
WebサイトやLPのCV数を増やすにはCVRの改善が必須ですが、「具体的に何をすればいいかわからない」「施策を行っても成果が出ない」と悩む人は多いです。
CVRを効率よく改善するには、CVRが低下する原因を特定し、その原因に合った施策を行うことが重要です。
本記事では、CVRの基礎知識から改善する必要性・メリット、CVRが下がる原因などについて解説します。
また、CVR改善の具体的な施策、参考になる成功事例、改善作業で役立つツールなども紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
この記事を読めば、CVRの改善に関する基礎的な知識を網羅的に把握できます。
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目次
CVRは「サイトの訪問者がコンバージョンに至った割合」
まずは、CVRの基礎知識について見ていきましょう。
基礎知識を確認することで、CVR改善の重要性が理解できます。
CVRの定義
CVRは「Conversion Rate(コンバージョンレート)」の略で、サイトを訪問したユーザーがCV「Conversion(コンバージョン)」に至った割合のことです。
CVは、Webサイトにおける成果や目標として設定されたユーザーの行動を指します。
商品購入や資料請求、問い合わせといったサイト運営者が「してほしい」と考えるアクションを、ユーザーが実際に行うことを意味します。
CVRを算出する計算式は以下のとおりです。
「CVR=CV獲得数÷訪問者数×100(%)」 |
例えば、サイトのCV獲得数が300で訪問者数が15,000の場合、CVRは2%になります。
上記の訪問者数の部分は、自社のWebマーケティングにおける目的によってクリック数の数値が使われたり、ユニークユーザー数の数値が使われたりします。
他指標との違いや関係性
CVRには似た言葉がいくつかあります。
表にまとめると以下のとおりです。
指標名 | 定義 | 計算式 | CVRとの関係 |
---|---|---|---|
CTR(クリック率) | 広告が表示された回数に対する、ユーザーにクリックされた割合 | CTR = クリック数 ÷ 表示回数 × 100 | CTRが高いとサイト訪問者が増えるためCVRが向上しやすくなる |
CPC(クリック単価) | 広告がクリックされるたびに発生する費用 | CPC = 広告費用 ÷ クリック数 | CVRが高ければ、低いCPCでも多くのCVを獲得できるので費用対効果が向上する |
CPA(コンバージョン単価) | 1件のCVを獲得するためにかかる費用 | CPA = 広告費用 ÷ CV数 | CVRが高いとCPAは下がり、広告の費用対効果が向上する |
直帰率や離脱率も、CVRの数値に影響があります。
直帰率は、ユーザーがサイトの1ページ目を閲覧してすぐに離脱した割合です。
直帰率の数値が高いサイトはユーザーが何のアクションも起こすことなく離脱していることになるので、CVRが下がりやすくなります。
離脱率は、特定のWebページを閲覧してからユーザーが離脱している割合です。
離脱率の高いWebページがあると、CVを獲得する前にユーザーに離脱されてしまうことになるので、CVRの低下につながります。
CVRを改善する重要性・メリット
この項目では、CVRを改善することで得られるメリットや改善の必要性について紹介します。
具体的な効果やメリットを理解することで、CVR改善に取り組むためのモチベーションを高められます。
CVRの改善が売上に直結する
CVRを向上させれば、訪問者数が同じでもより多くのCVを獲得できるので、結果として売上の増加にもつながります。
例えば、月の訪問者数が15,000人で2,000円の商品が購入された場合、CVRが2%なら60万円ですが、CVRが4%なら120万円になります。
上記の条件なら、CVRを2%上げるだけで売上を倍増させることが可能です。
Webサイトは、どれだけのアクセスを集められてもCVを獲得できなければ意味がありません。
