズに合った説明がなされているのか今一度確認していましょう。紹介する商品やサービス自体は優れたものであっても、LPの内容がユーザーニーズを捉えていないときは、ユーザーは最後まで読まずに離脱してしまいます。また、最後まで読んだとしても、購入のアクションに進まない可能性が高いでしょう。
例えば、思春期ニキビケアに有用なサプリメントの販売LPであれば、ニキビに悩む若者をターゲットにできます。しかし、LPで紹介されている体験談がすべて30代以上で「大人のニキビ予防に役立ちました!」「肌の状態が良くなっています」というようなものばかりであればどうでしょうか。多くのターゲットを逃してしまうことになりかねません。
ユーザーニーズに応えるLPにするためには、思春期ニキビで悩む世代の意見や感想をメインとして紹介し、ターゲットを補完するように30代以上の意見を紹介すると良いでしょう。また、親の立場から「ニキビが治まって、子どもの表情が明るくなりました!」といった意見も紹介できます。
まずは商品・サービスのターゲットを再分析し、ユーザーニーズをリストアップしましょう。そのうえで、LP全体がユーザーニーズに適うものであるのかチェックし、改善点を書き出してみてください。
2.ファーストビュー
多くのLPは縦長構造になっています。ユーザーはパソコンやスマホでLPにアクセスし、最初に目に入った情報が気になったときは、下にスクロールして更なる情報を入手します。
つまり、パソコンやスマホで開いたときに目に入った部分(=ファーストビュー)が興味深いものでなければ、ファーストビュー以下の部分がユーザーの目に触れることはありません。スクロールしないと見えない部分にどんなに素晴らしい情報を紹介していても、すべて無駄になってしまいます。
LP全体を高いクオリティに仕上げることは重要ですが、その中でもファーストビューのクオリティは最重要課題です。ファーストビューがユーザーの心を捉えるものになっているのか確認し、必要に応じて改善を加えましょう。
ファーストビューのクオリティについては、ユーザーの滞在時間を調べることである程度評価できます。滞在時間が短いときは、ファーストビューが興味を惹くものではないと判断できます。
3.CTA
LPは商品やサービスを販売するためのページであるため、ページ内の最後部分あるいはいくつかの場所にCTA(行動喚起につながるボタン。購入ボタンや資料請求ボタンなど)を配置する必要があります。しかし、ボタンが分かりにくいときや、ボタンに記載された文言が魅力的でないときは、ユーザーを購入アクションへ誘導できません。
まずはボタンが適切に配置されているか確認しましょう。最後の部分だけでなく、ユーザーが「購入したい」「より詳しい情報が欲しい」と思ったときにCTAがあることが望ましいです。例えば、利用者の声や成分などを説明した部分の下に資料請求のボタンを置けば、ユーザーは自然な形でアクションを起こせます。
次にボタンに記載された文言も確認してみましょう。ボタンに「購入する」とだけ記載されているのであれば、少し改善が必要です。「送料無料!購入する」や「11月30日まで期間限定価格でご提供!」などの思わず購入したくなるような文言を記載し、ユーザーにスムーズなアクションを促しましょう。
LPの改善を進める際の手順
CV率が低い、売上に結びつかないなどの問題のあるLPは、改善が必要です。しかし、改善が必要と思われる部分を個々に修正すると、改善したことで効果があったのか、それとも外的な要因(テレビなどで販売する商品や関連する成分などが取り上げられたなど)による流入が増えたのかを正しく判別できません。
改善の効果を正しく見極めるためにも、手間はかかりますが、LPの改善は次の手順で行うようにしましょう。
それぞれのステップについて具体的に解説します。
ステップ1.課題の把握
まず課題を把握します。LPの課題といえば、多くは「売上が増えない」というものでしょう。売上を増やすには、CV率を上げるか、アクセス数を増やすかのいずれかが必要になります。
分析ツールなどを使って、アクセス数の変化を確認してみましょう。アクセス数が順調に伸びているのであれば、CV率に課題があると判断できます。アクセス数が低下している、あるいは変化していないときは、アクセス数を増やす施策を実施しなくてはいけません。
