「X広告を配信するとき、どのような費用が発生するんだろう?」
「自社の場合、どれくらいの広告予算を用意すればいいんだろう?」
広告を運用するうえで、料金の種類や発生するタイミングなどを把握しておくことはとても重要です。
本記事では、X広告を運用するときに必要な費用の目安や課金方式、入札方法などを解説します。
また、X広告の業種・業界別の費用相場、プロモート機能、費用をおさえてX広告の広告効果を高める方法なども紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
X広告運用の費用は月10万円~30万円は欲しい
X広告の運用で使う費用は、広告主が自由に決められます。
X広告をはじめて利用するなら、まずは月10万円程度の予算からはじめてみるのがおすすめです。
10万円ほど用意して運用してみれば、「X広告とはどういうものか」の感覚がつかめます。
ただ、予算10万円程度で運用する場合、広告の配信量が少なくなりやすいため広告効果の検証や運用の改善に必要なデータも貯まりにくくなります。
十分な運用データを得て広告クリエイティブやLPのブラッシュアップも積極的に行う本格的な運用なら、月30万円ほどの予算が欲しいところです。
月に50万円くらいの予算を用意できれば、X広告の運用で十分な集客効果が期待できるでしょう。
X広告の配信に必要な条件をおさらい
X広告で利用できる支払い方法は、クレジットカード払いとデビットカード払いです。
他の支払い方法は利用できないので注意しましょう。(参照:X広告の請求の基本ルール|Xビジネス)
X広告を配信するには、自社のアカウントをXプレミアムに登録しておく必要があります。
俗に「青バッジ」と呼ばれる認証バッジが付与されて、はじめて広告を配信できます。
作成したばかりの新規アカウントはすぐに広告を配信できず、青バッジの付与も含め、おおむね3週間程度の審査期間が必要なこともあわせておぼえておきましょう。(参照:アカウントのX広告への参加資格|Xビジネス)
X広告には配信手続きを行ってからの審査もあり、完了するまでおおむね1〜2営業日かかります。
すぐに承認されることもありますが、Xは審査にかかる日数を公表していないため、広告の配信作業を行ってから48時間ほどかかると想定しておきましょう。(参照:X広告の承認について|Xビジネス)
X広告の課金方式は7種類
X広告には以下の7種類の課金方式があります。
- クリック課金
- インプレッション課金
- フォロー課金
- エンゲージメント課金
- アプリインストール課金
- 再生数課金
それぞれ詳しく解説します。
クリック課金
クリック課金は、広告が1回クリックされるたびに料金が発生します。
LPやWebサイトへの誘導や、リードを獲得する目的で配信される広告に適用されています。
クリック課金で必要になる費用の額は広告配信のターゲットや競合の多さなどによって異なりますが、おおよその相場は24~200円程度です。
インプレッション課金
インプレッション課金は、広告がユーザーに認識される形で1,000回表示されたら料金が発生します。
クリックされたかどうかではなく、広告の表示回数が料金発生の基準です。
広告が拡散され過ぎてあちこちで表示されると、過剰に料金がかかってしまうので運用に注意が必要な課金方式です。
商品やブランドの認知度向上、リーチの拡大などを目的に配信する広告に適用されています。
インプレッション課金の費用相場は、1,000インプレッションあたり400~650円程度です。
フォロー課金
フォロー課金は、広告を見たユーザーが自社アカウントのプロフィールページを訪れ、アカウントをフォローしたときに料金が発生する方式です。
企業アカウントでフォロワーを増やせば、以下のようなメリットがあります。
- 商品やブランドの認知を拡大できる
- リードを獲得できる
- フォロワーとコミュニケーションと取ることで関係性を深めてファンにできる
フォロー課金の費用相場は、1フォローあたり40~100円程度です。
エンゲージメント課金
エンゲージメント課金は、自社が配信した広告にユーザーが「いいね」や「リポスト」、「リプライ」などを行ったときに料金が発生する方式です。