たとえサイトの訪問者数が100万に達しても、CVRが0%であればCVの獲得数も0なので、売上もゼロです。
Webサイト運営の最終目標が売上アップなら、売上の元となるCVをより多く獲得するために、CVRの改善を行うことは必須と言えます。
Web施策の費用対効果が高まる
CVRを改善すると単に売上アップや収益増加が見込めるだけでなく、コンバージョン獲得にかかるコストの削減にもつなげられます。
CVRが高くなれば、コンバージョン獲得単価(CPA)も低くなるからです。
例えば、月5万円の広告費を使って200人のユーザーを集めた場合、そのサイトのCVRが3%なら、コンバージョン数は6件でCPAは約8,000円となります。
しかし、CVRを5%まで高めれば同じ200人の訪問者数でも獲得できるコンバージョン数は10件になり、CPAも5,000円まで下がります。
CVRを改善すれば、同じアクセス数でもより多くのコンバージョンが得られるようになるため、Web広告をはじめとするWeb施策の費用対効果を高めることが可能です。
リピーター・ファンを獲得しやすくなる
CVR改善で行う施策はサイトの利便性を高める内容が多いため、ユーザーの満足度を高めることにつながります。
具体的にはWebページの読み込み速度を高めたり、ユーザーが知りたい情報にたどり着きやすい設計に変えたりなど、サイトの使い心地を向上させます。
サイトに掲載する画像やテキストをユーザーのニーズにマッチするものに変えればリピート訪問を促すことにもつながり、サイトのファンに育成することも可能です。
「あのサイトは使いやすい」といった口コミが広がれば新規ユーザーの呼び込みにもつながり、そこから新たにリピーターやファンを獲得できます。
CVR改善施策の実行がそのまま競合優位性の獲得につながる
CVRを高める訴求を用意したり、サイトの使いやすさなどを高めたりすることは、そのまま競合との差別化につながります。
競合のサイトよりも使い心地がよく、役に立つ情報が掲載されているサイトはユーザーに選ばれやすくなるからです。
例えば自社サイトがECサイトの場合、商品のスペックや便利な使い方をくわしく解説したり、商品の外観をさまざまな角度から撮影した画像を掲載したりなどが考えられます。
決済方法を増やして、より多くのユーザーが購入しやすい環境を整えることも有効でしょう。
CVR改善施策を行ってサイトの利便性やユーザー体験を高めることは多くのユーザーの訪問を促すことになり、結果として、競合優位性の獲得にもつなげられます。
データやテスト結果を根拠にした合理的な意思決定ができる
CVRの改善は、ユーザーの行動データやA/Bテストによる検証結果、多変量テストによる検証結果などを活用して行います。
さまざまなデータやテスト結果に基づいて意思決定できるので、単なる勘ではない、合理的な根拠に基づいた施策の実行が可能になります。
A/Bテストは、コンテンツやデザインのパターンを複数用意して比較し、どのバージョンがより高い成果を得られるか検証する手法です。
実際に運用して試すので感覚や推測ではなく、運用結果に基づいた客観的なデータが得られます。
多変量テストは、A/Bテストよりもさらに多くの要素を変更して行うテストです。
複数の要素を一斉に変更してテストを行うため管理は大変ですが、その分、最適な組み合わせを短期間で見つけ出せます。
短い期間で迅速に意思決定を行って施策を実行できるため、競合との競争が激しい市場で特に有効な手法です。
ユーザーの行動データの活用では、Webサイトの閲覧履歴や購入履歴、広告のクリック履歴などのデータを使います。
ユーザーが過去に取った行動を分析して効果的な施策を判断するため、精度の高い意思決定が可能です。
テスト結果や行動データを活用して行う施策は、単にCVRを改善できるだけでなく、デザインやコンテンツなどのクリエイティブとマーケティング戦略の最適化にもつなげられます。
CVRが下がる主な原因
この項目では、CVRが下がるときの主な原因について解説します。
CVRが下がる主な原因をあらかじめ知っておけば、自社のサイトやLPのCVRが下がったときにも原因を特定しやすくなります。
原因1:ターゲット(ペルソナ)がズレている
