
SEO対策とは、検索結果上位に自社のコンテンツを表示させ、そこから集客・成約を獲得するための施策です。
敷居の高さから、SEO対策に取り組む製造業者はそれほど多くありません。そのため、正しくSEO対策に取り組めば、大きな効果を期待できます。
「既存顧客頼りの経営から脱却したい」「もっと多くの企業に自社の技術を知ってほしい」とお考えの経営者様も多いでしょう。
今回は、製造業者がSEO対策をするメリットや具体的な流れ6ステップ、中小の製造業者にこそSEO対策がおすすめである理由などについてまとめました。
難しい用語は極力使用せず、分かりやすく解説します。
記事を最後までチェックすれば、SEO対策を始めて、成果が出るまでの具体的な流れをひと通り理解できます。
目次
そもそもSEO対策とは?
SEO対策とは、Googleなどの検索結果で、自社のWebサイトを上位に表示させるための施策です。
検索上位を獲得できると、それがアクセス(=集客)につながります。そして最終的には、問い合わせや資料請求から売上へとつながります。
例えば、ある企業の担当者が「ステンレス 加工」と検索をしたと仮定しましょう。そのとき担当者は、検索上位に表示された記事からチェックします。

あなたも何か調べごとをする際、無意識のうちに、上位に表示された記事から確認するのではないでしょうか。
検索順位によって、クリック率が以下のように異なるというデータも存在します。
検索順位 | クリック率 |
---|---|
検索1位 | 39.8% |
検索2位 | 18.7% |
検索3位 | 10.2% |
検索4位 | 7.2% |
検索5位 | 5.1% |
SEO対策とは「検索上位」という、いわばWeb上の一等地を確保するための活動です。
関連記事:Googleの検索順位別クリック率まとめ!1位と2位の差は21.1%!高める方法も紹介
製造業者が取り組むべきは本当にSEO対策?それとも他の施策?
Web経由での集客施策は、SEO対策だけではありません。Web広告やSNS運用など、さまざまな手法が存在します。
まずは各施策の特徴を正しく理解し、自社にとって本当にSEO対策が最適なのかを判断しましょう。
納得感を持ってSEO対策に取り組まなければ、施策が中途半端になり、アクセルを踏み切れずに失敗してしまいます。
SEO対策とWeb広告の比較
Web広告には、検索結果上に表示される広告(リスティング広告)や、Webサイト上にバナーとして表示される広告(ディスプレイ広告)、SNS上に表示される広告(SNS広告)などがあります。
SEO対策とWeb広告の主な違いは、以下のとおりです。
- 即効性
- 資産性
Web広告は、費用をかければ明日からでも目立つ箇所に広告を表示させられる、即効性のある施策です。その代わり、費用を止めれば露出はゼロになってしまいます。
一方SEO対策は、一度記事を作成すれば、半永久的に検索結果上へと残り続けます。つまり、資産性のある施策です。
その代わり、記事の公開から検索エンジンに評価を受けて順位が安定するまでには、最低でも3ヶ月かかるとされています。つまり、即効性はあまり期待できません。
関連記事:リスティング広告とは?初心者向けに仕組みから予算まで丁寧に解説
関連記事:ディスプレイ広告とは?代理店や運用会社に依頼するメリットや選ぶポイント
関連記事:【運用のプロが徹底解説】SNS広告運用とは?運用内容とメリット・種類や費用について
SEO対策とSNS運用の比較
SNS運用における「SNS」には、X・Instagram・YouTube・TikTokなどの種類があります。
SEO対策とSNS運用では、目的が異なります。
まずSEO対策は、ユーザーが持つ悩みの解決が目的です。一般的には、悩みの解決策として、取り扱っている商品を提示します。
対してSNS運用は、売上ではなく、企業ブランディングや採用活動の強化を主な目的としています。
例えば、以下のような情報の発信によって「バズ(拡散)」を狙うといった形です。
- 工場の日常
- 社員の働く姿
- 技術開発の裏側
など…
新規顧客の獲得や売上増を目指すのであればSEO対策が、企業イメージや知名度の向上を目指すのであればSNS運用がおすすめです。
製造業者がSEO対策をするメリット
製造業者がSEO対策をする主なメリットは、以下の3つです。
- 新規顧客を開拓できる
- 「集客資産」になる
- 潜在顧客を見込み顧客に変えられる
それぞれ詳しく見てみましょう。
