Illustrator、Photoshop、InDesignと並んで面白いのがAffinity(フィニティー)のデザインソフトです。
IllustratorやPhotoshopは一度は使ってみたくても、サブスクで費用もかかるし、うまく使えるかわからない。ということで躊躇してしまう人も多いのではないでしょうか。そんな方でも気軽に試すことができるのが今回紹介するAffinityのデザインソフトです。
目次
Affinityって何ができるの?
Affinity(アフィニティー)は簡単に言うとチラシやロゴ制作、バナー制作、写真の色調整や加工、ページ物の雑誌制作などができるデザインソフトです。
ソフトは全部で3種類
- Affinity Designer
:Illustratorに似ていてチラシやロゴ、バナーを制作するのに適したソフト - Affinity Photo
:Photoshopに似ていて写真の加工やバナーを制作するのに適したソフト - Affinity Publisher
:InDesignに似ていてページ物など雑誌を制作するのに適したソフト
2014年に販売開始されて以来、ジワジワと力をつけてきていると感じます。
最初はDesignerだけでしたが、直後にPhotoがでて、2019年にはPublisherがでました。
Affinityの値段は?
Affinityなら1つ8,800円で購入できる(Desktop版)
Affinity Designerなら8,800円(税込)の買い切り
1回支払えばダウンロードできてすぐに使えるのでちょっとだけ使いたい人にはとてもオススメです。
ちなみに、2019年に購入したときのデスクトップ版はまだ4,800円でした。今はだんだんと値段も上がり、認知度も上がり、機能やチュートリアルも増えてきているので今後のバージョンアップも期待できます。
Affinityなら1つ3,200円で購入できる(iPad版)
使うのはiPadだけ!という方にはさらにお財布に優しい3,200円(税込)。
こちらは使っていないので、使用感など分かりませんがさらに始めやすい価格です。
Affinityなら30日の無料試用版も試せて安心
それぞれ30日の無料お試し期間で試せます。
Adobeにも昔は30日の無料試用期間がありましたね。懐かしい。
AdobeのIllustrator年間費用は?
Adobe製品は維持費がかなりかります。
Illustratorだけでも1年間32,710円(税込)。
高い。。。。ちょっと使いだけなのに。
仕事じゃないとハードル高いの使いこなせないかもと思い、なかなか手が出しにくいと感じる方もいますね。
Affinity Designerの魅力とは
3つのソフトがあるのですが、今回はAffinity Designerについて紹介していきます。
使いたい目的により異なりますが、初めて使うならこちらがオススメです。
Affinity Designerの使い勝手はIllustrator並!
まずは機能面。とても充実していて8,800円でここまでできるなんて。
パスでイラストを書く、図形作成、テキスト入力、写真配置。細かい調整やレイアウトが感覚的に可能です。ベクターデータと言って拡大縮小にも向いてます。動作も早くなめらかに扱え、細かな機能が充実しています。
また、Illustratorのデータを開いて編集することができます。
ただ、互換性は完璧ではないです。複雑な機能を使っている場合は不具合もかなり出てくるので、注意が必要ですがアプリの特性をわかっていればうまく組み合わせて扱うことができます。
Affinity DesignerでもCMYKデータの作成ができる!
ここが一番Affinity Designerをおすすめするポイントです。
Illustrator以外でここまで高度な編集ができて、さらにCMYKデータが作成ができるソフトは思いつきません。あったらぜひ教えてほしいです。例えばパワーポイントはRGBデータなのでプリントすると大きく色味が変わってしまいますし、他にもWebアプリではRGBのものがほとんどではないでしょうか。
Affinity Designerでも印刷入稿ができる!
印刷会社にもよりますが、印刷知識があればある程度のレベルまでなら入稿できます。
【EPS】や【PDF】への書き出しができるということが大きなポイントで書き出し形式は全部で11種類あります。
Affinity DesignerはWEB制作との相性は良いと思う!