CV率に課題がある場合は、LPにユーザーの興味を惹くものがない、もしくは興味を惹いても購入したいと思えないことが原因だと考えられます。一度、部外者にLPを見てもらい、率直な意見を聞いてみましょう。「説明が長すぎて何が魅力か分からない」「利用者の声が嘘っぽいい」「資料請求ボタンの場所が分かりにくい」などの意見をもらえることがあります。
また、購入時に簡単なアンケートに答える仕組みにするのも1つの方法です。住所や決済情報を記入した後に「ご購入者様アンケート:購入の決め手になったのはどれですか」と書き、「価格が安い」「効果が期待できる」「利用者の意見に共感した」などの選択肢を提示します。あまり選ばれない選択肢があるときは、その部分周辺に課題がある可能性も考えられるでしょう。
ステップ2.課題の原因仮説
課題を明らかにした後で、課題を解決するための仮説を立てます。例えば、ユーザーの滞在時間が短いときは、ファーストビューやファーストビュー直下の部分に課題が潜んでいる可能性が高いと考えられます。課題を解決する方法として、次のような仮説を立てられます。
- ファーストビューの写真が魅力的ではない
- ファーストビューだけでは何を販売しているのかが分からない
- ファーストビューに写真やテキストを盛り込みすぎ、雑然とした印象になっている
- ファーストビューとファーストビュー直下の部分に関連性が低い
- ユーザーが知りたい情報になかなか到達しない
仮説を立てたら、それぞれにおいて改善案を考えます。例えば「ファーストビューの写真が魅力的ではない」という仮説であれば、いくつかの写真を準備し、置き換えを検討していきます。
また「ユーザーが知りたい情報になかなか到着しない」という仮説なら、ファーストビューにユーザーへの問いかけと結論の両方を記載する方法も検討できるでしょう。「眠りが浅いのは枕が合っていないのかも!簡単オーダーメイド枕をご紹介」というように、ユーザーの興味とニーズを同時に満足させるようなキャッチコピーを記載するなどの方法も考えられます。
ステップ3.検証
改善案は、あくまでも案です。改善案が仮説に対しての正しいアプローチとなるかどうかは、検証してみないことには分かりません。
例えば「ファーストビューの写真が魅力的ではない」という仮説に対しては、写真の置き換えを実施できます。しかし、どのような写真に置き換えるのかは、効果を検証しないと判断できないでしょう。
検証においては、ABテストが用いられることがあります。ABテストとは既存のものをAとし、変更したものをBとして、どのような変化があるのか調べる手法のことです。この場合であれば、既存のLPをAとし、写真を置き換えたLPをBとして、CV率やアクセス数にどのような違いが生じたのか比較します。
ABテストはさまざまな部分に活用できます。例えば、購入ボタンの文言や色、LP全体のイメージカラー・字体・文字の大きさ・コンテンツの配置なども、既存のものをA、変更後のものをBとして比較してみましょう。変更してCV率やアクセス数が増えるのか、それとも特に変化がないのか具体的な数字で確認できます。
ステップ4.効果測定
LPの手直しをしてから少し期間を置き、AとBの違いを調べます。CV率やアクセス数が明らかにBのほうが高くなっている場合は、改善により効果が得られたと考えられます。
しかし、CV率やアクセス数にあまり変化が見られないときや逆に下がっているときは、改善案が適切ではなかったのかもしれません。改善案の見直し、あるいは仮説そのものの見直しが必要となるでしょう。
なお、ABテストでは、すぐに効果を測定することはできません。LPを改善したとしても、ユーザーの目に触れる機会が少ないときは、アクセス数の変化も微差となってしまいます。LPの元々のアクセス数にもよりますが、比較できるだけのアクセス数が集まってから効果を判断するようにしましょう。
LP改善(LPO)の具体的な方法12選
LPに課題があるときは、次の方法で改善することが一般的です。
- ファーストビューの画像を改善する
- キャッチコピーを変更する
- 成果が良いWEB広告のクリエイティブをファーストビューに使う