新規顧客を開拓できる
多くの製造業者は、長年の付き合いがある既存顧客や、既存顧客からの紹介などによって、事業を成り立たせています。
しかし、特定の顧客への依存度が高まると、取引先の倒産などによって経営が大きく傾きかねません。
そのため、新規顧客の開拓が大切です。
SEO対策では、一度上位表示した記事が半永久的に、新規顧客を開拓してくれます。
例えば「耐熱塗料 おすすめ」で上位を獲得できると、定期的に耐熱塗料に興味を持つ企業の目に留まり、問い合わせを獲得できるといった形です。

「集客資産」になる
製造業が取り組むべき集客施策には、以下のように複数の選択肢があります。
- Web広告
- 新聞・雑誌広告
- 展示会への出展
など…
しかし、これらの多くは費用を払い続けなければ効果が持続しない「フロー型」の施策です。
広告の出稿を止めれば、翌日からWebサイトへのアクセスは途絶えます。展示会が終われば、熱気は冷めてしまうでしょう。
一方、SEO対策は、性質がまったく異なります。SEO対策は、前述のとおり一度作り上げたものが中長期的に価値を生み出し続ける「ストック型」の施策です。
いわば「24時間365日働く、休むことのない優秀な営業パーソン」のようなものです。
新たな記事を公開すればするほど、集客のための資産が増えていきます。
たしかに最初の数ヶ月は、なかなか成果が出ません。しかし「うさぎとかめ」の「かめ」のように、後からじわじわと成果が出始めます。
関連記事:コンテンツマーケティングの費用対効果は高い!測定方法やかかる費用の内訳を紹介
潜在顧客を見込み顧客に変えられる
SEOでは、対策するキーワードによってアプローチする顧客層を、自在にコントロールできます。
例えば「〇〇加工 短納期」といったキーワードでは、今すぐ発注したいと考えている見込み顧客へのアプローチが可能です。
一方「金属 樹脂化」のような、情報収集段階のキーワードでは、潜在顧客へのアプローチが可能です。
そして一般的には、潜在顧客を対象にしたキーワードの方が、種類や検索ボリューム(月間の検索回数)が多い傾向にあります。
潜在顧客向けの記事で幅広く集客をして、ユーザーが求める情報を丁寧に提供すれば、その一部を見込み顧客へと変えられます。
例えば以下のような形です。
- 「金属 樹脂化 メリット」といった潜在顧客向けの記事で、樹脂化という選択肢の魅力を伝える
- その記事内から「樹脂化の具体的な方法」といった見込み顧客向けの記事へ内部リンクで誘導して、より深い検討を促す
- その記事の中で自社商品の優位性を示し「問い合わせ」や「資料請求」へとつなげる
内部リンクとは?:
自分のWebサイト内のページ同士をつなぐリンクのこと。
関連記事:【弊社実例あり】内部リンクがSEOに与える影響・効果とは?
中小製造業者にこそSEO対策がおすすめである3つの理由
以下3つの理由から、中小の製造業者には特にSEO対策をおすすめします。
- 広告費を抑えて集客できるから
- プッシュ型からプル型の営業へと転換できるから
- 競合大手がそれほど本気で取り組んでいないから
1つずつ詳しく解説します。
広告費を抑えて集客できるから
中小製造業にとって、限られた経営資源をどこに投下するかは重要な課題です。特に、潤沢な予算を確保しにくい広告宣伝費については、シビアな判断が求められます。
Web広告や展示会への出展は、短期的な効果が期待できる一方で、継続的に多額のコストがかかります。
広告費を捻出し続けることに、プレッシャーを感じている経営者の方も少なくないでしょう。
そのような中、SEO対策は中小製造業にとって非常に強力な武器となります。なぜなら、SEOは高額な広告費を前提としない集客手法だからです。
たしかに、サイトを立ち上げるためのドメイン・サーバー費など多少の初期投資は必要です。
しかし、一度検索上位を獲得すれば、広告のようにクリックされるたびに費用が発生することはありません。つまり、広告費をかけずとも、中長期的に安定した集客効果を得られます。
プッシュ型からプル型の営業へと転換できるから
多くの製造業では、営業担当者が工場団地を一件一件訪問したり電話をかけたりといった、いわゆる「プッシュ型」の営業活動を行ってきました。
しかし、こうした従来型の営業は、相手の都合を考えずにアプローチするため成功率が低く、営業担当者の精神的な負担も大きいのが実情です。
また、貴重な営業リソースを成約につながるか分からない新規開拓に費やすことは、企業全体にとっても非効率と言えます。