ペルソナは、「あなたの商品を一番買ってくれそうな理想のお客さんを、まるで実在する人物のように想像して作った人物像」です。
ペルソナの設定が曖昧だったり、現実のユーザー像と乖離していたりすると、提供するコンテンツやサービスもニーズに合わなくなるためCVを獲得できず、CVRも低下します。
例えば、SEOツールの扱いに不慣れな初心者に高性能なSEOツールを訴求しても、CVを獲得するのはむずかしいでしょう。
ペルソナではなく、ターゲット層の絞り込みが甘いこともCVRが下がる原因になります。
ターゲット層の絞り込みの段階で現実のターゲット層とズレていると、どれだけ精密にペルソナを設定してもCVは獲得できません。
Web広告とLPのターゲット設定が一致していないことも、CVRが下がる原因です。
Web広告で訴求する内容と、LPで訴求する内容が一致していない場合、ユーザーは期待外れと感じて離脱する可能性が高くなります。
例えば、Web広告で若年層向けの商品を訴求しながら、LPで中年男性向けの商品を訴求する場合などです。
広告をクリックしてLPを訪問するユーザーの期待と実際の内容にズレが生じるため、CVRの低下につながります。
原因2:ファーストビューの訴求力が低い
ファーストビューは、ユーザーがWebサイトを訪問したときに最初に目にする場所で、サイトの第一印象を決める重要な部分です。
ファーストビューの訴求力が低かったり、掲載されている情報の魅力が乏しかったりするとユーザーが離脱しやすくなり、CVRを下げることにもつながります。
訴求力の低いファーストビューによくある例は以下のとおりです。
- ユーザーに提供する価値が不明確(サイト全体の信頼性や魅力が伝わらない)
- 視覚的な魅力に欠ける(デザインやその他ビジュアル要素が洗練されておらず、ユーザーのニーズを満たしていない)
ファーストビューで提供する画像や動画などがユーザーのニーズに合っていないと離脱率が高まり、滞在時間も短くなるので、CVRにも悪影響が出ます。
原因3:CVを獲得できる訴求やセールスコピーを用意できていない
WebサイトやLPでユーザーをCVに導くには、ユーザー心理に訴えかける訴求と、訴求が伝わるセールスコピーが必要です。
ユーザー心理に響く訴求とそれが伝わるセールスコピーがなければ、商品の価値が正しく伝わらないため行動を起こしてもらえないからです。
訴求力の高いセールスコピーは、ユーザーの頭の中にある疑問を先回りして解消します。
セールスコピーで「本当に必要なのか?」「他のメーカーとは何が違うのか?」など、ユーザーの心の中にある疑問を解消できれば、CVを獲得しやすくなります。
訴求力の低いセールスコピーでよくある特徴を挙げると以下のとおりです。
- ユーザー心理への配慮が足りない(内容がユーザーの悩みや欲求に寄り添っていないため、共感を得られずCVにつながりにくい)
- ユーザーの心理的ハードルを下げる工夫がない(ユーザーが行動を起こせるように不安や疑問を解消していない)
- ユーザーが行動を起こせるような環境を整えていない(ユーザーが具体的な行動に移れるように、ボタンや入力フォームを適切な場所に用意していない)
ユーザーに起こして欲しいアクションはセールスコピーで明確に伝えるべきです。
明確に伝えなければユーザーは何をすればいいのかわからなくなるため、離脱率が高まり、CVRの低下にもつながります。
原因4:CVに至る導線の設計、CTAの配置が悪い
ユーザーをスムーズにCVに誘導できる導線と、訴求力の強いCTAがないサイトはCVRが下がりやすくなります。
ユーザーの行動パターンを考慮しない導線設計や、ユーザーの行動意欲が高まる場所にCTAがないサイトは、CVを獲得しにくく離脱率も高くなるからです。
例えば、ユーザーが欲しい情報にたどり着くまでの経路が複雑だったり、必要な情報があちこちに散らばっていたりすると、ユーザーは途中で離脱しやすくなります。
問題のある導線設計でよくあるパターンは以下のとおりです。
- リンクの視認性が悪い
- グローバルナビゲーションの内容を確認しづらい
- ひとつのページに情報が詰め込まれているので目当ての情報を探しづらい
