Web広告運用の仕事は、単に広告を配信することではありません。
限られた予算・時間・情報の中で、事業の成果につながる集客を安定して生み出すことが求められます。
広告運用者の大半は、ひとつのアカウントに対し、広告の設計から運用、分析、改善、チーム共有までを一人、あるいは少人数で担っているケースも多いのではないでしょうか。
そのような環境では、知識や経験に加えて、どのツールを使い、どこまで使いこなせているかが、日々の業務効率や成果に大きく影響します。
本記事では、Web広告運用者として10年の経験を持ち、現在は事業会社の集客支援を行っている私が、 実務の中で実際に使っているツール・Google Chrome拡張機能を紹介します。
広告運用を担っている方にとって、日々の業務を少しでも楽に、そして本質的な改善に時間を使うためのヒントになれば幸いです。
目次
広告運用者にツールと拡張機能が欠かせない理由
広告運用者の仕事は、「広告管理画面を操作する人」ではなく、仮説を立て、検証し、改善を積み重ねる役割です。
そのためには、
- 情報を素早く集める
- 数値を正確に把握する
- 施策の優先順位を判断する
といった作業を、日常的に高い精度で行う必要があります。
ここで重要になるのが、ツールと拡張機能の存在です。
適切なツールを使えるようになると、
- 作業時間が短縮される
- ヒューマンエラーが減る
- 思考や改善に使える時間が増える
といった好循環が生まれます。
結果として、広告運用者としての価値そのものを高めることにもつながります。
ここからは、私が実務の中で実際に使っているツールと拡張機能を紹介していきます。
現役広告運用者の私が現在、使っているツール
日々の広告運用業務を支えているツールを、用途別に紹介します。
尚、Googleなど媒体が公式で配布しているツール、Googleタグマネージャーやキーワードプランナーなどは、あえて入れておりません。
①ラッコキーワード

ラッコキーワードは、検索ユーザーが実際に使っている関連キーワードやサジェストを一覧で取得できるツールです。
所感
検索広告のキーワード設計で、主に活用しています。また、キーワード群からユーザーの検索意図を推測し、広告文・LPの訴求軸を考える際にも活用できます。
管理画面のキーワードプランナーでは見えにくい「ユーザーの言葉」を把握できる点が大きなメリットです。
無料版のラッコキーワードでは、1日に検索できる回数に上限があります。未ログイン時は5回、ログイン後でも1日20回までと制限されており、それ以上の利用には有料プラン(PRO)への加入が必要です。
広告運用者は、キーワードプランナーを使うこともありますが、私はラッコキーワードと併用して使っています。
私の実際の使い方は、以下の通りです。
まず設計中のキーワードを検索BOXに入れ、一覧をダウンロードします。

続いて、ローカル環境でCSVファイルを自分が見やすいようにカスタマイズし、配信する広告の検索意図と合いそうなキーワードをピックアップします。初期設計ではピックアップされたキーワードを登録します。
また、すでに運用中のアカウントでも、配信ボリュームを増やしたい時やユーザー拡張を行いたい時にはテールキーワードをピックアップします。

配信する広告の内容と検索意図が合うキーワードとして抽出されなかったキーワードは、除外キーワードの登録に使います。
②Canva

Canvaは、専門的なデザインスキルがなくても、バナーや資料を作成できるデザインツールです。
所感
広告運用者が「簡単なクリエイティブ」を自分で用意したい場面は多いです。
また、デザイナーに依頼する際、デザイナーに作成したいバナーのイメージを伝える時にも使うことができます。
そのほか、社内プレゼンの資料やクライアントに情報を共有する際に使う資料など、Canvaは、様々な用途で使うことができます。
無料版でもテンプレートは利用できますので、デザインのセンスがなくても見やすい資料が簡単に作成できます。

例えば、上記のようなテンプレートを用い、テキストを変えるだけで簡単に資料が作成できます。

バナー作成、デザイナーにイメージを伝えるバナー案の作成も、テンプレートが豊富にあるため、簡単に作成できます。

右下に王冠のマークがついているものは、有料版でしか使用できないデザインテンプレートですが、無料版のテンプレートだけでも十分にデザイン作成はできます。
作成したデータは、PNGファイルなどでダウンロードし、そのままバナーとしても使うことができます。
③ChatGPT

