検索クエリ(検索語句)から除外ワードの設定をされている方は多くいると思いますが、今回は検索クエリ(検索語句)をリスティング広告のアカウントに追加する際の判断基準について解説します。
実は検索クエリ(検索語句)の活用方法は以下の2つしかありません。
①コンバージョンに至った検索クエリ(検索語句)の発見
②意図しない検索語句の発見
この2つだけ学べば、検索クエリ(検索語句)を活用し、アカウントを改善していくことができます。それぞれ解説していきます。
目次
①コンバージョンに至った検索クエリ(検索語句)の発見
検索クエリ(検索語句)を確認することで、アカウントに登録していないCVキーワードを発見することができます。最も有効な検索クエリ(検索語句)の活用方法となります。
検索クエリ(検索語句)の中から、まずCVワードを抽出し、キーワードとして正式に登録します。その際に、完全一致での登録がオススメです。
稀に”KPIはCVではない”といったお客様もいますが、その場合は判断軸を変え、関連するワードの利益貢献度や実績(定量データ)から検索クエリ(検索語句)を追加判断することになります。
②意図しない検索クエリ(検索語句)の発見
「意図しない検索クエリ(検索語句)の発見」とは部分一致のキーワード拡張により抽出される検索クエリ(検索語句)を指します。
部分一致の検索クエリ(検索語句)を新たにキーワードとして追加することで、拡張が起こり、キーワードが広がりをみせます。
キーワードの拡張を意識した追加判断が求められます。タイミングによっては経験則に基づく判断も必要となります。運用者に追加判断はゆだねられますが、運用データの母数が大きければ大きいほど経験則での判断は正解に近づいていくでしょう。
こちらは、サービスに関連するキーワードを増やしていく考え方であり、CPAの改善よりも、主にCV増を目的とした施策となります。
実際に具体例を挙げさせていただきます。例えば、求人広告を出すときに、
「看護師 求人」(部分一致)というキーワードを登録すると、「看護 求人」と「ナース 求人」という検索クエリ(検索語句)が抽出されます。
その際に、「看護 求人」と「ナース 求人」の取り扱い方をどうすべきかを解説します。取り扱い方は主に以下4つとなります。
1.サービスに関連するか、CVするか、利益につながるワードであるかを判断する
サービスに関連すると判断するのであれば「追加判断」となります。その際、まずは完全一致(絞り込み部分一致)で追加します。
2.1のワードを部分一致で追加できないか検討する。
「看護師 求人」(部分一致)と「看護 求人」(部分一致)はどちらも”ほぼ同義”ではあるため、両ワードを追加しなくともさほど効果はないとも考えれます。よって、「看護 求人」を追加しても、しなくても良いとの判断となります。
では、「ナース 求人」(部分一致)は追加すべきかどうかの判断が分かれそうです。
意味としては同義ではありますが、検索する属性が異なると想定されます。
一昔前は「ナース」というのが一般的でしたが、現代では「看護師」が性差のない呼称として認知されています。
「ナース」という言葉を使うのは30代後半より上の人、それ以下は「看護師」という人が多そうといった仮定することもできます。
その場合、「看護師 求人」と同義ではありますが、検索属性が異なると仮定でき、「ナース 求人」(部分一致)も登録すべきと判断することができます。
もしくは、30代後半は対象としない、リテラシーの低い人は対象としないということであれば、除外という判断をすることもできます。
上記のように、キーワードを検索する属性や、検索意図が異なる場合に応じて追加(除外)の判断をする必要があります。
3.ご予算に応じて追加すべきか判断する
例えば、極端ではありますが「看護 求人」と「ナース 求人」も単ワード「求人」(部分一致)の拡張でひろうことができます。
ただし、「求人」単体の場合、様々な検索シーンが想定され、意図しない流入(予算の無駄)が生じます。
あらゆる求人を扱っているのであれば、「求人」というワードを入札しても問題はありませんが、ビッグワードであるためご予算の消化ペースも早くなり、予算が少ないのであれば除外。
様々な検索クエリ(検索語句)を抽出して、CVワードを発見したいというのであれば追加という判断になります。
4.ブランディングとしての考え方
多くの方がCV増(新規受注や問い合わせ)を目的としてリスティング広告を初めるため、あまり意識されていない方が多いのですが、リスティング広告にはブランディングの要素が多分に含まれます。
CPAが悪化するキーワード、例えば「求人」というキーワードを上位表示しつづけることができれば、サービスが多くの方に認知され、ブランド化しやすくなります。
上記のように、CV増やCPA以外の目的により、「このキーワードをとにかく上位に表示させておくことがサービスのブランディングにつながる」といった考え方によりキーワードを追加するといった判断がされるケースもございます。
自社のポジショニングやご予算状況に応じて検討すべき施策となります。
まとめ
検索クエリ(検索語句)を追加するポイントを2つ紹介させていただきました。基本的な考え方は自社サービスに関連するキーワードであるかが追加する際のポイントとなります。
是非、検索クエリ(検索語句)を活用し、アカウントの改善に役立ててください。