- 目的のページにたどり着くまでのクリック回数が多い
- サイト内を移動すると元のページに戻れない
問題のあるCTAでよくあるパターンは以下のとおりです。
- CTAボタンの視認性が悪い(ページの下部や目立たない場所にある、デザインや色が地味で目立たないなど)
- 複数のCTAボタンを近くに配置している(どれを押すべきか迷う)
- CTAの文言の訴求力が弱い(内容が抽象的で押す意欲が湧かないなど)
- CTAボタンを押した後の先が想像できない(説明が不足している)
導線設計やCTAに問題のあるサイトは、商品を購入しようとするユーザーを迷わせてしまいます。
原因5:EFO(エントリーフォーム最適化)ができていない
EFOは「Entry Form Optimization」の略で、日本語で入力フォーム最適化です。
会員登録や商品購入時の入力フォームで個人情報やその他の情報を登録するとき、項目が多かったり操作性が悪かったりするとユーザーが離脱しやすくなります。
入力フォームでの入力はCVを獲得するための最終ステップなので、ここで離脱されると大きな機会損失になります。
使い勝手の悪い入力フォームの特徴を挙げると以下のとおりです。
- 入力項目が多すぎる(過剰に情報を求めるフォームはユーザーの心理的負担が強くなる)
- エラー表示がわかりにくい(どこを修正すればいいかわからないフォームは離脱率が高くなる)
- モバイルデバイスに対応していない(文字のフォントサイズや入力スペースがスマホなどに対応していないフォームは操作性の悪さから離脱率が上がる)
商品購入の意志があるユーザーが、入力フォームの使い勝手の悪さが原因で離脱してしまうのは非常にもったいないと言えます。
原因6:スマホでの閲覧や操作に最適化されていない
現在、多くのユーザーがモバイルデバイスを使ってインターネットにアクセスするため、WebサイトやLPのスマホ対応は必須です。
スマホユーザーにとって使いづらいサイトは閲覧や操作にストレスを感じやすいため、離脱率が高まりやすくCVRも下がりやすくなります。
モバイルデバイス未対応のサイトには、以下のような不便さがあります。
- 文字や画像が小さいため拡大・縮小の操作を頻繁に行う必要がある
- ボタンやリンクが小さかったり間隔が狭かったりすると操作ミスが起こりやすくなる
どれだけ商品が魅力的でも、スマホでサイトを見たときにレイアウトが崩れていたり、フォントサイズや画像が小さくて見づらかったりすると心象は悪くなるので注意が必要です。
モバイルデバイスに対応していないサイトはスマホユーザーにストレスを与えやすいので、早急に対応することをおすすめします。
CVR改善の具体的な施策
この項目では、CVRに問題があるときによく行われる施策を紹介します。
改善施策の種類を事前に知っておけば、自社サイトのCVRを改善するときにも、どの施策を行えばいいか判断しやすくなります。
ターゲット(ペルソナ)のズレを改善する
競合とくらべて明らかにCVRが低かったり、アクセス解析で想定していない年齢層や性別のユーザーが流入していたりするときは、設定したペルソナがズレている可能性があります。
ペルソナの人物像のズレによってCVRが下がっている可能性があるときは、すぐに再設定すべきです。
ユーザーへのインタビューやアンケートの結果などを分析してターゲット層を見極め、「自社商品はどのような人物に訴求すべきなのか」などを改めて明確にしていきましょう。
ペルソナ設定で決めていく主な項目は以下のとおりです。
- 年齢・性別・住所
- 学歴・職業・役職
- 家族構成
- 年収・資産
- ライフスタイル
人物像を構成する要素を具体的に設定することで、現実的な1人の人物をイメージできます。
ターゲットのニーズにマッチするコンテンツの提供も可能になり、CVを獲得できる可能性も高められ、CVRの改善につなげられます。
ペルソナを再設定したら、Web広告とLPの訴求やコンテンツの内容に整合性があるかも確認しておきましょう。
Web広告とLPの訴求や情報に一貫性を持たせれば、離脱率をおさえられるとともにCVRの向上が期待できます。