- CTAのデザインや位置を改善する
- コンバージョンポイントを変更する
- 限定・期限を強調する
- 実績や事例などで権威づけをする
- コンテンツの構成を見直す
- 離脱率が高い部分を見直す
- フォーム入力を改善する
- 表示速度を上げる
- レスポンシブ対応ができているか確認する
それぞれの方法について具体的に解説します。
なお、それぞれの方法を実施するときは、毎回検証と効果測定の過程を繰り返すことが必要です。時間はかかりますが、丁寧に検証・効果測定を行うことで、精度の高い改善を実現できます。
ファーストビューの画像を改善する
CV率やアクセス数が少ないときだけでなく、LPの滞在時間が短いときも、ファーストビューの画像の改善を検討できるでしょう。ファーストビューが好感を持てるものでないときは、下にスクロールして読み進める気持ちも持てなくなります。
また、商品やサービスに魅力を感じたときでも、ファーストビューの画像があまり魅力的でないと友人や家族に意見を求めにくくなり、結果として購入のアクションにつながらない可能性があります。
ファーストビューの画像は、商品やサービスの魅力を伝えるものでなくてはいけません。また、生理的に不快感を与えるものも避けましょう。例えば、浴室のリフォームを促すLPでも、カビなどで汚れた浴室などの不快な画像が並んでいると、ユーザーは見続けたいと思えなくなってしまいます。
とはいえ、まったく商品やサービスとはつながらないイメージ画像では、どれほど芸術的で美しい写真であっても、ユーザーの興味を惹くものとはなりません。商品やサービスに関連し、なおかつ好感を持てる画像かどうか確認してみましょう。
キャッチコピーを変更する
ユーザーの興味を惹くためには、画像だけでなくキャッチコピーも魅力的である必要があります。キャッチコピーは、商品やサービスの魅力が伝わるもの、また、ユーザーニーズに沿い、ユーザーの関心を集めるものでなくてはいけません。
例えば、既存のLPのキャッチコピーが「肌の悩みとさようなら!美肌サプリメント」だったとします。これでも問題はないのですが、ユーザーは具体的にどのような効果のあるサプリメントなのか分からず、画面をスクロールする前に自分に必要な商品ではないと結論付けてしまうかもしれません。
肌の悩みは人によって異なります。また、どのような肌を目指すのかによっても、理想の状態は異なります。「乾燥肌とはさようなら!潤い続く美肌サプリメント」や「透明感って作れる!潤いチャージサプリメント」などのように具体的な効果や目指す肌の状態を含んだキャッチコピーにすることで、よりユーザーの心をつかみやすくなるでしょう。
なお、キャッチコピーは思いついたままに変更するのはNGです。作成者にとっては完璧に思えるキャッチコピーでも、第三者から見れば何を伝えたいのかよくわからないこともあるためです。
また、商品やサービスの内容を知ったうえでキャッチコピーを作成すると、ユーザーにも高い専門性を求めることになり、多くのユーザーには刺さらない言葉になるリスクがあります。例えば「L-システイン配合」というキャッチコピーでは、L-システインを知らない層には何をアピールしたものかが分かりません。
「シミ対策成分L-システイン配合!クリアな肌へ」と説明を少し加えることで、その成分を知らないユーザーにも自分ごととして感じてもらいやすくなります。専門的な知識を持たないユーザーの心に刺さるキャッチコピーを作成するためにも、作成後、部外者にチェックしてもらいましょう。
成果が良いWEB広告のクリエイティブをファーストビューに使う
ディスプレイ広告・SNS広告などを運用しているのであれば、その広告媒体で成果が良いクリエイティブをファーストビューに使用するのが効果的です。成果が良いクリエイティブとは、CV率・クリック率が高いもののことです。
さらに、WEB広告のクリエイティブと、ファーストビューの画像を同じにすることで、整合性が取れ、成果が上がりやすくなります。
LPで成果が上がらない原因のひとつに、WEB広告とLPで整合性が取れていないことがあります。例えば、化粧品会社の場合で、WEB広告では「話題の○○成分が入っています」と謳っているのに対して、LPで「話題の○○成分」について触れていなかったら、ユーザーはLPを離脱する可能性が高いでしょう。