印刷のことばかりでしたが、web制作との相性も良さそうだと思っています。
IllustratorよりXDの操作性のほうがが似ていると感じます。
XDメインで少し作り込みをしたい場合などには相性が良さそうで、もしかしたらIllustratorがなくてもよい場合もあるかもしれません。書き出し機能も充実しています。
初めての人でも簡単に使える?
正直難難しいと思います。
限りなくIllustratorに近く、ツールの数もすごく多いです。そこが魅力的なところですが。本格的にやってみたかった!という方にはすごく手軽な値段で試せる。という点でとてもオススメです。
挫折しないポイントはインターフェイスを整え、使いやすい設定にすること。
今回は簡易的な設定ポイントを最後に紹介していますので、使う方は参考になれば。
デメリットはあるの?
あります。
印刷入稿はできる。と前述しましたが、本格的に仕事で使うとなると足りない機能がたくさんあります。他にも使いたい機能がないことが多々あります。例えば縦書き機能がないです(日本語機能が弱い・・・)。工夫すればできるのですが使う機会が多い場合は難しいです。
ただ、印刷の入稿に関しては今までパワポを使っていた方やIllustratorでも「文字のアウトライン」と「画像の埋め込み」ぐらいしかやらないという方にはとても十分なソフトです。
仕事で使うならどっち?
ここまでAffinityを押してきてますが、仕事で使うとなるとやっぱりAdobe製品です。
- 操作性が違うから効率が落ちる
- 使いたい機能がないことが結構ある
- 納品先のデータがAdobe
- 入稿先のデータがAdobe
- 仕事相手がadobe
- AdobestockやAdobefontはやっぱり便利
- 操作性の違いから勉強し直さなければならないので面倒
- 効率化が図れるアクション機能はAdobeが強い
などの理由がいくつかあげられます。
Affinityは必要ない?
ならAffinityは必要ないよね?と思うのですが、最近、導入するところも増えてきていると感じます。
ちょっとした資料や情報の切り替わりが早いものは内製化するところが多いです。その際にAffinityを選択するケースがあります。維持費用と費用以上の機能が魅力となっているでしょう。
印刷会社にも「Affinityデータはこちらから」というところがでてきているので、問合わせが増えてきての対応かな?と。今後も使う会社が出てくるのではないかなと思っています。
まとめ
Adobe製品に似ている本格的なデザインソフトが買い切りで購入できるので手軽に始めやすいです。
デザイン会社などで本格的な仕事をしたい方にはオススメはしませんが、「やってみたかった。」「興味がある。」という方はぜひ。維持費がかからないので内製化にも向いています。
デメリットも書きましたが、使ってみると、ここはAffinityのほうが便利!と思うところもあります。
特に最近はPublisherの機能に驚くことが多いです。(縦書きがなかったりするのが残念ですが)
とにかくこの値段で、できるレベルがとても高いので、使い方次第で頼もしいソフトです!
興味がある方はぜひ試してみてください。
【おまけ】Affinity Designer初期設定
設定しておきたいところは他にもたくさんありますが、まずはこんな感じで設定していけるとよいです。
使いやすいように設定するということがポイントです。
①使うパネルを整える(スタジオ設定)
「表示」→「スタジオ」から各パネルの出し入れができます。
どんなパネルが使いやすそうか、確認して左右にセットします。
セットしたら、「表示」→「スタジオプリセット」→「プリセットを追加」からセットした内容を登録できます。
②使うパネルを整える(ツールバー設定)
同じく「表示」→「ツールバーをカスタマイズ」で画面上部のアイコンを整える。
整列機能やオブジェクトの前後を移動する機能などがあります。
③環境設定を整える
「Affinity Designer」→「環境設定」から「カラー」と「ツール」の設定を変更します。
「ツール」の部分に関しては好みもあるので使いやすいと感じる方を設定してください。
「選択キーと交差するオブジェクトを選択する」にチェックをいれるとパーツ全体を選ばなくても選択できるようになります。チェックが入っていないとパワーポイントのように全体を囲わわないと選択できないです。
操作がわかってくると結構楽しいです。ぜひ無料期間で試してみてください。
toraでした。