ファーストビューを改善する
Webサイトの直帰率が高い場合、ファーストビューの改善を行うことでCVRの改善につなげられます。
直帰率をおさえれば、ユーザーにサイト内を回遊してもらえる可能性が高まるからです。
ファーストビューの改善では、ユーザーのニーズに合ったメッセージを表示することが重要になります。
例えば、BtoB商材のサイトなら導入事例や無料相談のメリットを、ECサイトなら期間限定のキャンペーンや人気商品のランキングなどを訴求するのが効果的です。
ユーザーに「このサイトには自分の欲しい情報がある」と期待させれば、サイト内を探索する意欲を高められるでしょう。
適切にCTAを設置することも、ファーストビューの改善に役立ちます。
ファーストビューにCTAを設置すればユーザーにサイトをスクロールさせることなく、直観的なアクションを促せます。
ファーストビューのCTAでは、緊急性や手軽さをアピールしたり、特典を獲得できることを強調したりする文言が効果的です。
ボタンのサイズを大きくして動きのあるエフェクトなどをつければ、クリック率も高められるでしょう。
ユーザーのニーズに合った画像や動画、ユーザー心理に刺さるキャッチコピーを掲載することも大切です。
クオリティの高い画像や動画でユーザーの興味を引きつつ、ユーザーの悩みや課題に寄り添うキャッチコピーを掲載すれば、サイト内のコンテンツへの興味を促進できます。
ユーザーの心理に刺さるセールスコピーを用意する
サイトで獲得するCVの数を増やしてCVRを向上させるには、訴求力の高いセールスコピーが必要になります。
効果が期待できるセールスコピーに必要な要素は以下のとおりです。
- ペルソナの悩みや欲求を明確にし、共感を得られる文章構成を用意する
- 商品の特徴やメリットよりも、商品を購入することで得られる具体的な利益(ベネフィット)を訴求する
- 「無料で試せる」「いつでも解約可能」などの文言を入れてユーザーの不安を和らげる
- 「今すぐ登録」「無料ダウンロード」といった具体的に取って欲しい行動を伝える
ユーザーをスムーズにCVに導くには、自社がサイトで取って欲しい行動をハッキリと明確に伝えて背中を押すことが重要になります。
導線設計、CTAのデザイン・文言・設置場所などを最適化する
WebサイトやLPのCVRの低下を防ぐためには、ユーザーが迷わずCVに至るような導線設計と、訴求力の高いCTAを効果的に配置する必要があります。
CVに至るまでの導線が複雑だとユーザーは離脱しやすくなり、CTAの訴求が低かったり配置が適切でなかったりすると、購入意欲が高まっているユーザーを逃がしてしまうからです。
ユーザーの迷いを生まない導線設計のコツには以下のようなものがあります。
- ユーザー心理を意識したレイアウトにする(Z型やF型のレイアウトをページの目的やユーザーの視線の動きに合わせて使い分ける)
- ユーザーがもっとも知りたい情報をファーストビューや目立つ場所に配置する
- サイトのヘッダー・フッターに必要なメニューをわかりやすく配置する
- 購入や問い合わせ、無料ダウンロードを訴求するCTAは視認性の高い位置に配置する
- CV獲得までの流れをシンプルかつスムーズに設計する
CVまでの流れについては、BtoBサイトなら「スペック詳細→ 導入・成功事例 → 料金表プラン→ お問い合わせ」というシンプルな導線がおすすめです。
ECサイトなら「商品詳細→ カート →決済」という3ステップの導線がおすすめになります。
CTAの配置については、提供する情報の流れやユーザー心理の移り変わりなどを意識することが重要です。
商品の詳細説明の後に「購入する」というCTAを配置するように、情報の流れやコンテンツの内容に合うタイミングを意識すると、ユーザーは行動を起こしやすくなります。
訴求力の高いCTAを作成するコツは以下のとおりです。
- クリックしたくなる文言を入れる(「無料で資料をダウンロード」「在庫残りわずか」など、クリックするメリットや緊急性が伝わる言葉を選ぶ)
- クリックした先の未来を伝える(「今すぐ商品を購入する」「3分で登録完了」など、ボタンを押すとどうなるかを明確に伝えて不安を緩和する)