商品やブランドの認知度を高めたり、リプライでユーザー同士の交流を促したりすることを目的に配信する広告に適用されています。
X広告では、ユーザーのリポストによる広告の拡散には料金がかかりません。
ユーザーがリポストしたくなるような広告クリエイティブを用意できれば、かかった費用以上の認知拡大効果や拡散効果が期待できます。
エンゲージメント課金の費用相場は、1エンゲージメントあたり35円~100円程度です。
アプリインストール課金
アプリインストール課金は、広告で訴求する自社のアプリをユーザーがインストールしたときに料金が発生する方式です。
すでにアプリをインストールしているユーザーに対して、クリックするとアプリが起動する広告を配信するケースでも適用されます。
アプリのインストール数や起動回数を増加させるなど、アプリのプロモーションを目的に配信する広告で適用されることが多いです。
アプリインストール課金の費用相場は、1インストール・1クリックあたり100~240円程度です。
再生数課金
再生数課金は、X広告に掲載している動画が全画面、もしくは50%以上表示された状態で規定秒数再生されたときに料金が発生する方式です。
動画が表示される範囲と再生時間によっては、料金が発生しないこともあります。
商品やブランドを紹介する動画の視聴回数を増やす目的で配信する広告に適用されます。
再生数課金の費用相場は、1再生あたり5~20円程度です。
X広告の配信に必要なオークションの入札方式
X広告を配信するには、オークションで競合に勝つ必要があります。
X広告で採用されている入札方式は以下の3種類です。
- 自動入札
- 上限入札単価
- 目標入札単価
それぞれ詳しく解説します。
自動入札
自動入札は、広告主が設定した予算の範囲内で自動的に入札額を最適化してくれるものです。
自分で入札額を調整する必要がないため、初めてX広告を利用するユーザーにおすすめです。
X広告の運用に多くの時間をかけられない企業や、人的リソースが不足している企業の運用にも向いています。
ただ、細かい設定を自社で行えない分、広告運用の自由度は低くなります。
上限入札単価
上限入札単価は、「広告のクリックなら〇円」「動画の再生なら△円」のように、ユーザーに起こしてもらいたいアクションごとに上限料金を設定します。
一つひとつのアクションに対してこまかく金額を決められるため、広告予算を効果的かつ効率よく配分したい運用者に適した入札方法です。
X広告の運用経験が豊富な広告主向けの入札方法なので、運用経験の浅い初心者にはハードルが高いと言えます。
目標入札単価
目標入札単価は、X広告運用で達成したい目的ごとに費用の上限額を設定するものです。
目標入札単価を設定できる目的は以下のとおりです。
- アプリのインストール数
- フォロワー数
- クリック数
- リーチ数
- エンゲージメント数
目的ごとに上限額を設定すると、定めた金額の範囲内で自動入札のように入札額を自動的に調整し、最適化してくれます。
必ず定めた金額の範囲内におさまるわけではありませんが、可能な限り設定した金額に近づけて調整してくれるので予算管理がしやすくなります。
X広告の業種・業界別の費用相場
X広告を運用するとき、「自社の支払う費用の額は多過ぎるのか?少な過ぎるのか?」と迷うこともあるでしょう。
支払う費用の額が適切かどうかは、自社の業種や属する業界の費用相場を目安にするのがおすすめです。
X広告の業種・業界別の費用相場(目安)の代表例を挙げると、以下のとおりです。
- アパレル系ECサイト:クリック課金は50~150円、インプレッション課金は500~1500円
- コスメ系ECサイト:クリック課金は80~200円、インプレッション課金は800~2000円
- アプリプロモーション:クリック課金は100~300円、インプレッション課金は1000~3000円
- BtoB商材:クリック課金は200~500円、インプレッション課金は1500~4000円
- 教育関連商材:クリック課金は100~250円、インプレッション課金は800~1800円
実際にかかる費用の額は、競合の多さや運用目的などによって大きく異なるため、あくまでも参考の数値として活用してください。
X広告を手軽に利用できるプロモート機能
X広告には、運用を手軽に行うためのサポート機能である「プロモート機能」があります。