上記の事例の対策として、成果が良いWEB広告のクリエイティブと、ファーストビューの画像を同じにすることは効果的です。
CTAのデザインや位置を改善する
LPを最後まで読んでもらうことは大切なことですが、それが目的になってはいけません。あくまでも目的は商品やサービスの購入アクションにつなげることであるため、購入ボタンを押したいと思えるようなデザイン・配置にすることが大切です。
そのためにはLP全体を読み直し、ユーザーがどの部分で「購入したい」という気持ちになるかを分析します。適切な場所に分かりやすく購入ボタンを配置し、ユーザーがスムーズに購入できるようにしましょう。
また、購入ボタンは少なすぎても問題がありますが、多すぎてもあまり良い印象を与えません。例えば、画面で見える範囲内に2つ以上の購入ボタンが設置されている場合は、購入を迫られている印象になってしまう可能性があります。ユーザーが自分の意思で、あるいは自分の意思だと判断できる状態で購入に進めるように、適度な数の購入ボタンを盛り込みましょう。
また最近では、購入ボタンの常時表示をするLPも増えています。画面の上部か下部に購入ボタンを常時表示させることで、ユーザーが購入ボタンを探す手間が省け、すぐにアクションを起こしやすくなります。
押したくなるボタンのデザインにすることも大切なポイントです。「今だけ限定価格」「送料無料」「購入してノベルティをもらう」などの文言が購入ボタンに書かれているなら、ユーザーは購入にプラスアルファのメリットを感じやすくなるでしょう。
問い合わせや資料請求のボタンも同様です。LP全体を見返し、ユーザーが「質問したい」「より深く知りたい」と思う場面・デザインで配置することが、ユーザーの満足度向上にもつながります。
なお、問い合わせや資料請求は、売上に直結するものではありません。しかし興味を持って問い合わせ・資料請求のアクションをしてくれたユーザーは、初めてLPを閲覧するユーザーより購入の可能性が高いと考えられます。見込み客を増やすためにも、問い合わせフォームや資料請求は準備しておくことが必要です。
CV地点を変更する
高価な商品・サービスでは、CV地点の変更が効果的です。例えば、30万円の商品があった場合、どんなに良い商品でも初見で購入に踏み切るのは難しいでしょう。それよりもCV地点を「購入」から「資料請求」などに変更し、徐々にユーザーとの距離を縮めたほうが成約に繋がりやすくなります。
また、CVのハードルを下げることで、WEB広告の最適化にも好影響があります。WEB広告はCV数を最大化するように最適化する機能があります。そのため、CVデータが多くあるほうがWEB広告のパフォーマンスが向上しやすくなるのです。
限定・期限を強調する
LP内で限定・期限を強調することは、CV率を上げるために大切です。ユーザーに「今」行動する理由を与えられるからです。ユーザーは、どんなに良い商品・サービスだと思っていても「今購入しなくても良いかな」と判断を保留する傾向があります。
判断を保留せず「今」行動してもらうためには、限定・期限を設けることが効果的です。例えば、下記のキャンペーンなどを設定すると良いでしょう。
- ○月○日まで!15%割引セール
- 数量○個限定!お得な特典プレゼント
ポイントは、限定・期限で明確な数字を使うことです。これにより、ユーザーに「今」行動してもらう強い理由を作ることができます。
実績や事例などで権威づけをする
LPには実績や事例・研究結果などが含まれているでしょうか。もしまだ含まれていない場合は、実績や事例などを紹介することで商品やサービスの効果を客観的なものとし、権威づけすることが必要です。
どれほどテキストで商品やサービスのすばらしさを説明しても、ユーザーは「本当にそうなのかな?」と疑わしく感じる可能性があります。しかし、テキストだけでなく次のものが記載されていると、言葉に信憑性が生まれ、ユーザーの購入したいという気持ちを高められます。
- 商品を利用した方の感想
- 商品に含まれている成分の効果を科学的に分析した結果(表やグラフなどで視覚化)
- 購入者や利用者の増加がわかるグラフ
