NotionでLPは作れる？LP制作にNotionを用いるメリット・デメリットと作り方を解説

Notionは工夫次第でLPを作ることが可能ですが、LP専用ツールではないため、作成時のポイントや仕上がりの特徴を理解した上で活用することが重要です。

この記事では、Notionを活用したLPの作成手順やポイント、NotionでLPを作るメリット・デメリット、実際の事例について解説します。

Notionでランディングページ（LP）は作れる？

ランディングページ（LP）を作る際には、専用のLP作成ツールやCMSを利用することが一般的ですが、NotionでもシンプルなLPを作ることが可能です。

ここでは、Notionの概要や基本機能と、NotionでLPを公開する仕組みについて解説します。

そもそも、Notionとは

Notionとは、メモやタスク管理、データベース機能を備えたクラウド型のオールインワンツールです。以下のような機能を活用でき、業務効率化に役立ちます。

• タスク管理
• プロジェクト管理
• 文章作成
• フォーム作成
• カレンダー
• Webサイト構築
• コラボレーション機能
• Notion AI（有料）

無料版と有料プランがあり、無料版では招待できるゲストの人数や機能に制限があります。

作ったLPは「Web公開機能」によって公開できる

Notionには「Web公開機能」があり、作成したページを簡単にWeb上で公開できます。

URLを共有するだけで誰でも閲覧可能になり、設定を変更することでGoogle検索結果に表示させることも可能です。

Notionでランディングページ（LP）を作るメリット・デメリット

NotionでLPを作成する場合、次のようなメリットとデメリットがあります。

【メリット】

• 無料または低コストで制作できる
• チームメンバーと同時編集が可能
• 簡易的なLPを手軽に制作でき、施策検証やテストにも役立つ

【デメリット】

• LPに「Made with Notion」ボタンが表示される
• フォントや絵文字のデザインがNotion特有の雰囲気になる
• 高度なアニメーションや複雑な機能の実装は難しい
• 成果分析には有料プランの利用または外部サービスとの連携が必要

これらのポイントを踏まえた上で、Notionを使ったLP制作が適しているかどうかを検討しましょう。

Notionでランディングページ（LP）を作る主な方法

NotionでLPを制作する主な方法として、下記3つの方法があります。

• テンプレートを利用して作る
• 新規ページをカスタマイズして作る
• Notion AIでコードを出力して作る

ここでは、それぞれの方法について解説します。

テンプレートを利用して作る

Notionを使ったLP制作でもっとも簡単な方法は、テンプレートを利用して作る方法です。2025年2月時点で、Notionでは無料テンプレートと有料テンプレートがそれぞれ13件ずつ提供されています。

無料テンプレートの特徴として、シンプルな構成とNotionの標準フォントやアイコン、カラーが使用され、カスタマイズの自由度が限られる点が挙げられます。

一方、有料テンプレートはデザインやレイアウトが洗練され、画像や装飾にもこだわっているため、一見しただけではNotionで作られたとはわからないものもあります。

新規ページをカスタマイズして作る

Notionでは新規ページを作成し、ページをカスタマイズすることでLPとして利用することも可能です。

Notionのブロックエディターを活用すると、見出し・ボタン・画像・埋め込み要素を自由に配置できます。

Notion AIでコードを出力して作る

NotionのAI機能である「Notion AI」では、HTMLコードを自動生成できます。生成したコードを外部のHTMLエディターで調整することで、よりデザインの自由度が高いLPを制作することが可能です。

Notionのテンプレートを用いたLPの作り方7ステップ

Notionのテンプレートを活用した制作方法では、短時間でLPを作ることが可能です。ここでは、NotionのテンプレートでLPを作る手順を7つのステップに分けて解説します。

1. テンプレートの選択
2. 基本情報の編集
3. セクションの追加・整理
4. ビジュアルのカスタマイズ
5. リンクやCTA（行動喚起）の設置
6. 公開設定とアクセス権限の調整
7. テストと改善

1. テンプレートの選択

はじめに、Notionの「テンプレートギャラリー」の中から適切なデザインを選びます。

「テンプレートを入手」→「プライベートセクションに追加」で編集が可能になります。

テンプレートを選ぶ際には、LPの目的やターゲットに合ったものを選ぶことが重要です。シンプルなレイアウトやデザインで情報が整理しやすいものを選ぶと、視認性が向上し、訪問者にとって理解しやすいページになります。