プロモート機能の概要とクイックプロモート、オートプロモートについて、それぞれ詳しく解説します。
プロモート機能とは
プロモート機能は、簡単な設定を行うだけでX広告を配信できる機能です。
広告フォーマットや課金方式、入札方法などを自分で選ぶことなく、運用に必要な作業はすべて自動で行ってくれます。
「X広告を使ってみたいが最適な広告フォーマットや課金方式がわからない」という人や、人的リソースが足らなくて広告運用にまで手が回らない企業などにおすすめの機能です。
クイックプロモート
クイックプロモートは、XのProアカウントを持っていれば利用できます。
広告に掲載したい自社のポストと配信する国を選ぶだけで、あとは自動で必要な手続きを行ってくれます。
設定はパソコンだけでなく、スマートフォンで行うことも可能です。
クイックプロモートの配信で得られる広告効果の予想値を事前に確認できるため、費用対効果や獲得できる成果を事前に把握できます。
運用に必要な費用の額は、5,000~50万円の間で選べます。
オートプロモート
オートプロモートは、自社のポストの中から広告に掲載すべきものを自動で選んでくれて、最適なターゲットに向けて配信してくれます。
自社が1日にポストした中から最初の10ポストを抜き出し、ベストなものを選んでくれます。
必要になる費用は月額9,900円と固定です。
一度オートプロモートの設定を完了させれば、あとは継続的にベストなポストを自動で選んで配信を行ってくれます。
X広告で費用をおさえつつ広告効果を最大化させる方法
X広告の運用で、費用対効果を高める方法を挙げると以下のとおりです。
- 運用当初は自動入札がおすすめ
- 品質スコアの向上に取り組む
- 自社の配信目的を明確にする
- フリークエンシーキャップを活用する
- 拡散がねらえる広告クリエイティブを用意する
- 自社運用はむずかしいと感じるなら広告代理店を頼るのも一手
それぞれ詳しく解説します。
運用当初は自動入札がおすすめ
X広告の上限入札単価や目標入札単価は自由度が高い分、設定する内容が細かく、一定の運用経験がないと適切な判断ができないため、運用当初は自動入札を利用するのがおすすめです。
自動入札で広告運用の基礎を身につけたら、自社の運用目的や運用担当者のスキルレベルに応じて、上限入札単価や目標入札単価の導入を検討しましょう。
「自動入札→目標入札単価」や「自動入札→上限入札単価」の流れで運用していけば、費用を浪費することなく広告効果を最大化しやすくなります。
品質スコアの向上に取り組む
X広告は、品質スコア(広告の品質を示す指標)を向上させることで、オークションに勝ちやすくなります。
X広告のオークションでは、入札額と品質スコアをまとめた「広告スコア」が高ければ高いほど、自社の広告が上位に表示されやすくなるからです。
品質スコアの数値が高ければ入札額が多少低くても広告スコアは極端に低くならないので、オークションに勝ちやすくなります。
品質スコアの数値を決める3つの要素は以下のとおりです。
- 共感度(ユーザーの反応)
- 関連性(広告内容はオーディエンスの興味関心と合致しているか)
- リーセンシー(最新の話題を提供しているか)
品質スコアを上げるには、ターゲットユーザーと積極的にコミュニケーションを取り、ターゲットの興味関心と合致する最新の内容を広告として配信する必要があります。
自社の配信目的を明確にする
X広告の費用対効果を高めるためには、自社の広告運用の目的を明確にしましょう。
広告運用で達成したい目的が明らかになれば、広告を届けるべきターゲットもわかります。
広告を届けるべきターゲットが明確になれば、「効率よくターゲットにアプローチするにはどの広告フォーマットや入札タイプを選べばいいか」も自然とわかってきます。
X広告運用でよく設定される目的を挙げると以下のとおりです。
- ブランディング
- 商品の認知度向上
- コンバージョン率の向上
- コンバージョン数の増加
- フォロワー数の増加
目的を設定するときは、具体的な数字を加えて考えると効果的です。
例えば、「フォロワー数を500人増やす」や「アプリのインストール数を300獲得する」、「コンバージョン率を3%向上させる」など、自社の戦略や状況に応じて設定しましょう。