- 商品・サービスの分野における専門家や著名人の感想
- 商品・サービスの利用前後の違い(表やグラフなどで視覚化)
これらの権威づけは、ユーザーの心をつかむ効果のある要素です。ファーストビューあるいはファーストビューの直下に入れると、よりユーザーの購入したい気持ちを引き出しやすくなります。
コンテンツの構成を見直す
CV率が低い理由としては、コンテンツの構成がユーザーの知りたい順番になっていないことも考えられます。LP全体を見直し、ユーザーの興味を惹くものがファーストビューや前半部分にまとまっているかチェックしてみましょう。
また、コンテンツの構成がユーザーの思考の流れに沿っていることも重要です。
例えば、ユーザーにとって重要度が高いと思われる、商品の効果や利用者の感想・価格などのコンテンツが前半に詰め込まれていても、コンテンツの配置に妥当性がなく、単なる羅列となってしまっています。このようなLPではユーザーは読みづらさを感じ、商品やサービスに興味があっても途中で離脱する可能性が想定されます。
コンテンツの流れは、まずはユーザーの悩みなどに共感を示し、解決策を提示して商品やサービスの紹介につなげるとスムーズな場合が多くあります。また、ユーザーが疑問を感じそうなタイミングで、資料請求ボタンや問い合わせフォームを配置することも効果的です。
離脱率が高い部分を見直す
ヒートマップツールを使って、LP内で離脱率が高い部分を見直してみましょう。離脱率が高い部分はユーザーに響いていない可能性があります。
チェックポイントは、LP内で急激に離脱率が上昇している部分を見つけることです。LPの内容が進むほど、ユーザーの離脱率が上がるのは避けられません。しかし、急激に離脱率が上昇している部分がある場合には、その部分に改善の余地がある可能性があります。
離脱率を下げるためには、以下の対策が効果的です。
- 離脱率が高い部分の内容がユーザーにとって必要か再検討する
- 文章だけの部分を画像やイラストで補完する
- 見出しをユーザーの興味関心を惹くような文言にする
- LPの構成順序を見直す
上記のような対策を実施することで、離脱率を下げることができ、CV率の向上が期待できます。
フォーム入力を改善する
LPを読み、ユーザーが「購入したい」「もっと知りたい」と思ってくれた場合でも、購入や資料請求のフォームが複雑で、入力に時間のかかるものであれば、大切な最終段階で離脱する可能性があります。
LP運営者側にとっては、LPを閲覧し、購入や資料請求をしてくれるユーザーは大切な顧客です。より良いサービスやアフターフォローのために、ユーザーの情報を可能な限り多く知りたいと考えるのは自然なことでしょう。
しかし住所や氏名・電話番号・メールアドレス・購入者アンケートなど記入しなくては前に進めない項目が多すぎるのは本末転倒です。フォームは必要最低限の情報だけを記入する形式にしておきましょう。
例えば、購入フォームであれば、住所と氏名・電話番号・決済方法・チェック形式のアンケートだけで十分です。また、問い合わせフォームであればメールアドレスだけなど、匿名でも問題ないでしょう。
また、フォームの使いやすさも重要なポイントです。大文字でしか数字入力できない、記号を入力するとエラーになってしまうなどのフォームでは、ユーザーが途中で挫折し、購入・問い合わせを止めてしまうかもしれません。文字の自由度を高めておき、エラーが出づらい構造にしておきましょう。
関連記事:EFO対策とは?実施すべき15の施策と期待できる効果
表示速度を上げる
LPの表示速度が遅いときは、ユーザーはファーストビューすら見ないで離脱する恐れがあります。ユーザーが通信速度の低い回線やデバイスを使っている可能性も想定し、LP自体のデータ容量を軽くしておきましょう。
例えば、画像の数を減らしたり、画質を少し下げたりすることができます。また、LP自体があまり長くならないようにすることも、表示速度を上げるためのポイントです。
レスポンシブ対応ができているか確認する
レスポンシブ対応とは、パソコン・スマートフォンなどの各デバイスで、ユーザーに見やすいようにページの表示を行うことです。レスポンシブ対応ができていないと、パソコンでは見やすいLPでも、スマートフォンでは文字が小さくて見にくいなどが起こり、離脱率を高める原因になります。