Chat GPTについては皆様すでにお馴染みかと思います。文章生成や思考整理など様々なことを支援するAIツールです。
所感
私は広告文のたたき台作成や、訴求軸の整理、仮説の壁打ちなどに使っています。
吐き出された内容をそのまま使うというよりも、自分の考えを整理し、発想を広げるための補助として活用しています。
ゼロから1への作成をする際において、行動に至るまでのスピードが上がり、実務への貢献度は高いと感じています。
全体的な注意点としては、クライアントや自社の機密情報や、公表してはいけない情報の入力などは控えましょう。
ChatGPTは、情報漏えいのリスクがある為、正しい知識のもと、入力内容には十分に注意してください。
ChatGPTに広告文の案を出してもらう方法は、「あなたは広告コピーの専門家です」などを条件として入力し、公開されているLPを読み込ませるなど、条件プロンプトをいくつか入力すると広告文を提案してくれます。

プロンプトの注意点としては、広告見出しの文字数、説明文の文字数、作ってほしい広告文の本数を入力した方がいいです。何も指定をしないと、数本の広告文アイデアを提案してくれるだけになることもあります。
また、文字数を指定しないと、広告入稿設定を越えた文字で作成されます。ChatGPTの作成した広告文は、入稿前に必ず確認しましょう。
④Gyazo

Gyazoは、画面キャプチャを即座に共有できるツールです。URLでスクリーンショットを共有できます。
Gyazoは無料でも使えますが有料版もあります。 無料版だと直近10件の閲覧が可能、それより過去のデータを閲覧することはできませんが、有料プランであるGyazo Proですと無制限に遡れます。
所感
広告管理画面の設定確認やエラー共有、社内・クライアントへの説明時に使っています。
文章で説明するよりも、キャプチャを共有したほうが早い場面が多く、コミュニケーションコストを下げるツールとして重宝しています。
Gyazoにはアプリケーション版だけでなく、Chromeに追加する拡張機能版もあります。
簡単な違いは下記です。
- アプリケーション版:ブラウザ以外の画面もスクショしたい時
- ブラウザ拡張機能版:ブラウザ上の情報をスクショしたい時
私はアプリケーション版をおすすめします。アプリケーション版の使い方は、以下の通りです。
まずGyazoを起動したら、共有したい画面を切り取ります。

すると切り取られた部分が出ますので、右上の「シェア」ボタンをクリックします。

クリックすると、共有したい場所、方法などの一覧が出るので、お好きな者を選択してください。
「リンクをコピー」をクリックすると、クリップボードにURLがコピーされますので、メールやチャットで簡単に共有できます。
以上がツールの紹介です。
続いて、私が使っている「Googlechrome拡張機能」を紹介します。
現役広告運用者の私が使っているChrome拡張機能
Chrome拡張機能とは検索ブラウザである「Google Chrome」を利用する上で、便利になる追加機能です。
Chromeの拡張機能には、広告運用者が使える拡張機能が沢山あります。今回は、広告運用において、作業を効率化するChrome拡張機能を紹介します。
①Tag Assistant

Tag Assistantは、Googleタグの確認に使う拡張機能です。
Googleタグマネージャーから「本体」の Tag Assistant を立ち上げた場合は、Yahoo!やGoogle以外のタグも確認できますが、拡張機能からの確認範囲は、Google関連のタグのみとなります。
タグの実装は、システムエンジニアなどの専門家に頼むことが多く、そのなかで広告運用者は実際にタグが実装されているかを確認する必要があります。
タグの設置を依頼した方から「タグ設置、完了しました」と連絡が来たら、Tag Assistantを使うことで、簡単に短時間で実装を確認することができます。
タグ設置の工程でよくあることとして、タグの設置をする方と広告運用者の間に、コミュニケーションでエラーが起こり、広告運用者が依頼した内容とは違う結果になることがあります。
特に広告運用者から実際にタグを設置する作業者までの間に、何人か介入するとこういったことが起こりやすいです。
このような場合においても、素早く確認し、状況を理解し、すぐに修正を依頼しないといけないのが広告運用者です。このTag Assistantの拡張機能を使うと、素早くタグの設置状況が確認できます。
②GS Location Changer

GS Location Changerは位置情報を変更できる拡張機能で、地域ターゲティング広告の表示確認に使います。特に自分の現在地以外のローカル案件では重宝します。
現在、通常通り検索すると私の検索画面は「東京都中央区」となっていますので、「東京」または「東京都中央区」の情報が検索結果に多く出ることになります。