フリークエンシーキャップを活用する
X広告では、同じ内容の広告を何度も表示してしまうと、ユーザーを不快にさせてしまう可能性があります。
引用リポストやリプライができるプロモ広告の場合、ネガティブなコメントをつけてリポストされたりリプライされたりする危険性もあります。
ユーザーに何度も同じ広告が表示されることを防ぐには、フリークエンシーキャップを設定するのがおすすめです。
フリークエンシーキャップは、1人のユーザーに広告を表示する回数の上限を決められる機能です。
フリークエンシーキャップを利用すれば、過度な回数の広告表示を防げるのでエンゲージメント率の低下を防げます。
広告表示の回数を減らせるので、インプレッション課金を採用している広告であれば、広告費の削減にもつなげられます。
拡散がねらえる広告クリエイティブを用意する
Xは拡散力に優れるSNSで、X広告には「一度配信された広告がリポストされても料金は発生しない」という特性があります。
X広告を配信するとき、ユーザーがリポストしたくなるような広告クリエイティブを用意できれば、広告費をおさえつつ自社の広告を広く拡散できます。
リポストされやすい広告クリエイティブの特徴は以下のとおりです。
- トレンドに乗った内容
- 視覚的魅力の高い画像や動画
- 訴求力の高いキャッチコピー
- 行動を促すメッセージ
上記の特徴を踏まえつつ、ターゲットのニーズに合ったクリエイティブを複数用意しましょう。
クリエイティブを複数用意して定期的に差し替えて配信すれば、広告の新鮮さも保てます。
自社運用はむずかしいと感じるなら広告代理店を頼るのも一手
X広告で大きな広告効果を得るには、広告運用やXに関する知見やノウハウ、Webマーケティング全般の知識が必要になります。
広告運用の戦略設計から実際の運用、広告効果の分析・改善までをすべて自社で行う場合、X広告の運用に長けた人材が不可欠です。
すでに、自社にX広告の運用に長けた社員がいればいいですが、一から運用スタッフを育てるなら成果が出るまで多くの時間と費用がかかります。
中途採用でノウハウのある人材を獲得する場合でも、採用するための時間と費用が必要です。
時間も費用もかけられない中でX広告をはじめるなら、広告代理店を利用するのも一手です。
広告代理店にはすでに知見もノウハウもあるので、自社で一から運用をはじめるよりも早く成果を手にできます。
提供されるサービスも、X広告の運用すべてを請け負う運用代行から自社運用をサポートするコンサルティングまで幅広く対応しています。
「X広告を配信してみたいがリソース不足ではじめられない」という場合は、広告代理店の利用を検討してみましょう。
まとめ
X広告をはじめるなら、まずは月10万円ほどの予算を用意してお試しで運用してみるのがおすすめです。
お試し運用で感覚をつかみ、慣れてきたら少しずつ予算を増額して本格的な運用に移行するのが無理のないステップです。
入札方式については、自動入札を利用すれば予算の範囲内で入札額を自動的に最適化してくれます。
配信する広告の種類や課金方式の組み合わせに迷うなら、プロモート機能を活用してみましょう。
プロモート機能を使えば、簡単な設定だけでX広告を配信できます。
ただ、自動入札やプロモート機能を利用するだけでは大きな広告効果を得られないので、早く成果を手にしたいなら広告代理店を利用するのも一手です。
広告代理店を利用すれば、運用全部をまかせられる代行から自社運用のサポートを頼めるコンサルティングまで幅広く依頼できます。
自社で対応できる作業は自社の運用担当が行い、知見やノウハウが不足している作業だけを広告代理店にまかせることも可能です。
自社のニーズや状況に応じて、最適な運用スタイルを検討してみてください。
クロスバズの「バズAD」では、X広告の運用代行を承っています。
これまで、学習塾やECサイト、コーチング養成講座などさまざまな業種・業界の集客に成功してきました。
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X広告の運用代行・自社運用のサポートだけでなく、その着地点となるランディングページの最適化にも対応しております。
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