SEO対策は、この長年の課題を根本から解決し、営業スタイルを「プル型」へと劇的に転換させる力を持っています。
プル型営業とは、顧客側からのアクションを起点とする営業スタイルです。
具体的には、課題を抱えた企業の担当者が自ら情報を探し、検索エンジン経由でWebサイトにたどり着き「この技術について詳しく聞きたい」と問い合わせてもらう形を指します。
この状態を作り出すのが、SEOの役割です。
この段階で問い合わせてくる顧客は、すでに貴社の技術にある程度の興味と理解を示しています。課題意識も明確です。そのため、商談の質と成約率が格段に高まります。
営業担当者は、興味のない相手を説得する作業から解放され、熱意のある見込み客への提案や既存顧客へのフォローといった、より付加価値の高い活動に集中できるようになるでしょう。
競合大手がそれほど本気で取り組んでいないから
SEOでは、検索ボリュームが大きいキーワードほど競争が激しくなります。
検索ボリュームが大きいほどアプローチできるユーザー数も増えるため、どの企業も優先的に取り組むからです。
そのようななか、製造業関連のキーワードには検索ボリュームが小さいものが多く存在します。
検索ボリュームが100程度のものは珍しくありません。場合によっては10程度のものも存在します。
大手企業は、こういった検索ボリュームの小さいキーワードを「費用対効果が悪い」と判断し、対策の優先度を下げる傾向があります。
しかし、検索ボリュームが小さくても、キーワード次第では受注につなげられる可能性が大いにあります。
検索ボリュームが小さいキーワードほど、内容が専門的かつ、ユーザーの悩みも深いものが多くなるからです。流入自体は増えづらいものの、成約につながる可能性はむしろ高まります。
年に1件でも大型受注につながれば、SEO対策にかけた投資は十分に回収できるでしょう。
「大手が見向きもしないニッチなキーワードで確実に検索上位を獲得する」、これが中小製造業が取るべき、最も賢いSEO戦略です。
ニッチなキーワードで上位を取り続けていると、次第にサイトの評価が上がり、検索ボリュームの大きなキーワードでも上位を取れるようになっていきます。
製造業におけるSEO対策の具体的な流れ
製造業における、SEO対策の具体的な流れは以下の6ステップです。
- 目標やペルソナを設定する
- キーワードを選定する
- 記事の構成案を作成する
- 記事を執筆する
- 記事を公開する
- 効果測定・改善をする
それぞれ詳しく解説します。
目標やペルソナを設定する
行き当たりばったりで記事を作成しても、SEO対策はうまくいきません。
記事の作成に取り掛かる前に、まずは目標とペルソナを決めましょう。
ペルソナとは?:
自社の商品やサービスを利用する典型的な顧客像のこと。SEO対策の場合は「記事を訪れる想定読者」。
目標やペルソナが明確になれば、そこから逆算する形で、適したキーワードや文体、投稿頻度などが分かります。
目標の例は、以下のとおりです。
- 問い合わせを月5件獲得する
- Web経由での年間受注額を2,000万円にする
続いてペルソナの例は、以下のとおりです。
新製品の開発で行き詰まり、特殊な加工技術を持つパートナーを探している、大手電機メーカーの30代の設計担当者
目標とペルソナは、何をすべきか迷った際に頼りになる、羅針盤や地図のような役割を果たします。
キーワードを選定する
目標とペルソナを参考に、どのようなキーワードに対して記事を執筆するかを決めましょう。
思いつきでキーワードを選ぶのではなく、事前に最低でも数十個のキーワードをリストアップしておいた方が効率的です。
キーワード選定を誤ると、いくら良い記事で上位表示ができても、まったく異なるペルソナを集客してしまい、受注にはつながりません。
以下は、その極端な例です。
「夏休み 旅行 おすすめ」で検索1位を獲得→製造業とはまったく関係のないユーザーを集客してしまい、受注には一切つながらない
キーワード選定には、以下のようなツールを使うのが一般的です。
- Ahrefs
- Uberサジェスト
- Googleキーワードプランナー
また「アルミ 切削」よりも「アルミ 切削 回転数」のようにキーワードが長くなるほど、上位表示の難易度は下がります。
そのキーワードに対してピンポイントで対策をしている競合が減るからです。こういったキーワードを「ロングテール」と言います。
まずは難易度の低い、ロングテールキーワードから対策をするのもおすすめです。