- 視認性の高いデザインや色にする(色は赤やオレンジなどの暖色系、緑などの寒色系がおすすめ。デザインはアイコンを使ったり楕円形にしたりするのがおすすめ)
CTAのデザインや色は、サイト全体のバランスを見て調整する必要があります。
ABテストを実施する
CVRを改善するとき、施策の候補が複数ある場合は、ABテストを行って合理的に判断することが重要です。
ABテストは、ユーザーからの反応を数値で確認できるので、合理的な根拠をもって意思決定できます。
CVRの改善では、以下の要素がよくテストにかけられます。
- ヘッドラインやファーストビューの文言
- CTAボタンのデザインや色、配置
- ファーストビューのメインビジュアル
- 入力フォームの項目数
- 料金プランの内容や表示
ABテストを行う流れは以下のとおりです。
- テストの目的を明確にする(CTAボタンのクリック率を上げたい、無料ダウンロードのCVRを上げたいなど)
- 目的を達成するための仮説を立てる(どの部分を変更するか、どのような画像を使うかなどを検討する)
- テストにかけるサイトやコンテンツを用意する
- 期間を定めてテストする(目安は1~2週間、長くても1ヶ月程度)
- テスト結果を分析する(参考になるデータが得られない場合は、原因を分析して再度テストを行う)
ABテストは、CVRに与える影響が大きい部分から順番に行いましょう。
1回のテストで有益なデータが得られない場合は、細かい改善を加えながら繰り返し行うことも重要になります。
テストに慣れないうちは、比較する部分を1ヶ所に絞ることも大切です。
複数箇所を一度にテストするのは、ある程度経験を積んでからにしましょう。
EFOを実施する
EFOを行うことによってユーザーが入力フォームで離脱することを予防できれば、CVRの改善につながります。
入力フォームにたどり着くユーザーは購入意欲が高い状態なので、このタイミングで離脱されるのは大きな機会損失です。
EFOで行う主な内容は以下のとおりです。
- 入力項目を最適化する(入力必須項目の数を最小限におさえ、「必須」と表示して任意項目と明確に区別する。全項目の入力は必要ないことを伝える)
- 自動入力・サジェスト機能で入力の負担を軽減する(郵便番号での住所自動入力、都道府県名入力時に候補が表示されるサジェスト機能などを活用する)
- 入力エラーをその場で通知する機能を利用する(入力終了後に別画面でエラーを通知するとユーザーの心理的負担が大きくなる)
- 入力した情報を保存する機能をつける(入力途中で別ページに移動し、戻ってきたときに入力内容が消えているとユーザーは離脱しやすくなる)
CVに至る寸前の貴重なユーザーを逃がさないためにも、EFOは定期的に行いましょう。
LPO(ランディングページ最適化)を実施する
LPOは「Landing Page Optimization」の略で、日本語になおすとランディングページ最適化です。
広告などを経由してLPを訪問したユーザーをCVに導くために、ページのレイアウトやデザイン、コンテンツなどを最適化します。
CVRを向上させるにはCVの獲得数を増やすことが何より重要なため、LPOはCVR改善に欠かせない施策と言えるでしょう。
LPOで行う施策には、CTAの改善やファーストビューの最適化、ABテストの実施の他、以下のものがあります。
- ユーザーニーズに合ったコンテンツの提供(LPを訪問する前にクリックされるWeb広告と訴求内容を一致させる)
- ページの読み込み速度を最適化する(ページの読み込みが遅いと離脱率が高くなる。容量の大きい画像は圧縮し、動画のビットレートが高すぎる場合は適切におさえる)
LPOも一度実施して終わりではなく、サイトのCVRの増減に応じて定期的に行う必要があります。
利用できる決済方法を増やす
現代は多様な決済手段が用意されているので、利用できる決済方法を増やすだけでCVRの改善につながります。
ユーザーの価値観やライフスタイルの多様化によって、好まれる決済方法も多様化しているからです。
例えば、商品購入と同時にお得にポイントを貯めたいユーザーはクレジットカード決済を好み、クレジットカードを持っていない若者はキャリア決済や後払い決済を好みます。