また現代では、LPで成果を上げるためにレスポンシブ対応は必須です。実際に、総務省の「令和2年通信利用動向調査の結果」によると、68.3%の人がスマートフォンで、50.4%の人がPCでインターネットを利用しているという調査結果があります。
上記のデータからも、LPのレスポンシブ対応を行い、各デバイスでユーザーが見やすいページにすることが重要であることが分かります。
LP改善(LPO)に役立つツール
LPの改善(LPO)は、ツールを使うと効率的に進められます。LPOに役立つツールの種類や具体例を紹介します。
Google Analytics
Google Analyticsとは、Googleが提供する無料のアクセス解析ツールです。Google Analyticsを使用することで、下記のデータを調べられます。
- ウェブサイト全体のアクセスデータ
- 特定のページのアクセスデータ
- ランディングページ (LP) のアクセス流入元
- LPを訪れたユーザーの性別や年齢などのデモグラフィックデータ
このようなデータは、LPの改善に役立ちます。
例えば、LPの改善を行う際には、アクセスが多いLPを優先して改善する方が効果的です。アクセス数が多いページほど、改善の影響も大きいからです。Google Analyticsを使ってアクセスが多いLPを調べ、優先順位を決定していきましょう。
また、Google Analyticsでは、LPを訪れたユーザーのデモグラフィックデータ(年齢・性別など)が分かるため、LPへのアクセスが多い年齢や性別に合ったクリエイティブを制作するなどの対策が容易に行えます。
Google Search Console
Google Search Consoleでは、Google検索におけるWEBサイトのパフォーマンスが分析できます。
Google Analyticsはユーザーがページにアクセスした後のデータが分かるのに対して、Google Search Consoleはユーザーがページにアクセスする前のデータが分かります。
Google Search Consoleで、具体的に調べられるデータは下記の通りです。
- どのような検索キーワードで、ユーザーがLPにアクセスしたのか
- 各検索キーワードのクリック率、検索順位
これらのデータから、ユーザーがLPに訪れる際によく使われる検索キーワードを調べ、それらのキーワードをLP内で効果的に活用することができます。例えば、ファーストビューのキャッチコピーや、見出しで使用すると効果的です。
ヒートマップツール
ヒートマップとは、LP内でどの部分に時間をかけて読んでいるかを視覚的に示した図のことです。ヒートマップを表示するツールを用いると、クリックされた場所や時間をかけている場所、離脱した場所などを可視化できます。
例えば、User Insightでは、ユーザーの行動を可視化できるため、LP内で改善を必要とするコンテンツやCTAの適切な場所などを見極めやすくなります。なお、初期費用とは別に毎月の利用料金も必要です。費用対効果を検証してから導入しましょう。
表示速度チェックツール
LPの表示速度が遅いと、早い時点でユーザーが離脱する恐れはあります。表示速度チェックツールを活用し、データ容量の適正化や画像の圧縮を検討しましょう。
例えば、Page Speed Insightsでは、パソコンやスマホで表示したときのスピードを表示できます。また、スコアとして提示されるため、最適化の目安として利用できます。なお、利用は無料です。
ABテスト用ツール
ABテストでは、改善前のA案と改善後のB案のそれぞれに十分な数のデータが集まった後、効果を判断することになります。しかし、どちらか一方が検索上位にあるとデータに偏りが生じ、適切に判断できない可能性が生じるでしょう。
ABテスト用ツールを使うと、自動的に2種類以上のLPにアクセスを振り分けるため、短期間で結果を比較できるようになります。DLPOのLPOツールはABテストを効率的に行うサポートツールです。月額料金が発生するので、費用対効果を調べてから導入しましょう。
EFOツール