関連記事:SEOのロングテール戦略とは?ロングテールキーワードの探し方やツール、注意点
記事の構成案を作成する
キーワードをもとに、いきなり記事を書き始めてはいけません。その前に、構成案という記事の設計図を作成しましょう。
構成案とは、記事の見出しのことです。例えばこの記事も、以下の構成案をもとに執筆されています。

構成案なしで記事を書くと、話の論点がズレたり読者が知りたい情報が抜け落ちたり、質の低い記事ができあがってしまいます。
詳しい解説は省きますが、構成案を作成する際に参考となる情報は、以下のとおりです。
情報 | 詳細 |
---|---|
サジェストキーワード | 検索窓にキーワードを入れた際に表示される。 ロングテールキーワードを確認できる。 |
他の人はこちらも検索 | 検索結果を最下部までスクロールした際に表示される。 上位記事を読んだユーザーが次に知りたいと思った情報を確認できる。 |
上位に表示されている競合記事 | 「上位表示されている=構成案の質が高い」と判断可能。 そのため構成案を参考にできる。 |
上記のような情報を参考に、記事の構成案(見出し)を作成しましょう。
記事を執筆する
構成案を作成したら、そこに肉付けをするような形で、記事を執筆します。
執筆時に意識すべきことは複数ありますが、その中でも特に重要なものを以下にまとめました。
- 分かりやすい文章を書く
- 抽象的ではなく具体的な情報(固有名詞や数字など)を盛り込む
- 競合記事にはない独自性のある情報を盛り込む
- 文字の装飾・箇条書き・表・画像などを多用して読みやすさを向上させる
記事の執筆では、ユーザーファースト(どうすればユーザーが記事を心地よく読めるか)を考えることが最重要です。
また、分かりやすい文章を書くためには、PREP法というテクニックがおすすめです。
PREP法とは?:
論理的で説得力のある文章を書くためのモデル。以下の順序で文章を作っていく。
- P:Point(結論)
- R:Reason(理由)
- E:Example(具体例)
- P:Point(結論)
記事を公開する
WordやGoogleドキュメントなどに記事を執筆したら、WordPressに記事を入稿して、公開します。
WordPressとは?:
Webサイトを簡単に作成・管理できるシステム。
記事を入稿する際に行う施策も、検索順位を少しでも上げるためには欠かせません。具体例は以下のとおりです。
- タイトルタグの設定
- メタディスクリプションの設定
- 画像へのaltタグの付与
詳しい解説は省きますが、上記のような施策によって、検索エンジンに記事の内容を正しく伝えられ、検索順位が上昇しやすくなります。
効果測定・改善をする
SEO対策は、記事を公開して終わりではありません。
公開した記事がどのような評価を受け、どのような成果につながっているのかを、定期的に分析しましょう。
分析結果をもとに、PDCAサイクルを回します。
PDCAサイクルとは?:
Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(測定・評価)→ Action(改善)という一連の流れを繰り返すこと。
目標やペルソナの設定、キーワード選定が、PDCAサイクルにおける「P」です。そして構成案の作成や、記事の執筆が「D」です。
「検索順位の割にクリック率が低い→タイトルに魅力が足りないのかな?→タイトルを変更してABテストをおこなう」のように、測定・評価(C)と改善(A)も行いましょう。
記事制作の流れについては、以下の記事でより詳細に解説しています。
関連記事:オウンドメディアの記事制作手順7ステップ!必要な記事数・書き方・成功事例を紹介
SEO対策における製造業ならではの特徴
SEO対策における、製造業ならではの特徴は、以下のとおりです。
- 検索ボリュームが小さい
- 競合はそれほど多くない
- 検索者の課題解決意欲が非常に高い
- 問い合わせ1件の価値が高い
- 成約までに長い期間を要する
1つずつ詳しく解説します。
検索ボリュームが小さい
一般消費者向け(toC)のキーワードでは、検索ボリュームが大きい傾向にあります。一方、顧客が法人に限られる場合(toB)、検索ボリュームが小さくなる傾向にあります。
例えば、一般消費者向けの「ワンピース 通販」というキーワードの検索回数は、月間3,600回ほどです。

一方、法人向けの「インコネル 溶接」というキーワードの検索回数は、月間210回ほどです。