関連記事：すぐ実践できる！LPデザインのコツ16選と基本原則・参考事例の探し方

2. 基本情報の編集

テンプレートを選んだら、基本情報を編集します。ページのタイトルや見出し、説明文を自社のサービスや商品の内容に合わせて変更しましょう。

特に、LPのページを開いた瞬間に目に入る部分である「ファーストビュー」は重要な要素です。訪問者にもっとも伝えたいメッセージを明確にし、短い文章で簡潔に伝えることがポイントです。

関連記事：LPのファーストビューとは？重要性やサイズについて事例付きで解説！

3. セクションの追加・整理

LPの情報を整理するために、「テキストブロック」「画像」「ボタン」などのセクションをカスタマイズしていきます。

ユーザーがスムーズに情報を理解できるような構成を目指し、各セクションの配置や流れを意識して設計することが重要です。

関連記事：売れるLPとは？構成や作成のポイントを徹底解説 

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4. ビジュアルのカスタマイズ

NotionのLPテンプレートのカスタマイズでオリジナリティを表現するためには、フォントやアイコン、カバー画像を適切に設定すると良いでしょう。特に、ブランドカラーを意識すると、デザインの統一感が生まれます。

関連記事：LPの色選びでコンバージョン率を上げる！知っておきたいコツや注意点

5. リンクやCTA（行動喚起）の設置

LPの目的は訪問者に行動を促すことであるため、適切な位置にCTAを設置することが不可欠です。

具体的には、以下のような要素を配置すると効果的です。

• お問い合わせや資料請求などのフォーム
• 資料ダウンロードボタン
• サービスページへの誘導リンク

NotionでCTAを設置する場合、ボタンを画像で作成し、画像にリンクを埋め込む形で対応できます。CTAのデザインも重要で、視認性の高いカラーや適切なサイズを選び、ユーザーが直感的にクリックしやすいデザインを意識することが効果的です。

関連記事：LPのCVボタンデザインの7つの要素とは？デザイン考案のポイントと参考事例

6. 公開設定とアクセス権限の調整

LPが完成したら、「Web公開」タブの「ネット検索を許可」をオンに設定することで公開されます。

編集中のLPをチームなどで共有する場合は、「共有」タブの権限設定から、「編集権限・コメント権限・読み取り権限」のいずれかを選択しましょう。

7. テストと改善

ページ公開後は、異なるデバイスでの表示確認や微調整を行い、ユーザーの反応を見ながら、表現やレイアウトを改善していくことが重要です。

具体的には、CTAの位置や文言の変更、情報の整理などを行い、効果的なLPに仕上げましょう。

関連記事：CVRを上げたい方必見！LPの分析ポイント・便利なツールを徹底解説

関連記事：LPの改善はなぜ重要？LPOの手順や具体的な方法をご紹介

Notionで作られたランディングページ（LP）の例

実際に、Notionで作られたLPの例を参考にすることで、制作イメージを掴みやすくなるはずです。ここでは、2つのLPの例をご紹介します。（※弊社の制作事例ではございません。）

heart relationの採用LP

タレントの小嶋陽菜さんが代表を務める「heart relation」の採用LPは、Notionで作成されています。公式サイトから採用ページへ移動すると、そのページを見ることができます  

同LPでは、上部のヘッダー部分に画像を設定し、オリジナルのロゴをアイコンとして使用することで、公式サイトとのデザインの一貫性を保つ工夫が見られます。

構成自体はシンプルですが、2カラムのレイアウトと適切に配置された画像によって、Notion特有のデザインを感じさせない自然なLPの形です。フッターも作り込まれており、SNS連携や内部記事へのリンクが充実しています。

検索エンジンにも表示されており、「ハーリップトゥ求人」「株式会社heart relation 給料」などのキーワード調査では18位（2025年2月時点）にランクインするなど、SEO面でも一定の効果を上げています。

ミテミルワークエディタの採用LP

ミテミルワークエディタは「ノーコード×AI」を活用し、専門知識なしで採用サイトの構築や求人掲載が可能なサービスです。運用元の株式会社ソワレ東京では、テストマーケティング用にNotionでLPと資料請求ページを作成し、絵文字や背景色、画像を多用して視覚的に魅力的なデザインを実現しています。