EFOとは「Entry Form Optimization」の略称で、入力フォーム最適化を指します。
入力フォームは、ユーザーが購入・申し込みを決める最終ステップであり、とても重要な部分です。入力フォームが使いにくかったり、文字が入力しにくかったりすると、ユーザーにストレスがかかり離脱される原因になります。そのため、EFOを継続的に行うことが大切です。
例えば、mouseflowのようなEFOツールを使うと、入力フォームごとに離脱数・未入力数・エラー数などのデータを測定できます。このようなデータを計測することで、ユーザーが入力フォームのどこに不満を感じたのかが分かり、改善しやすくなります。
LPOを行う際の注意点
LPOを実施すればLPへのアクセス数が増え、CV率が高まるというわけではありません。改善すべき対象は広く、簡単にLPOを進められないケースもあります。また、改善方法が適切ではなく、思うような効果が出ない可能性も想定されるでしょう。効率的にLPOを進めるためにも、次の2点に注意が必要です。
- 改善案の優先順位を決める
- 変更箇所を絞る
それぞれのポイントについて解説します。
改善案の優先順位を決める
LPを見直したとき、多くの改善点が見つかることもあります。また、改善点ごとに考えられる改善案も、想定よりも多くなるかもしれません。
改善案が効果のあるものであることを示すためには、検証と効果測定が必要です。改善案が多すぎると、検証と効果測定に時間がかかり過ぎてしまい、他の業務に支障が出る可能性もあります。
効率的に改善を実施するためには、改善案の優先順位を決めておくことが大切です。優先順位が高い改善案で思うような効果が得られたときは、他の改善案は次回以降に実施しても問題ありません。
LPOを実施する目的は、少しでも多くの改善案を試すことではなく、より多くの販売につなげるLPを作成することです。改善案を試すことにこだわらず、効果をあげることにフォーカスしましょう。
変更箇所を絞る
変更箇所が多いと、その分、検証と効果測定に時間がかかります。1つひとつをABテストしすべての変更箇所を検証して完成形を目指すとなると、数年単位での時間が必要になってしまいます。
改善すべき点が多く見つかったときでも、変更箇所をある程度絞り込むことで、短期間で大幅な改善を実現することが可能です。どの部分を変更するか迷ったときは、ファーストビューの画像とキャッチコピー、購入ボタン・問い合わせボタンに絞ることをおすすめします。
なお、1回の改善に長時間をかけてしまうと他の業務に支障が出ますが、改善自体はLPを運用する限り、続けていくことが必要なため、トータルで見れば改善にかかる時間は長くなって当然です。実際のところ、完璧なLPというものは存在しません。現時点で効果の高いLPであっても、時間が経過し、ユーザーニーズに変化が生まれ、アクセス数やCV率が下がることもあります。
また、Googleの評価基準が変わり、検索上位に表示されず、リスティング広告などを出す必要が生じることもあるでしょう。その時期に応じた改善を行うためにも、一度に大がかりな改善を実施するのではなく、変更箇所を絞り、優先順位の高い改善案のみを試すことが有用です。
LPを改善して効果を最大化しよう
LPは、商品やサービスの販売・資料請求の増加に特化したページです。ページの目的が明確な分、目標を立てやすいだけでなく、成功・不成功が明らかになりやすいという特徴も併せ持ちます。
思うような成果が得られないときは、LPの改善が必要です。ユーザー目線でLP全体を見直し、構成や画像に問題がないか定期的にチェックしてみましょう。
また、問題点を洗い出してから、丁寧に仮説を立て、改善案をリストアップします。改善案が多すぎるときは優先順位を決め、効果が得られそうなものから順に検証と効果測定をしていきましょう。改善に時間がかかりすぎると、他の業務に支障が出る恐れがあります。
LP改善に役立つツールを使うと、仮説が立てやすくなったり、検証・効果測定の効率性が高まったりします。しかし、ツールによっては費用がかかるため、期待する効果が得られるのか検討することが不可欠です。
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