もちろん、なかには検索ボリュームが大きい製造業関連のキーワードも存在します。しかし一般的には、ボリュームが小さい傾向にあります。
そのため製造業におけるSEO対策では、記事を訪れた貴重なユーザーを、確実に問い合わせに導くためのライティング力が欠かせません。
検索ボリュームが大きければ、記事の質が低くても、運よく成約につながるかもしれません。
しかし製造業関連のキーワードでは、そういった「ラッキー」は期待できないでしょう。
関連記事:SEOライティングの外注におすすめの記事制作代行会社17選!費用相場や選び方も解説
競合はそれほど多くない
SEO対策では、競合が多い業界もあれば、競合が少ない業界もあります。例えば金融業界や脱毛業界などは、SEOの激戦ジャンルとして有名です。
一方、製造業界のSEOにおける競合は、それほど多くありません。弊社が過去に製造業界のSEO対策を行った際の経験則では、各ジャンルに競合は3〜5社ほどです。
それもきちんとSEO対策ができている競合は少なく、正しく対策をすれば高い確率で上位表示できるでしょう。
製造業界のSEO対策に競合が少ない理由は、以下のように推測されます。
- 検索ボリュームが小さいため大手が参入してこないから
- 中小の製造業者の多くがSEO対策のノウハウを持ち合わせていないから
- そもそもWebマーケティングの重要性に気づいていないから
競合が少ない状況は、これからSEOに取り組もうとする企業にとって、絶好のチャンスです。
検索者の課題解決意欲が非常に高い
検索キーワードによって、検索者の悩みの深さや課題解決に対する意欲が異なります。
例えば休日にソファでゴロゴロしながら検索されるキーワードもあります。一方で、職場のデスクでPCから検索されるキーワードもあるでしょう。
そして製造業関係の検索キーワードは、どれも課題解決に対する意欲が高い傾向にあります。
暇つぶしやなんとなくで「耐熱ベアリング」や「frp 切削工具」のようなキーワードで検索をする方は、滅多にいません。
彼らは遊びではなく、仕事として検索をしています。納期が迫っているかもしれませんし、上司から解説策を見つけるよう指示されているかもしれません。
この「検索者の熱量の高さ」は、SEO対策に取り組むうえで、大きなアドバンテージとなります。
検索者の課題を解決できる、専門的で分かりやすい記事を提供できれば、問い合わせや見積もりといった成約に結び付く可能性は高いと言えるでしょう。
問い合わせ1件の価値が高い
前述のとおり、製造業のSEO対策には、全体的に検索ボリュームが小さいという欠点があります。
しかしその分、問い合わせ1件あたりの価値が高いという強みがあります。
toC向けのECサイトは、数百〜数千円の商品の薄利多売によって利益を積み重ねていくビジネスモデルです。
一方、製造業における取引は、一度の受注で数十万〜数百万円、場合によっては数千万円規模の大型案件につながるケースも珍しくありません。
つまりSEO対策を通じて、年に数件しか成約を獲得できなかったとしても、対策にかかったコストや労力を十分回収できます。
「検索ボリュームが小さいから、頑張るだけ無駄だ」と考えるのは、間違いです。
成約までに長い期間を要する
製造業、BtoB取引全般に共通する特徴として、問い合わせから実際の成約(発注)までに、数ヶ月の長い期間を要する傾向にあります。
これは、toC向けの商品のように、担当者一人の判断で即決できるものではないためです。
成約までには、複数の部署での検討や、上層部の承認(稟議)、厳しい品質評価、相見積もりといった、複雑で慎重な意思決定プロセスを経る必要があります。
成約までに長い期間を要する点を、記事の制作者側も理解しておかなければなりません。
例えば、一般消費者向けのサイトでよく見られる「今すぐ購入!」のように煽るCTAボタンは、機能しません。
むしろ焦らせるような印象が、信頼を損なう可能性もあります。
CTAボタンとは?:
ユーザーに特定の行動(申し込みや資料請求など)を促すためのボタンのこと。
以下は、弊社ホームページ内に設置されたCTAボタンの例です。

「まずは詳しい資料をダウンロードする」のように、相手の検討プロセスを一歩前に進めるためのCTAボタンが有効です。
製造業者のSEO対策は外注がおすすめである理由
以下3つの理由から、製造業者のSEO対策には専門業者への外注をおすすめします。
- SEO対策には専門的な知識が求められるから
- SEO対策には年単位の時間とそれに応じた労力が必要だから