商品がどれだけ魅力的でも、ユーザーが使いたい決済方法にサイトが対応できていなければ離脱率は高まります。
自社サイトの決済方法を増やすときは、ターゲットのニーズを優先しつつ導入時や決済時にかかるコストとのバランスを考慮する必要があります。
収益性とコストのバランスを考えて導入することが大切です。
コンバージョンの種類を増やす、ハードルの低いコンバージョンを設ける
CVRを改善するには、商品購入やサービス加入といった獲得のハードルが高いCVだけでなく、比較的獲得しやすいCVを設けることも有効です。
獲得のハードルが低いCVを「マイクロコンバージョン」と呼びます。
マイクロコンバージョンの例を挙げると以下のとおりです。
- 資料ダウンロード
- メルマガ登録
- 無料体験の申し込み
- お問い合わせの申し込み
- ウェビナー参加の申し込み
マイクロコンバージョンは、購入や成約に至るまでのプロセスが長期化しやすい単価の高い商材やBtoB商材の販売で特に有効です。
CVに至るプロセスの中でユーザーが離脱するポイントを特定し、改善することで最終目標のCVに至る流れを最適化できます。
マイクロコンバージョンを獲得するタイミングでのユーザーの関心度やニーズに合わせた柔軟なアプローチも可能になります。
LPやサイトのスマホ最適化を行う
総務省の調査によると、2024年時点で7割以上のユーザーがスマホでインターネットを利用しているため、CVRの改善にはWebサイトやLPのスマホ最適化が必須と言えます。(参照:総務省「令和5年通信利用動向調査の結果」3p目)
スマホ最適化がされていないサイトは画面の見づらさや操作性の悪さから、ユーザーの直帰率や離脱率が高くなりやすいからです。
今やサイトをスマホに最適化しないこと自体、機会損失になる恐れがあるので、最適化をまだ行っていない場合はすぐに取り掛かることをおすすめします。
スマホ最適化で行う主な施策は以下のとおりです。
- レスポンシブデザインにする(デバイスの画面に応じて最適な表示ができる)
- ファーストビューをスマホに最適化する(スマホでファーストビューを閲覧したとき、重要な情報やCTAが一目でわかるように配置する)
- 指での操作に最適化する(誤操作を防ぐためにボタンやリンクを大きく表示するとともに間隔も大きめに取る)
- 入力フォームの項目は最小限にする
- 画像の最適化やキャッシュの活用などでサイトの表示速度を上げる
サイトをスマホに最適化させることは、CVRの改善において必須と言えるので、必ず行いましょう
CVRの業界別平均
「自社のCVRは高いのか?低いのか?」は基準となる数値がないと判断できないものです。
競合のCVRがわかれば比較して判断できますが、自社で調べるのは困難なケースがほとんどでしょう。
基準となる数値を持たない場合、他社が調査して発表している数値を参考にするのも一手です。
WordStreamが調査した、リスティング広告のCVRの平均値を一部紹介すると以下のとおりです。
- 自動車:6.03%
- BtoB:3.04%
- 消費者サービス:6.64%
- 電子商取引:2.81%
- 教育:3.39%
- 金融・保険:5.10%
- 健康・医療:3.36%
- 法務:6.98%
- 不動産:2.47%
- テクノロジー:2.92%
参照:Google Ads Benchmarks for YOUR Industry|WordStream
上記はあくまでも平均値です。業界や企業ごとに条件が異なるので、目安として参考にしてください。
CVR改善を加速させる!おすすめツール
最後に、CVR改善で役に立つツールについて紹介します。
アクセス解析ツール
CVRの数値を計測するために、まずはアクセス解析ツールを導入しましょう。
おすすめは、Googleが提供しているGoogleアナリティクスです。
無料で使用でき、ユーザーの属性やサイト内での行動、流入経路の分析の他、ページごとの離脱数なども確認できます。
著名なツールのため、使い方のコツを紹介するサイトも多く、学びやすいのもメリットです。