ボタンは画像で作成したリンクを埋め込み、デザインソフトウェア「Canva」のスライドや、「Notionフォーム」を活用して資料請求の導線を構築している点が特徴的です。現在は検索エンジンにインデックスされていないものの、Notionと外部サービスを活用したLPの例として参考になるでしょう。

出典：【Notion×ChatGPT】toB向けLPと資料請求ページを作ってみた！｜morie ryo | ソワレ東京CEO

NotionでLPを公開する際の注意点

Notionは手軽にLPを制作・公開できる便利なツールですが、公開時には次の注意点があります。

• SEO対策をするためには有料プランへの加入が必要
• サブページもすべて公開される
• 共有設定の管理が不十分な場合、不正アクセスされる恐れがある

ここでは、NotionでLPを運用する際の注意点について解説します。

SEO対策をするためには有料プランへの加入が必要

Notionで公開されたページは、検索エンジンに「インデックスされる・されない」を設定できます。

ただし、カスタムドメインの設定やメタデータの調整などSEO対策を意識した設計を行うためには、有料プランへの移行が必要です。

サブページもすべて公開される

NotionでLPを作成し「公開リンク」を有効にすると、そのページだけでなく、関連するサブページもすべて公開されてしまう点にも注意が必要です。

例えば、LPの一部として「料金表」や「FAQ」などをサブページとして作成している場合、それらも一般公開される可能性があります。

非公開にしたい情報が含まれている場合は、個別に公開設定を管理するか、サブページを削除するなどの対策を行いましょう。

出典：Notionサイトの公開 – Notionヘルプセンター

共有設定の管理が不十分な場合、不正アクセスされる恐れがある

Notionの「公開リンク」はURLを知る人が誰でもアクセス可能なため、設定を誤ると情報流出のリスクがあります。

機密情報を守るため、公開範囲を「閲覧のみ」に制限し、編集権限を慎重に管理しましょう。

Notionでランディングページ（LP）を作る際のポイント

Notionはシンプルで直感的に操作できるツールですが、成果につながるLPを制作するためにはいくつかの工夫が必要です。ここでは、NotionでLPを作成する際に押さえておきたいポイントをご紹介します。

• シンプルなデザインを活かし、情報を厳選して伝える
• アイコンや画像を自社で用意するとオリジナリティが出る
• Notionで実現できない表現・機能・デザインは、LP制作会社に依頼することがおすすめ

シンプルなデザインを活かし、情報を厳選して伝える

Notionでは、過度なデザインのカスタマイズが難しいため、シンプルなデザインを活かして情報を伝えることがポイントです。

余白をうまく使い、情報を必要最小限に絞ることで、視覚的にスッキリした印象を与えることができます。見出しやポイントを簡潔にまとめ、重要な情報にユーザーの目が自然に向くように配置することを意識すると良いでしょう。

アイコンや画像を自社で用意するとオリジナリティが出る

Notionのデフォルトのデザインには限りがあるため、自社のブランドカラーやオリジナルのアイコン・画像を取り入れることで、他のNotionページとの差異化を図ることが重要です。

例えば、製品・サービスに関連する高品質な画像を追加することで、視覚的にインパクトを与えることができます。

Notionで実現できない表現・機能・デザインは、LP制作会社に依頼することがおすすめ

Notionで作成するLPはシンプルなデザインが基本となり、高度なアニメーションやカスタムフォームの実装は難しいことがあります。こうした場合は、LP制作会社に依頼するのも一つの方法です。

プロのデザイナーやエンジニアに任せることで、より洗練されたデザインや高度な機能を備えたLPが作成でき、マーケティング効果の向上も期待できます。

まとめ

Notionのテンプレートを活用することで、デザインの知識がない方でも手軽にLPを制作できます。テンプレートの選定から公開後の改善までの7つのステップを意識することで、効果的なLPを構築できるでしょう。  

ただし、NotionでLPを公開する際は、SEO対策の有無や公開範囲の管理、セキュリティリスクに注意が必要です。また、高度な機能やデザインの自由度には限界がある点も理解しておきましょう。

株式会社クロスバズでは、成果につながるランディングページ制作サービス「バズLP」を提供しています。効果的なLP制作・運用をお考えの方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。