- 失敗の可能性を極力減らせるから
それぞれ詳しく見てみましょう。
SEO対策には専門的な知識が求められるから
SEO対策と聞いて「ただキーワードに対して記事を書くだけの作業」という印象を抱く方がいるかもしれません。
しかし、一言で「SEO記事」と言っても、その裏にはさまざまな施策がちりばめられています。
SEOの専門業者が作成する記事と、まったくの未経験で作成する記事とでは、上位表示のされやすさが大きく異なります。
例えば本記事を読み進める中でも、以下のように分からない用語が複数出てきたのではないでしょうか。
- メタディスクリプションの設定
- 画像へのaltタグの付与
上記は、SEO対策におけるほんの一部です。他にもカニバリを避けるためのキーワード選定や、被リンク対策、ページ表示速度の改善など、やるべきことは無数にあります。
SEO対策を、本業で多忙な製造業の担当者がゼロから学び、実践するのは非効率です。
Web制作会社に外注をすれば、彼らが長年培ってきた専門知識とノウハウを、自社の集客戦略に最大限活用できます。
SEO対策には年単位の時間とそれに応じた労力が必要だから
SEO対策は、中長期的な施策です。短距離走ではなく、ゴールまでの距離が長いマラソンのようなものです。
新しい記事を公開しても、Googleに正しく評価され、検索順位が安定するまでには、最低でも1~3ヶ月ほどかかるとされています。
また、質の高い記事を作成するには、それなりの時間がかかります。
1記事の制作に、10時間以上かかるケースも珍しくありません。つまり1ヶ月に公開できる記事の本数にも、限界があります。
以上から、SEO対策は年単位での取り組みが必要な施策です。
SEO対策に関する知見を持った人材がいない場合、知識をつけるところから始めなければなりません。また、付け焼き刃の知識でうまくいくほど甘くはないのが実情です。
SEO対策を専門業者に外注すれば、時間と労力という貴重な経営資源を肩代わりしてもらえます。
経営者や担当者は、継続的なSEO業務から解放され、本来注力すべきコア業務に集中できます。
失敗の可能性を極力減らせるから
SEO対策がうまくいくと、半永久的に見込み顧客を集客できます。しかしSEO対策が、必ずしもうまくいく保証はありません。
本記事では「SEO対策では検索上位の獲得が重要である」とお伝えしました。
そして検索上位を獲得できている記事の裏には、その何倍もの数の「上位表示できていない競合他社の記事」が存在します。
正しいキーワードで上位表示できなければ、集客・成約にはつながりません。時間・労力・コストが無駄になるだけです。
SEO初心者がなんとか順位を上げたいと思うあまり、不正な施策に手を出し、Googleからペナルティを受けて検索結果に一切表示されなくなるような事例もあります。
SEOのプロは、数多くの成功事例と失敗事例から、勝ち筋を知っています。
専門業者に外注することで、遠回りを避け、失敗の可能性も減らしながら、最短ルートで成果を目指せるでしょう。
製造業者のSEO対策外注先の選び方
製造業者がSEO対策の外注先を選ぶ際に意識すべきことは、以下の4つです。
- 製造業でのSEO対策実績のある外注先を選ぶ
- 大手でも格安でもなく中堅の外注先を選ぶ
- 小さく始められる外注先を選ぶ
- SEO対策以外の施策も依頼できる外注先を選ぶ
それぞれ詳しく解説します。
製造業でのSEO対策実績のある外注先を選ぶ
Web制作会社によって、実績のある業界が異なります。そのため、外注先を選ぶ際は、製造業での実績があるところを選ぶと良いでしょう。
製造業での実績がなくても、BtoBでの実績はマストです。
なぜならtoC向けの記事とtoB向けの記事ではテイストが異なるからです。また業界によっても、読者のタイプや求めているものなどが異なります。
製造業、あるいはそれに近い業界でのSEO対策実績があるWeb制作会社への依頼が理想です。
大手でも格安でもなく中堅の外注先を選ぶ
SEO対策の外注先は、会社の規模によって以下の4つに分類できます。
- 大手
- 中堅
- 格安
- フリーランス
格安の外注先は、質の観点からおすすめできません。
安く発注できるのには、当然理由があります。受注した案件を、格安で他の企業やフリーランスに再委託している可能性が高いでしょう。
フリーランスへの依頼は、見極めの難しさからおすすめしません。フリーランスの質は、千差万別です。