実際に検索すると、下記の広告のように「東京」が入った広告が表示されます。また、推測として「東京」をターゲットエリアに指定した広告が表示されます。

このような状態ですから、自分の現在地とは違った地域の検索結果は見ることができません。
配信設定を日本全国にしても、自分の現在地の状況しか知ることができません。
これに対しては、Google広告に「広告プレビューと診断」というツールがありますので、これを使えばある程度は確認ができます。
しかし、 「広告プレビューと診断」 のツールは実際の検索との乖離があり、信頼性の高い掲載確認を行うことが困難です。
そこで「GS Location Changer」を使えば、まるでその地域にいるかのように、検索結果や広告の掲載状況を確認することができます。
使用方法は以下の通りです。
まず、「GS Location Changer」をインストールしたら、「GS Location Changer」アイコンをクリックすると小窓が出ます。

続いて、小窓の「location」に調べたい地域を入力してください。今回、私は例として「愛知県,名古屋市」と入力しました。
するとサジェストとして「Inner Ring, Nagoya Aichi prefecture,Japan」と出ますので選択します。
サジェストを選択しないと、ローカル指定できませんので注意してください。こちらの地域表示の粒度に関しましては私も検証中で、大体の地域を選択しています。
今回のサジェストは「名古屋環状線」を意味するものなので、「名古屋市」は該当すると判断し選択しました。

host languageを「ja」にし、get locationを「JP」に設定し、enable overwriteのチェックボックスを入れると「fake location enabled」と赤文字に代わり、右上のアイコンも赤色になります。

この状態で検索をすると、検索画面が「愛知県名古屋市東区出来町」に変わりました。

そして、検索表示画面も下記のようになります。

「静岡・愛知」という広告見出しの広告が表示されました。
私は東京にいながら「静岡・愛知」をターゲットにした広告文の確認ができています。
このように、確認ができるので、自分がターゲットに設定したエリアの広告文も確認することができます。
確認後はenable overwriteのチェックボックスを外すことで元の設定に戻すことができます。
③Clear Cache

Clear CacheはキャッシュやCookieをワンクリックで削除できる拡張機能です。
広告運用者は時にLPOの提案が必要となります。LPが変更された際は状況確認のために、いち早く最新の状態にすることが必要となります。
その際、 Clear Cacheを使えば、ブラウザの設定からキャッシュを削除せず、ボタンのワンクリックでキャッシュクリアが行えます。
以上がWeb広告運用歴10年の私が実際に使っているツール、拡張機能でした。
よろしければ参考にしてください。
また、そのほかにも使えるツールや拡張機能はたくさんありますので、自分なりに使いやすいものを見つけて広告運用の効率化に役立ててください。
ツールは「余裕」を生み出すためのもの
今回、ツールに関して書かせていただきましたが、広告運用において、ツールを使うことが目的ではありません。
作業を効率化することで「余裕」を生み出し、考える時間などを増やすことで、改善の質を高めるための手段です。
適切なツールや拡張機能を使いこなせるようになることで、作業に追われる時間が減り、本来向き合うべき「成果を出すための思考」に集中できるようになります。
ご自身の運用環境に合うものを取り入れて「余裕」を作るようにしましょう。
広告運用で困ったときはクロスバズにご相談ください
それでも「簡単に効率化は難しい」という場合は、リスティング広告に強い代理店への依頼がおすすめです。
もしマーケティング部の担当者や事業のWeb広告運用を担当している方々で、
- インハウスで広告を回しているが改善の打ち手に悩んでいる
- 広告運用をしているものの、第三者の視点がほしい
- 今のやり方が正しいのか不安を感じている
といったような状況であれば、弊社クロスバズが事業に寄り添った集客支援・Webマーケティング支援をさせていただきます。
小さなご相談からでも構いませんので、是非クロスバズまでお気軽にお問い合わせください。
人気の記事 POPULAR
関連記事 RELATED
リスティング広告の依頼で失敗しないポイント10選!代行業者のおすすめは⁉︎
Googleショッピング広告の導入からコツまでご紹介します-①概要編
Googleショッピング広告の導入からコツまでご紹介します-③商品フィードの設定編
中小企業向け広告代理店10選!優良企業を厳選
リスティング広告代理店の失敗しない選び方13個|チェックシート付き
ECサイトの売上増にはリスティング広告が効果的?運用方法や他Web広告との比較まとめ
【サンプルあり】リスティング広告レポートの作成方法やおすすめ作成ツールまとめ
ユニバーサルアナリティクスで設定したコンバージョン設定をタグマネージャーでGA4に移行する方法