Googleアナリティクス以外にもたくさんのツールがリリースされており、初心者にも使いやすく、サポート体制が充実している有料の解析ツールもあります。
自社のスタッフのスキルや知見に応じて、最適なツールの導入を検討してください。
ヒートマップツール
ヒートマップツールは、Webサイトを訪問したユーザーの行動履歴を色の濃淡で確認できるツールです。
具体的には、多くのユーザーにクリックされたボタンやスクロールされた場所、長時間閲覧された場所などの色が濃くなります。
逆にユーザーが離脱した場所やほとんど押されないボタンなどの色は薄く表示されます。
色の濃淡でユーザーの行動が可視化されるため、改善が必要な場所やCTAを配置すべき場所を特定するのに役立ちます。
例えば、ヒートマップツールによって閲覧時間の長い場所がわかれば、そこにCTAボタンを置くことでクリックされる確率を高められます。
ヒートマップツールにも無料で使えるものと有料のものがあるので、自社のニーズに合わせて最適なものを選んでください。
ABテストツール
ABテストツールは、特定の部分を変更した異なる2つのパターンをランダムでユーザーに表示し、反応の数値を取得して比較するツールです。
それぞれのパターンのCVRや離脱率、クリック率を取得して比較できます。
ツールを使わないABテストの場合、CVRや離脱率の数値を取得するだけで苦労しますし、テストの方法や知識についても学ぶ必要があります。
しかし、ABテストツールを使えば管理画面で設定や操作を行うだけで、専門知識がなくても正しい方法でテストを行うことが可能です。
ABテストツールも他のツールと同様に無料のものや有料のものがあり、機能やサポート体制もそれぞれ異なるため、自社のニーズに合わせて検討してください。
EFOツール
EFOツールは、入力フォームにおけるユーザーの入力完了率を高めるための機能を備えたツールです。
住所を郵便番号で自動入力できる機能や、入力の途中で入力内容の候補を表示するサジェスト機能、入力漏れに対するアラート機能などを利用できます。
入力項目別の離脱率やCVRなどの数値をレポートで出力して分析することも可能です。
入力フォームでのユーザーの負担を軽減することはCVRの改善に役立つので、ぜひ導入したいツールと言えます。
無料と有料のものがあるので、導入を検討する場合は、自社の入力フォームに必要な機能を実装できるツールを探しましょう。
まとめ
サイトのCVRを高めるには、ユーザーの直帰率や離脱率を下げるとともに、成果につながる導線やCTAをわかりやすく設計することが大切です。
具体的には、ユーザーが途中で離脱せず、迷わずCVに進めるようなサイト作りが重要になります。
CVRが下がっている場合はその原因を特定し、データに基づく分析を行いつつ適切な改善策を実行して直帰率や離脱率をおさえれば改善できます。
最近ではCVR改善に役立つさまざまなツールも登場しているので、活用して効率よく施策を進め、効果的にPDCAサイクルを回していきましょう。
ただし、もし以下のような悩みを持っているのであれば、LP制作のプロの手を借りた方が良いかもしれません。
「CVRが下がる原因を特定できない」
「自社にCVR改善施策を実行できるノウハウを持ったスタッフがいない」
「ツールの導入検討から操作方法を覚えるまでのプロセスが面倒」
「CVR改善施策を行う必要のないLPが欲しい」
弊社クロスバズもLP制作を得意としており、LP制作サービス「バズLP」を提供しています。
直帰率や離脱率をおさえつつ、ユーザーが迷わずにCVに至る導線とCTAを兼ね備えたLPを制作いたします。
LP制作後の集客から効果検証までサポートしておりますので、Web上の集客からCV獲得までトータルで丸投げいただけます。
また、新規のLP制作だけでなく、既存LPのCVR改善も対応可能です。
LPのCVR改善でお悩みの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。ご相談は無料です。
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