依頼をする側にSEOの知識が備わっていなければ、良いフリーランスを見分けられません。最悪の場合、依頼途中に飛ばれてしまい、時間と労力が無駄になるケースもあります。
大手の外注先は、質の観点ではおすすめです。しかし、費用面からおすすめできません。
大手の場合、依頼費用にオフィスの賃料や人件費などが上乗せされており、その分費用が割高になっているケースが多いです。
一番のおすすめは、中堅の外注先です。中堅に依頼をしても、質は大手とほとんど変わりません。それでいて費用を抑えられます。
小さく始められる外注先を選ぶ
SEO対策は中長期的な投資であるとはいえ、最初から数百万円規模の大きな契約を結ぶのは、特に中小企業にとっては勇気のいる決断です。
「効果が出るかどうかも不確実ななかで、大きなリスクは取りたくない」というのが正直なところでしょう。
そのため「小さく始められる」プランを用意しているかどうかが、一つの重要な判断基準となります。
具体的な例は以下のとおりです。
- 1〜3記事など小規模で依頼できる
- 成果報酬型(上位表示できなければ無料)でリスクを抑えられる
小さく始めるなかで、成果の兆しが見えたり、信頼できるパートナーだと確信できたりした段階で、徐々に契約内容を拡大していくのが賢明な方法です。
弊社が提供するSEO記事制作サービス「BUZZライティング」でも、毎月5社限定で、成果報酬プランを提供しています。
記事公開から180日以内に上位表示ができなければ、報酬は一切いただきません。初期費用もゼロです。
関連記事:魂の「BUZZライティング」。サービスリリースの背景と設計者の想い
SEO対策以外の施策も依頼できる外注先を選ぶ
Web経由で行えるマーケティング施策は、SEO対策だけではありません。
SEO対策は、中長期的な施策であるとお伝えしました。一方、本記事冒頭で紹介したWeb広告は、短期的な成果が期待できる施策です。
そのため「SEO対策で種まきをしながら、短期的にはWeb広告を運用して成果を目指す」というケースも少なくありません。
また、詳しい解説は省きますが、LPがあった方がSEO対策やWeb広告などの施策の効果が高くなる傾向にあります。
LPとは?:
申し込みや問い合わせ、購入を目的として商品・サービスを紹介する縦長のWebページのこと。
しかし、SEO対策・Web広告運用・LP制作を、それぞれ別の外注先に依頼するのは面倒です。
情報をうまく共有できなかったり、戦略の連携が取れなかったりする可能性もあります。
そのため、SEO対策のみならず、Web広告運用やLP制作まで依頼できる外注先がおすすめです。
SEO対策しか依頼しない場合でも「いざというときにはWeb広告やLPに関する相談もできる」という状態にしておくことが大切です。
製造業者のSEO対策はクロスバズの「BUZZライティング」にお任せください
弊社クロスバズでは、成果報酬型のオウンドメディア記事制作サービス「BUZZライティング」を提供しています。
「BUZZライティング」では、オウンドメディア運営に必要な施策を、戦略設計から記事の公開まで、まるっと対応いたします。キーワード選定や入稿に、追加料金は一切かかりません。
競合が多すぎるキーワードは避け、需要がありつつ競合が少ないキーワードを中心に選定することで、オウンドメディア運営を成功に導きます。
1,000記事以上の執筆経験とオウンドメディアの立ち上げ運用経験を持つディレクターが、独自の採用試験の壁を乗り越えた優秀なライターの管理を行い、クオリティの高い記事を制作いたします。
毎月5社限定の成果報酬プランなら、6ヶ月以内に上位表示できなければ記事制作費はゼロ。初期費用も無料でお試しいただけます。
もちろん製造業界での実績もございます。また、Web広告やLP制作もご依頼可能です。
関連記事:魂の「BUZZライティング」。サービスリリースの背景と設計者の想い
まとめ
製造業者がSEO対策をするメリットや具体的な流れ6ステップ、中小の製造業者にこそSEO対策がおすすめである理由などについて解説しました。
製造業者のSEO対策では、競合が少ないため、正しいキーワードに質の高い記事を投稿できれば、高い効果が期待できるでしょう。
BUZZライティングでは、キーワード選定から記事執筆〜入稿〜公開〜成果確認まで一気通貫でおこないます。成果報酬プランなら初期費用無料、成果が出なければ制作費0円でお試しいただけます。
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